「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
大で小を兼ねるしかない・・・・・・カメラバッグ漂流


DOMKE「F−2」。見た目は良いんだけど今風のセットアップには厳しいかな?

 フルサイズ機に機材類を一新して困ったコトが起きた。これまでのカメラバッグではどうにも間尺が合わんのである。

 ・・・・・・ったってそんな大したバッグを使ってたワケではない。一眼ってモンを買った当初は手持ちのTimbukUのメッセンジャーバッグにカメラインナーを突っ込んでたんだけど、ホールド感やフィット感がイマイチに思えて新たに買うことにした。調べるとAmazonBasicっちゅう1,980円で激安のスリングバッグ(タスキ掛け方式)の評判が矢鱈良かったので、それを買った。APS−Cのボディに標準ズームと単焦点、超広角にストロボくらいがキッチリ入って、世評通りひじょうにベンリだった。そのうちレンズが増えて来て、同じAmazonBasicでバックパックタイプのも追加で買った。これまたボディにレンズ5〜6本その他だけでなく、財布やスマホまで入ってベンリしてた。

 ところがD7000に買い替えてバッテリーグリップを装着した辺りからだんだん苦しくなってきた。バテグリ着けると途端にボディは巨大になって高さがハンパなくなる。ジッパーがパッツンパッツンになる。さらにシグマの18−35mm/F1.8なんてぇ、APS−Cの軽量コンパクトってメリットを無視したようなレンズ買い足したもんだから、ついに手持ちを全部持ってくことは不可能になってしまってた。ほいでもってザックにギッシリ詰め込むと、重量もフルサイズで組んだシステム並みだ。

 ・・・・・・アカンではないか、これでは!と思いつつも、まぁこれ以上カバンが増えても仕方ないんで、先日までダマしダマし使ってたのであった。

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 フルサイズにして構成数は減らすことには成功したんだけど、当然一つ一つの寸法は従来よりやはり大きい。今回、俗に小三元と呼ばれるF4通しのレンズをチョイスしたのは、コストの面や手ブレ防止機構はともかく、大三元のあまりの重さと巨大さにビビったっちゅうのもある。性能はスゴいかも知れないがありゃ化物だ。しかし、おれにとって機動力はどうしても譲れないファクターなのだ。幸い、高感度耐性は年々歳々改良されており、ボケはともかくレンズの明るさの1段差くらいどうにかなるだろう。

 ・・・・・・なーんて目論見でブツを揃えて家に持って帰って、手持ちのバッグに詰め込もうとして愕然とした。スリングバッグが厳しいのはあらかじめ分かってたコトとはいえ、バックパックの方も鏡胴が太くなったことででれだけクッションのベルクロを貼り換えても仕舞い寸法が合わないのである。仕方なく今は元からのメッセンジャーに入れて使ってるんだけど、今後増強予定の望遠ズームの入るスペースはどこにも残ってない。改めて今のカメラバッグの類の多くがAPS−Cを基本に作られてることを思い知ったのだった。

 さらに行動するには着換えにTシャツの一枚も入れときたいし、根っからの汗かきなのでタオルも入れたい。折り畳み傘だって必要だろうし、山中を行くにはペットボトルの1本も挿しときたい。そうなるとメッセンジャーでも全然キャパが足りんやんか。いやいや、決してこれだって小さくはないのである。

 そうなると結論はカンタンだ。より大きいバッグを導入するしかない・・・・・・担げるんかいや!?(笑)

 「大は小を兼ねる」というが、「大で小を兼ねるしかない」ってーのが今の正直な気持ちである。旅の具は少なきが良し、って松尾芭蕉の言葉を信奉する身からすればとんでもない転向なんだけど、ホントどぉにもならんのだ。

 そんなワケで、メッセンジャー以外はあっても邪魔になるだけなのでリサイクルショップにドナドナしてしまったのだった。

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 ・・・・・・しかし探してみると案外気に入るのがないのだな〜、これが。

 いや、プロが担ぐような真っ黒で味も素っ気もないようなのはいくらでもある。何となればジュラルミンのハードケースなんてのもある。どれも巨大だ。フルサイズのボディ2台にレンズを5〜6本、さらにはPCやサブカメラ、ビデオカメラまで呑み込めてしまうようなのが存在する。しかし、それをえっちらおっちら担ぐのはどうも違う。も少しライトに行きたいし、色だって派手なのがあっても宜しかろう。それにギックリ腰になっても困る。

 ネットでいろいろ調べてみる。背負う方式は背中が蒸れるんでショルダーで探すことにする。ドイターやニッピンの中型ザックにあるような、テンション掛けたメッシュが背面パッドになってるモデルがあればバックパックタイプでも良かったんだけど・・・・・・。

 クランプラーの7ミリオンダラーはひじょうに有名で、F2.8クラスの望遠ズーム着けた大型ボディも難なく入ると言われるが、予備レンズは1本が限界だ。深さ以外はティンバックと大差ない。それならティンバック使い続ける、っちゅうねん。ポップなカラーはかなりおれ好みなだけに惜しい。
 テンバはビジネスっぽいのと四角っぽいのとでちょっと大きなサイズが存在する。値段のワリに造りがシッカリしてる感じで好感が持てるし、あまり趣味ではない展開とはいえ色も沢山あるが、心持ち小さい印象だ。ホントにカタログに謳うほど入るように見えない。
 超人気のロープロのステルスリポーターっちゅうシリーズも容量はデカい。特に400とか550っちゅうのにすれば信じられない容量がある。ところがお値段がひじょうに豪快だ。加えて真っ黒っちゅうのがどうにも気に食わない。
 シンクタンクフォトのレトロスペクティヴっちゅうのは、大容量型の中では生地の感じがとてもカジュアルで、機能テンコ盛りにありがちなゴチャついた感じがないのも良いのだけど、これまたお値段がかなり上等だ。
 古典的定番のドンケだとF2やF4AFあたりになろうが、あのペラペラ感は見てるだけで不安になる。容量や風合い等ではひじょうにいい感じなんだけど、ちょっとコツンと当てたくらいのショックには耐えて欲しい。さらにベルトの支える部分が樹脂なのも心配だ。
 女の子向きブランドのイメージなハガーにもフォトスタジオ2017ってモデルがあって、これはかなり見た目は良い感じ・・・・・・なんだが奥行がやや足りない。やはりAPS−C向けなんだろうな。
 ナショナルジオグラフィックもまた見た目勝負なブランドで、かなり大きなサイズまである。しかし、これ買うならフツーにカバン買ってインナーを別途求めた方が良いのではないかと思えてくる。あと、どのモデルも開け閉めがめんどくさい感じだ。
 躍進著しいヴァンガードにはヘラルダーとアップライズってシリーズに大容量の物がある。三脚ホルダーや実際に使えそうなポケット等、芸の細かさではアタマ一つ抜け出てる感があるが、如何せんここも色が地味すぎるのが難点のどあめ。中井なんとかって人の限定モデルで赤とか茶色なんかが限定で出たコトがあるようだけど、定番カラーにはせんのかね?それと、ベルトの自在になったフック部分の金属がいかにも弱そう。同じタイプの自在の通勤や出張カバンを持ってるのだけど、これまで2回くらい金属棒が摩耗してスッポ抜けたことがあるのでも一つ信用できない。
 ちょっと変わったトコではハザード4ってトコのフォトリーコンなるスリングでもアーミーなゴーバッグタイプのものが面白そうに思ったが、残念ながら見かけほどには容量がない。スリングショットは使いやすいのだけどどうも全体的に小さいのしかない気がする。

 ・・・・・・だんだん列挙するのがめんどくさくなって来たな(笑)。

 アセッても仕方ないし、モノを買うというのはこぉしてあ〜でもないこ〜でもないとスペック見比べてる時がいっちゃん楽しいのだから、今しばらくはネットやらカタログを試す眇めつして過ごすコトになりそうだ。たかがカバンなのにホントむつかしい。悩ましい。


VANGUARD「THE HERALDER38」・・・・・・フックがチャチな以外は非の打ちどころがない。

2014.08.30

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