「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2020 埼玉Ⅰ(前半)

底冷えする春の日の朝、落書きが痛々しいバテロコに朝日が射しています。

細倉鉱山で使われてたモノだとか。
レンズも喪われボロボロになった腕木信号機。

ココは埼玉・鳩山町、最近は「過疎化するニュータウン」として有名な新興住宅地の裏手にある「トロッコ公園」です。
この公園、鉄ヲタの息子を亡くされた両親が私財を投じて作ったものです。
ちなみにココは「天の川ステーション」・・・・・・ゴールに当たる所やんか。

レールはこの先で空に向かって上がってってます。

ゲージはメチャクチャ狭い。508mmかな?
いきなり順番を間違えてしまいました。

モチーフは言うまでもなく「銀河鉄道の夜」ですな。
鳩山高校のグラウンドをすぐ横に見ながら、山道をダラダラと行きます。
・・・・・・まだ完全に寝ぼけてます(笑)。
鷲の停車場。
転轍機が伸びた雑草に埋もれてました。

車両を含め、これらの様々な機材は各地から寄贈されたモノだとか。
ちなみにその少年・・・・・・馬場隆君というんですが、亡くなったのは1983年、東北本線の客車の最後尾から、線路沿いにある建設業者が所有してたトロッコを撮影しようとしてて落っこちたんだそうです。

当時はまだ旧型客車が残ってて、いくらでも開けれました。
白鳥の停車場。

途中はどこもレールがちょっとあるだけになってます。
途中にあるのは「銀河の丘公園」って名前ですが、これは市が作ったモノなのかな?
まだ新機材に慣れてないんで、ちょっとアンダー気味に撮ってますが、とにかく絵のキレは凄まじい。

レンズ性能だけでなく画像エンジンのチューニングもあるんでしょうけど、かなりパキッと硬めに写る気がしますね。
そうこうする内に、本来の出発地である「銀河ステーション」が見えて参りました。
葛生の駒形石灰から来たと言われるカトー。昔の画像見ると予備機で工場内に停められてた方。

ちなみにさっきのバテロコもこれも、塗り分けはオリジナルからは変更されてます。
大きさはこんな感じでかなり小さいです。
キャブは身長160cmそこそこのヨメが乗ってもこの狭さ。

デブにゃぁナローの運転士は務まりませんわ。
石灰鉱山で働いてたからか、あるいはこちらに来てから破壊を避けるためか、厳重に金網で保護された後ろの窓。
後ろには鉄製台車が1両、木製台車が2両、平台車が1両、別に運材台車が2両繋がってます。
多分、最初の4両の台車も駒形石灰からではないかと思いますが、ハッキリしたことは分かりません。
運材台車はエアブレーキも備えた立派なモノで、木曽から来たみたいです。

ちなみにこれだけゲージが2フィート6インチ(762mm)、あとは2フィート(609mm)でレールは4線になってました。
公園設立のいわれ。

子供の遺志を継いだ美談なのか、子故の闇なのか、何ともコメントできないですね。
ともあれ出来てから30年以上が過ぎ、手入れもなかなか行き届かなくなってるようで、個人の想いや財力だけではやはり限界あるように思います。
こういったものに産業遺産としての価値がある、ってな認識がもっと広く社会に涵養されないと厳しいんぢゃないでしょうか。
ちなみにこの辺、今は中古の戸建てが600万円、建てた時の1/10くらいの値段で買えるみたいです。

そりゃそうですよね。老人人口が5割超え、池袋まで1時間半は軽く掛かる、っちゅうのに単なる新興住宅地では、暮らそうって人はそうはいません。
続いては大東文化大の近くにあるこちらへ。

何か道路脇の狭い道を降りて行きます。
ここも以前から気になってた巌殿観音。

それにしても変わった色の看板やなぁ~・・・・・・。
ゴロンゴロンになった根は・・・・・・
樹齢700年を超えるこの寺のシンボル、大銀杏。
何のこっちゃない、本来の下から上がってくる参道あるやんか。
良く分からんまま取り敢えずはお参り。
ナカナカ装飾感の強い作りに加え、ビッシリ千社札でデコられてコテコテな本堂です。
千手観音が本尊みたいです・・・・・・エッ?千本ないやんか、って?
千本なんてとても作ってられないんで、通常は端折るんですわ。

ちなみに上の画像は「前立本尊」っちゅうヤツで、本物は12年に一度の御開帳だとか・・・・・・。
後方には名前の由来となった巨大な岩壁が聳えてます。

高さはそんなにないけど横幅があります。
それにしても、どうしてこうしたトリッキーなロケーションは観音と結びつくことが多いのか?誰か理由を知ってる人がいたら教えてください。
もちょっと岩の上に上がったりできるのかと思ってたら、フツーにお寺してました。
EVFはかなり進化してる気がするんですけど、まだちょっと慣れない。

あと、画面のタッチセンサーの動きにもっと慣れないと。
白い崖のあちこちに石仏が祀ってありました。

寺伝で見ると、かつては裏山が修験の行場になってたようにも書かれてあるんで、もう少し探してみる価値はあるのかも。
山桜が満開になっています。
色の濃いのがボェ~ッとビッシリ一面に咲いてるんで八重かと思ったら、フツーに五弁のです。
便利ズームでこのボケ方なら、決して悪くないと思います。

少なくともボケ命なタイプではない私にはこれくらいでジューブン。
そりゃまぁ、「圧倒的な空気感」ではD810の方が上でしたけど。
一番端っこの鐘楼のトコまで来ました。

下界が良く見えます。
源頼朝の家来の比企ナントカのって由来はまぁ信じられますが、坂之上田村麻呂ってのはどぉかなぁ~・・・・・・?
この坂東三十三観音巡りって調べてみると意外にハードで、グンタマチバラキに東京、神奈川、栃木を加えた一都六県に広がってます。

順番通りに回るとその距離実に1,300km!
下から回り込んで庫裏を訪ねて御朱印もきっちりゲット。
春は確実に近付いてる気がします。
続いては利根川近くまで東進して、ポンポン山こと高負彦根神社に到着。
この辺はカラッ風が冷たいのか、まだ梅ですね。
飛び跳ねると音が響くんでポンポン山って呼ばれるトコは全国に結構あります。

大阪だと高槻のが有名。
まずは神社の参道を潜って・・・・・・
裏山だっちゅうんで、端っこまで来てみました。
ジャンプしてみるものの特に変わったところなし。

・・・・・・ってカッコ悪ぅ~!何でもエエからもぉちょっとスタイリッシュに跳んで欲しかった(笑)。
遠くに利根川が望まれます。
陽当たりも良いし、ちょっと頑張って欲しかったんですが、何せ民家が近い。
・・・・・・あ、響くポイントはもちょっと手前だったみたいですね。
要は地下に空洞があってそれが響いてて、そしてその空洞とは古墳の玄室ではないかと言われてます。
そんなこんなで地味目の滑り出しとなった小旅行、後半もまぁ地味なコトこの上なしなコースを巡ります。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
Copyright(C) REWSPROV All Rights Reserved