「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2020 栃木(二日目・後半)

後半はいきなりこんなんから。以前から一度行きたくって堪らなかったスポットです。

これはおへそライトが可愛い木曽のモーターカー。富士重工製でメチャクチャ小さい。
こりゃぁ尾小屋の12tぢゃあ~りま温泉。
ネコにとっては快適な住居でもあるようです。
みんなよく人に馴れてて大人しい。
加藤の3t。

元は霞ケ浦の海軍基地にいたようです。
これも同じく加藤の3tですが、若干形が違いますね。

引戸の小窓が何とも言えません。
ナベトロ。

手前の方は下回りが平トロなんで、仮置きみたいです。
木曽の酒井10t。

湘南型デザインが森林鉄道にまで波及した例としてひじょうに有名。
台湾糖業公司のチュービッツCタンク。
関電の加藤6t。

恐らく木曽界隈のダム建設時に使用されたモノ。
これも木曽、

王滝の客車としてはポピュラーなスタイル。
白岩のトモエ6tバッテリーロコ。

遊園地にある「おさるの電車」みたいなデザインですね。
キハ40が2両。

どちらも烏山線で使用されていたモノ。
松岡4t。

加藤や酒井はそれでも現存数が多いですが、松岡はかなり珍しい。
三井芦別のB型。

製造元は不明です。
盆踊りの櫓を組んだような釧路太平洋炭鉱のB型。

ジェフリーっぽいけど違うと思います。
車両の線路幅がどれもバラバラなので、構内に敷かれた線路はこの通りのマルチゲージ。
少し離れてみたところ。

屋根は次々と延長されてるようです。
能代の酒井4.8t。
どの運転席だったか忘れました。
グランビー鉱車。

レールの横に付いたガイドに当たるとバケットが傾いて、それで中の鉱石がドサッと落ちる仕組み。
その別パターン。

原理は同じです。
日原の三菱6t電機。
何とココに生き残ってた!栃原のニチユ2tバテロコ。

高取鉱山から来たものとばっかり思ってましたが、銘板見ると1990年の新造でした。
んん~?これは何だったっけ?
ド派手な金子組の加藤5t。

かつて土木系の会社は自前で車両を持つことがケッコーありました。
これこそが那珂川清流鉄道!

恐ろしく大量のコレクションがあり、とても全部は紹介しきれません。どれもほぼ動態保存ってのがスゴい。ゲージは見事にバラバラ、とにかく集めに集めまくりながら今なお増殖中。

本業は運送屋さんで、この場所は廃業した結婚式場だそうです。
応対してくれたのは多分、社長の奥さんで、栃原の坑道からウィンチ使ってバテロコ引っ張り出した話とか、豪快で実に面白かったです。

私たちの見た目から単なる観光客と思ってたようで、栃原に行ったことあるっちゅうと驚いておられました・・・・・・まぁそこで撮影敢行しまくったとは言えませんでしたけど(笑)。
原籍地不明、酒井モーターカー。

木曽にオープンタイプで同じツラ構えのがいたと思いますが。
松岡10t。

関西電力のモノらしい。
まだ仔猫ですね。

兄弟が近くにいました。
ボンネットの上にも。
ちなみに那珂川を挟んで対岸辺りに、本業の社屋とレストア工場があります。
車両運搬車にはチャンと本物のクルマが1台載せられてます。
「これは通常見せないんだけど」と言われて、シャッター開けて中に案内されると、何と昭和炭鉱のクラウス17号が鎮座。

「北海道にこの片割れがいるんだけどね」と言われ、「あ~、それ雨竜の炭鉱跡の公園で見ました」っちゅうたら感心されました(笑)。
何と、ここで新造発注した協三工業製B型6t機・・・・・・って、どんなけ資金力あんねん!?

一部にはこの圧倒的な集め方が無節操ではないか?みたいな批判的な意見もありますが、言いたいことがあんならこれだけ惜しみなく金注ぎ込んでから言え!って思います。本当にここはスゴい。
大分陽も傾いて来ましたが、行動半径は比較的狭いので、まだもうちょっと回ります。

この辺りは馬頭温泉郷と呼ばれ、小規模な鉱泉旅館が点在しています。これは上ノ湯・・・・・・ですが廃業しちゃってました。
川の対岸にある下ノ湯「小口旅館」に到着。
すぐに入れてもらえました。

素っ気ない湯舟が一つだけの浴室がシブい。
泉質はアルカリ強めのヌルッとした感じで肌触りが好いカンジ。
西に傾いた光線を活かしたくて、敢えて補助光は使わずに撮ります。
ワリと順光で平板に撮ることが多い自分的には少し珍しいかも。
光が回るとこんなんなんですけどね。
これはケッコーお気に入りの一枚。
よっこいしょ・・・・・・と。
それにしても相変わらず水平出すのがヘタな私。
スナップでもこれからはちょっとアンダー気味で順光以外も撮らんとあきませんな。
ちなみにさっきの上ノ湯のように、廃業しちゃったトコが馬頭温泉郷には他にもかなりあるみたいです。
こうしたシンメトリカルな構図も好きかも。
平凡な鉱泉宿の浴室の良さ、ってホントに画像では伝えにくいですね。
そうそう、最近はずっとお出かけの際はアンダーヘアを綺麗に剃ってます。
私はその方が好きなんですけど、ところが写真にするとどうも締まりがなくなるというか、絵としての緊張感が少し失せる気もしてます。
まさに画竜点睛を欠く、と・・・・・・「毛がかい!?」ってツッコまれそうですが(笑)。
まぁこぉした写真撮れるのもあと何年か・・・・・・。
だからホントはもっともっと精力的に動いて撮りまくりたかったトコに、みなさまご高承の通りのこのコロナ騒ぎですわ。

世の中の人が生きるか死ぬかって時に何言ってんだ?ってお叱り受けそうですけど(笑)。
そろそろ上がります。

脱衣場もこれといって特徴のないモノ。
・・・・・・だからこそ良いんですけどね。
すんげぇ雑な効能書き。

泉質・泉温についての記述が殆どありません。書き足すには追加料金でも取られるんでしょうか?
ライトに露出を合わせてみました。
実際はもうちょっと明るかったです。

MFTの特性なのか、アンダーにすると急に質感が上がるような気がします。
多分、暗い方での諧調性が豊かな画像処理エンジンになってるんかな?・・・・・・と。
泊り、ココにすりゃ良かったかな?

なんかとても館内の雰囲気が好いんですよ。
とても大切にしてる感じが伝わる気がします。
緊急事態宣言だマンボウだGoToだ、と飲食や観光業界は振り回されてホント気の毒ですわ。
下ノ湯・小口旅館・・・・・・僅かな滞在時間でしたけど、久々に良いなぁ~って思える宿でした。
次は泊まりたい、と強く思いました。
実はこの後ダメ押しで廃校も行ったんですが、これがもぉ大スベリ。
そんなんでネタも尽きたし時間も押してるしで、那珂川河畔の今夜の宿に到着。
何だかマンションみたいです。
小砂温泉・「ホテル美玉の湯」という、私たちにしては珍しく極めてノーマルな観光旅館。

隣には日帰り専用の建物が別に建ってます。
だいぶ遅くなったんで風呂に急ぎましょう。
遠くに西日に山稜のシルエットの浮かぶ那須連山が見えます。
・・・・・・って、大浴場は男女別でスパっぽいものでした。

他にもお客さんが多く撮影は断念。
この辺は「小砂焼」という焼き物が有名みたいで、窯があちこちにあります。
ヨメが上がって来るのを待ちながら館内をウロウロ。

馬頭町にちなんでか巨大馬頭観音・・・・・・ここで解説すると、馬頭観音は観音のクセにナゼか忿怒相で、日本では牛馬が斃死したところに祀られるコトが多い。
その隣には三重塔のミニ版。

裳裾のデカさからするに薬師寺・東塔のミニチュアかな?
これは何だったけかな?

チンマン系ではなかったような気がしますが、忘れました。とにかく御神木なんでしょう。
ライトアップされた紅葉。

少しポツポツし始めました・・・・・・ま、通り雨だとは思いますが。
何でここの旅館を選んだのか?というと、貸切の展望露天風呂がある、ってのに釣られたんです。
意外に上まで裏山を登ってくと到着。

秋の日は鶴瓶、もとい釣瓶落とし、気付いたらもう真っ暗。
緩く弧を描く岩風呂が一つ。

佇まいは悪くないっすね。
ちなみにここは掘削泉なんで、さっきの下ノ湯とは少し泉質が異なる気がしました。
思えばこのポーズ、メッチャ多いっすねぇ~。

「菜々緒ポーズ」とか「エライザポーズ」みたいにならんかな?(笑)。
昼間ならもっとドーンと那須連山が望めるんでしょうけど・・・・・・。
入口付近をバックに。

貸切露天風呂としてはかなりの広さがありますね。
フットライトに照らし出される、と(笑)。
いささか不遜な言い方をさせてもらうなら、観光旅館の設備としてはかなり頑張ってる方だと思いました。
夕食の時間も迫って来てるんで、そろそろ上がることにします。
画像は大修正・・・・・・ともあれこうしていつも協力的なのはホントにありがたいこって。
まぁ、食前のエクササイズみたいなモンっすね~(笑)。

今日はお昼食べるの遅かったし。
律義に部屋食で供されました。
肉じゃが。

私は関東に来た当初、カレーと肉じゃがの肉が豚であることに衝撃を受けました。
蕗の佃煮。
刺身コンニャク。

実は日本のコンニャクのルーツは群馬ではなく茨城にあります。
天麩羅は珍しくトウモロコシ、後はレンコン。
鮎の塩焼。ナゼか横には玉子焼。
野菜のディップ。
子持鮎の甘露煮・・・・・・こうして見るとちょっとづつ茨城の名産品が入ってますね。
刺身三点盛はまぁフツーに鮪と烏賊と帆立。
土瓶蒸・・・・・・って蓋を開ける時が一番楽しい。
これで松茸と鱧ならもっと嬉しいんですが、海老と金目、舞茸でした。

値段考えたら当然ですけどね。
小鍋っていつの間にか絶対付くようになった気がします。

多分、ゼリーの塊みたいな固形燃料が普及してからなんでしょうけど。
豚とキャベツ、ネギと割とシンプル。
すでにもぉかなり満腹状態。
ご飯・・・・・・イチイチ撮るなよ!粘着!って言われそう(笑)。

お米なだけに粘りは大事、ってコトで。
吸い物は海老と魚のすり身団子。
漬物。
水菓はグレープフルーツ・パイナップル・葡萄・・・・・・最近ワタシ、グレープフルーツ禁じられてるんです。
いやもぉスッカリおなか一杯、ついでに酔いも回って来てこっから後はあんまし覚えてません。

明日は東京に戻りながら何ヶ所か立ち寄る予定です。
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