「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
大きいことはいいことか!?・・・・・・リサイズの誘惑


ギャラリーのアウトテイクより。通常の320×240ピクセルで。

 いつの間にかこのサイトも随分成長したもんで、ページ数にして約900頁、画像ファイル数で10,000枚くらいにまで巨大化した。商用サイトでもなんでもなく、単に個人の気の赴くままにやってたらこんなんなっちゃいました〜、って感じである。これからも淡々とコンテンツは増やしてくツモリなんだけど、いくつか問題やあるいは環境の変化が起きている。

 問題は以前から申し上げてる通りの、ベースとしている作成支援ソフト・ホームページビルダ(以下HPB)の動きのあまりのトロさだ。とにかくバカみたいに遅い。調べてみるとこのHPB、IBMのWebsphireってネットに繋げる裏方ソフトの技術を流用したものらしいのだが、コイツがそもそも遅いらしい。おれは詳しいことは良く分からないのだけど、使えるメモリに上限があったり、キャッシュの使い方に芸がなかったり等々の構造的な問題があるようだ。ま、権利が最近ジャストシステムに売却されたらしく、次のVer15からは、少しはマトモな動作性の改善が見られるかもしれない・・・・・・と淡い期待を抱きながらVer7から現在使用中のVer11まで裏切られ通しなんだけどね(笑)。

 動作性で優れてるのはAdobeの「ドリームウィーバー」っちゅう支援ソフトだと専らの評判だけれど、こいつはプロ仕様っちゅうか機能も一杯付いて融通性が極めて高い一方でお値段もそれなりに立派なのが困る。どだい、今さらグジュグジュしたhtmlの構文と戦いながら移行なんてしたくない。
 だから不承々々、当面はこのクソ重たいHPBを使ってくしかないのかな、と思ってる。ま、「ビジュアルサイトビュー」って機能を不使用にすればかなり改善されるみたいだし、劇的にサイトのダンジョンを弄ることも今後もうないと思うので、まだ延命は図れるだろう。

 ただ、ブログその他の発信ツールの発達に伴って、そもそも個人で支援ツール使いながらホームページをシコシコ作る人自体、激減している。だからこそHPBの権利はジャストシステムに売却されたのだと思う。「あの」一太郎とATOKのジャストだもんなぁ〜・・・・・・消滅したらどないしよ!?

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 一方、環境の変化とはさほど悪い話ではない。そしてこれが今回の話の背景でもある。

 初めてレンタルサーバ借りたとき、容量はたったの300MBだった。いやいや、それでも当時はけっこう大きい方だった。有料でも20MBとか、悪い冗談のようなレンタルサーバがいくらでもあったし、実は今でもけっこうあったりする。「たったの」なんて書いたけど、未だにサイトのサイズは280MBくらいなんで、300MBでも余裕ありまくりである。次に乗り換えたところが1GB。しばらくは容量については楽勝だと思ってたら、去年だったか急にお値段そのまま据え置きで10GBに拡張されたのだ。気前良く10倍だ。ビックリした。

 おそらくはサーバの値段の下落と大容量化があってかような大盤振る舞いもできるようになったのだろう。大体、今の時代、仕組みで金が掛かるのはネットワークやアプリケーションサーバであって、ハードディスクのコストなんて微々たる物に過ぎないのである。電気屋に行けば2TBなんて大容量の外付けハードディスクが2万円以下で買える時代なのだ。おれの500GBの外付けなんてパソコンのオマケでタダでくれたくらいである。20年ほど前、数十MBのハードディスクのパソコンが100万とかしたのを知ってる身としては、信じられない話だけど、それが現実だ。

 ともあれ家の広さに譬えるならこれは、100平米の家の1/4くらいを使って後は全部空き部屋のまま慎ましやかに暮らしてたのが、急に1,000平米に広がったようなモンである。何だか体育館の片隅に家財道具が並べられてる状況に近い。

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 これから先もコンテンツは粘り強く増やす気だけど、冷徹に考えれば残念ながらおれにだって当然寿命ってモンがある。5年余りで300MB弱なら、仮にあと50年間生きたとして作り続けても3GBだろうし、この不摂生ではそんなに生きられそうにもない。だいたい、歳を取れば根気も馬力も今よりはなくなるだろうから、今までのペースが堅持できるかどうかも分からない・・・・・・って、定年迎えてヒマになって逆に加速することも考えられるか・・・・・・いや、それまでにくたばったりして(笑)

 おれは動画にゃまったく興味ないし、音源アップも今のところ頓挫状態である。それに今ならYouTubeっなんて素敵なものがあるから、ムリに自サイト内に重たいファイルを構える必要もない。ならば、容量を食うのは画像ファイルにほぼ限られる。テキストなんて作る労力からしたら情けなくなるほどにファイルサイズは軽い。
 どうやら今の使い方してたら容量10GBを使い切る日なんて永遠に来なさそうなのである。貧乏性っちゅうか、何事も空間恐怖症的なトコのあるおれとしては、このスカスカ感はどうにも落ち着かない。そうして、画像のリサイズを思いついたのだった。

 皆さんご存知だろうが、画像サイズの縮尺を2倍にすると面積は4倍になるので、ファイルサイズもおよそ4倍になる。今は旅行関係は320×240ピクセルで編集しており、グッズやコレクション類のほとんどは640×480ピクセルとしてるので、丁度この2倍の関係に相当する。見比べてみるとやはり画質は大きい方に軍配が上がる。ちなみにこの640×480サイズっちゅうのは画面のきめ細かさで概ね、昔DPE屋でサービス判と呼ばれてた写真とほぼ同様であるとも言われる。要は、フツーのホビーユースならこれくらいで充分なんとちゃいまっか?って大きさだ。

 しかし、デジタルが銀塩を遥かに凌駕しようとしてるこのご時勢に、昔と一緒ってだけぢゃぁいささか寂しい気もする。ならば、ともうワンサイズ上げると960×720だ。ファイルサイズは元の9倍。これはかなりデカい。小さなモバイルPCなら画面が占有されてしまうくらいの大きさだろう。ところが不思議なことにこのサイズは画像のサイズとしてはあまり一般的ではない。その1つ上の1280×960、あるいは一回り小さな800×600の方が大きい画像のサイズとして普及している。一般的な14.1インチや15.4インチの液晶パソコンでフツーに壁紙に使えてしまうから、ウデはともかく画質的には文句のないレベルになる。ただ、2次関数の恐ろしさで、ここまでやるとファイルサイズは実に16倍に達してしまう。サイト全体では推定で5GB近くになるだろう。ちょとデカ過ぎか・・・・・・。

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 大事なことを失念していた。画像のリサイズってーのはおっそろしくめんどくさい作業で、最初にやったのと同じことをする必要がある。すなわち元の画像を1枚1枚加工ソフトにかけ、サイズ調整だけでなく発色や画像のシャープネスを補正し、さらには画面もいろいろ修正しなくちゃなんない。大きくなる分、どこかにロゴをウォーターマークとかで入れることも必要だろうから、今までより余計に手間が掛かってしまう。。
 それと今の縦1列の画像配置で右にキャプションっちゅうレイアウトでは文字が入らなくなる。だとすれば、ギャラリー自体もFLASHでのスライドショーみたいな方式に作り替えなくてはならない。そんなん一から作り直すよりも大変な、気の遠くなるような労力が掛かるではないか。それは想像するだに恐ろしい。

 ・・・・・・ここまで来ちゃうと今さら全画像リサイズなんて到底ムリだってコトをおれは悟ったのだった。

 現実的な解としては今のをそのまま活かして、その中のいくつかを大きなサムネイルとしてそっから別画面にジャンプさせで表示させる、って方式だろう。これなら以前戯れに10枚ほど仕込んでみたことがある(今は外した)。まぁ、思えばそれでもけっこう面倒だったか・・・・・・。

 そんなこんなで、リサイズの誘惑に負けて短慮に走らぬよう、努めて冷静になろうとしてる今日この頃なのでありました・・・・・・って、力んだってどだい誰もそんなの希望してないっちゅうねんな(笑)。



同じ画像を800×600にしてみました。

2010.05.28

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