「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
ワニ撲滅へ


そのうち図鑑に載るぞ!オマエ等!

 ・・・・・・などとエラく物騒なタイトルで始めてしまったが、今日のテーマは温泉で俗に「ワニ」と呼ばれる連中のことである。コイツ等はホントのホントに鬱陶しい。心の底から大嫌いだと断言できる。群れて「混浴オフ」などと称して乱痴気騒ぎをする集団もおれはムチャクチャ嫌いだが、ワニはさらにもっと嫌いだ。だから今日はボロクソに書き散らしてやろうと思う。

 ご存じない方のために説明すると、「ワニ」とは混浴の温泉で女性の入浴客が来るのをひたすらジトーッと待ち続ける、たいていは独り者のオトコのことである。実に浅ましい。その姿が日がな一日水辺でドテッと寝そべり、餌が現れると異常な俊敏さで襲いかかる鰐に似ていることから名付けられたらしい。

 コイツ等は湯船に居座り続けるのを、温泉が好きだから、自然が好きだから、みんなが入る公衆の温泉に入ってなぜ悪い、温泉はユックリ入るもんだ・・・・・・などともっともらしい理由をつけて正当化しようとする。しかしながらその実態は、何をするわけでもなく湯船の周りで何時間もウダウダしてポカリスエットなんぞ飲みつつ、いつ来るかも分からん女性のハダカを500円とか1,000円程度の僅かな費用であわよくば拝もうっちゅう、自己の欲望にマトモに焦点当てることさえできない、まことにイジイジ・ケチケチしたみみっちい存在である。
 つまり、女性を口説く勇気もなければ風俗に行くだけの金もない・・・・・・って、山奥の温泉場までクルマでやって来る財力はあるんだから、金が無くはないのかも知れない。とすれば要はつまんない矜持だけは売るほどあって、女性を口説いてフラれて傷つくのはイヤだし、かといって性的欲求を金でダイレクトに兌換することには高踏を気取る手前躊躇しちゃうような、自己愛型人格障害系のカテゴリーの人なのかも知れない。

 こんなチョーシだから当然ながらはた目にとても薄気味悪い。おそらく彼等の頭の中では上に掲げた言い訳で論理的に完結しており、自分が極めて不自然な存在で浮きまくってるなんて想像もできないんだろうけど、そんなんタダの屁理屈に過ぎないことは誰の目にも明らかだ。おそらく実社会ではコミュニケーション能力の欠落したもてないクンなんだろう。仕事だってマトモにやってるかどうか怪しいもんだ。

 あるいは穿った見方かも知れないが、奴等は自分が嫌われ、疎んじられてることが分かってるが故に一層頑なになって、半ば露悪的なまでに意地でワニを続けてるのかな?と思う時さえある。自分は温泉が好きなだけなんだ、自然が好きなだけなんだ、公衆の風呂に入ってるだけなんだ、そんなボクが何でワニ呼ばわりされるのだ!?何でおれは認めてもらえんのだ!?などと自己愛丸出しで自分に言い聞かせながら・・・・・・この点ではネット上の「荒らし」の思考回路に近いような気もする。

 ・・・・・・早く結婚でもして所帯持てよ、と言いとなるで、ったく。

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 このような連中とおらぁ金輪際関わりになりたくもないし、それにおれの駄文読んでれば、そのようなキモヲタをおれが大嫌いだってコトはすぐに分かるだろうに、ギャラリーの方だけ見て単なる混浴マニアの一家くらいに早とちりしたバカがたまに紛れ込んでくる。

 かなり以前になるが、とある人物からメールが来た。

 一等最初はブログのコメントに「通りすがり」・・・・・・つまり名無しの匿名希望で書き込まれたのがキッカケだ。だいたいブログではほとんど温泉ネタを振ってないのでちょっと奇異に感じたものの、まぁ丁寧な文章だったのでそれなりに当たり障りのない返事を書いた。そしたら間髪入れずに今度はメールが来たのである。
 文章を読み始めておれは何とも不愉快な気分になった。先日の「通りすがり」名義でコメント書いたのは実は自分で、ホントのハンドルネームは「●●●●」で、混浴で有名な某掲示板では「▲▲▲▲」と名乗ってます、とある。

 ・・・・・・障子の陰からおっかなびっくり人に接するようで、それでいて妙に図々しいアプローチの仕方が、コミュニケーションの遠近感が狂ってる感じでとにかく精神的に不健康極まりない感じがした。それがどぉしたっちゅうのだ!?知るかボケ!匿名メールさえマトモに打てんのかコイツは!?馴れ馴れしくメールして来んな!っちゅうねん。掲示板あるんだからそっち書け、って!
 読み進めるほどにさらにおれはムカついてくる。自分は今年30いくつになる独身で、混浴デビューは昨年の伊豆の黒根岩風呂でした。今度は自分の褒美でどこそこの旅館の混浴に行くつもりです・・・・・・だってさ。

 ・・・・・・とことんいやらしい文章だ。丁寧語で書きさえすればいいとでも思ってるんだろうか?間違いなくこいつワニやんけ!何が自分に褒美や!?オマエの事情なんか知らんし、知りたくもないし、どだい混浴にオトコ一人で行くことを嬉々として報告してる時点でかなりの異常性格者であろうことは間違いない。
 おれはあまり関わりになりたくないから、適当にいなしてさりげなくBBSの方を案内する返事を書いた。フツーなら、自分が招かれざる存在であることに気づくはずだ。

 数日後、このテのタイプに腹芸が一切通用しないことをおれは思い知る。「近況報告」などと題してこのバカ、さらにウダウダと自分の直近でのワニ自慢を書いてメールで寄越したのである。挙句の果てにはおれのプライベートなことを根掘り葉掘り質問してやがる。何でこんなキモチ悪い人間とお近づきになって文通せにゃならんのだっっ!?
 もうおれはシカトを決め込むことにした。それでようやっと思い知ったか、妙に丁寧語を駆使したメールはそこで終わってメデタシメデタシ、一件落着と相成ったのである。

 ここに挙げたのは図抜けたバカだが、それ以外にも画像くれだのなんだの、一方的に虫の好いことばっか並べたてたメールがたまに来る。その多くが同じような内容で、オトコ一人で混浴に出かけてることが記されてある。どいつもこいつもコミュニケーション障害者、この世のクズみたいな連中だ。

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 旅する際、おれたちはまるで落人のようになるだけ人のいないところいないところを求めて行く。それにダラダラ長居はしない。だからそんなしょっちゅうワニに遭遇することはないけれど、それでも最近は少々名の知れた温泉場の露天風呂とかだとこれがもう判で捺したように必ず不気味なオーラを放ちながら寝そべっていやがる。一目で分かる。

 おれたちの姿を認めた瞬間の、努めて無関心を装いながらも横目で盗み見るような光る視線がたまらなくイヤだ。そんなにオンナの裸が珍しいっちゅうのだろうか?家族みんなで風呂に入るのがそんなに珍しいっちゅうのだろうか?いや、それより何より、おれたちの姿はそんなに煽情的なのか?まぁ、そんなにムチャクチャとは思わないけど、さほどヴィジュアル的には見るべき点もないフツーの一家やど。

 ・・・・・・ぶっちゃけもう、正直日本国内はダメなんぢゃないかとさえおれは思ってる。あまりにネット情報が氾濫し、そぉゆう系のキモい連中がどっと温泉に押し寄せるようになってしまった。20数年前、おれが温泉に通い始めた頃はたとえ土日祝日の休みの日でも、そして少々の有名どころでも、混浴に若い独り者の野郎なんて、つげファンっぽいのがたまにいるくらいでまず見かけることはなかった。それが今はどうだ。いかにもキモヲタなんが所在無げにダラダラと湯船の縁に転がってることがしょっちゅうだ。蹂躙されてる、って表現を使いたくなるほどに。

 オトコ一人で混浴に入るな、とまで言う気はない。おれだって一人旅で入る時はある。ただし、着替えも含めて30分以内で出て行け。それ以上ユックリしたけりゃ、彼女かヨメをこしらえてからにしろ・・・・・・それがおれのせめてもの切なる願いだ。

2009.11.16

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