「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2020 茨城Ⅱ(前半)

晴れた秋の朝、行き残してるところを回ってみようと思い茨城方面に出掛けてみました。
まずやって来たのは通称「鉾田の三連廃墟」。
国道沿いにメチャクチャに破壊された鉄筋コンクリートの建物が残ります。
1階はテナントでも入ってたんでしょうか?
2階から上はマンションだった模様。
これは不法侵入者が破壊したのではなく、そういった侵入をさせないために意図的に壊した感じです。
あちこち探し回りましたが、上への階段とかはすべて撤去されちゃってました。
まぁ、浮浪者が住み着いてボヤ出したり、物騒ですからねぇ。
・・・・・・って、ここまでやるんならいっそ解体しちゃえば良いのに、って気もします。
多分これは外階段の踊り場部分。
三連って言いますが、実際は五連のような・・・・・・。
裏手にはいかにも茨城らしい風景が広がってます。
出待ちはしてたんですけどねぇ~(笑)。
いや、居らんでしょ?入居希望者なんて。
隣接する安普請丸出しの洋館っぽい建物も廃墟になってます。
民家にしては1階部分がだだっ広いですね。
ここも厳重に囲われており侵入は出来ませんでした。

まぁ廃墟としてはどっちも全然ショボいです。
続いてやって来たのは、以前に通りかかって気になってた鹿島臨海鉄道の徳宿駅。
何かエラく階段を下って行きます。
最近こうした萌え系キャラも粗製濫造で、いささか食傷気味な気がします。
切り通しの谷底を一直線に延びる線路。
日陰になっててメチャクチャ寒い。
列車本数はそこそこありますね。

元々は国鉄線として建設されたらしいです。
あまりの寒さにココも出待ち(笑)・・・・・・まぁ、本人はホッとしてますけど。
1本だけ見事に色付いてます。
こんな海近くの平地でも紅葉は進んで、秋が深まって来ています。
これ以上いても撮影になりませんし、寒いだけなんで次へGO!
霞ケ浦湖畔にまで南下してやって来たのは・・・・・・
以前訪ねた「赤別荘」の近くの西蓮寺。

この辺ではかなりな古刹の模様。
長い参道を歩いて行きます。
俗に「常陸の高野山」と称されるようですけど・・・・・・天台宗やんけ!(笑)
寺のシンボルと言われる樹齢千年の大銀杏。

一号株・二号株って、もちょっと芸のある名前付けりゃエエのに。
かなり色付いてますねぇ。

落ち葉で境内が埋め尽くされる頃が圧巻のようです。
しっかし、こぉゆうとミもフタもないですが、なんか全体的に地味。
「相輪橖」っちゅう、モニュメントみたいなモノ。
天台宗には欠かせんらしいですが、古いのはココ以外に日本には数ヶ所しかないそうです。
確かに立派。

ただ時期的には少し早かった感じですね。
ニノキンがあるってコトはかつてはここに学校があったんでしょうね。
ナゼか地面に置かれた釣鐘。
もう少し花の名前に詳しくならんといけませんなぁ~・・・・・・全然分かりません。
とまぁ、ひょっと思い付いて立ち寄ったにしては佇まいの良い寺でした。
・・・・・・めっちゃ地味でしたけど(笑)。
実はここに寄ろうと思ったのは、こちらを見たかったから。
意味不明の休憩スポットとして一部で名高い「なめかた夢舞台」です。
こうしたB級スポットのマストアイテム・デカい仏像。
何でそれが「オマタの神様」なのかは不明。
「てっちゃん」って名前であることだけは分かりました。
これまた取って付けた感バリバリの「山ゆり稲荷神社」。
鐘がぶら下がってたりして、どうやら「恋人の聖地」みたいなのを目指したようです。
どうやら山田鉄建って会社がここを拵えたようですね。

思うに、イマジネーションのままに作るのは良いとして、その肝心のイマジネーションが貧弱なんでどうしてもツギハギ宗教系になるんでしょう。
続いては霞ケ浦の東に広がる、同じような潟湖の北浦湖畔にやって来ました。
その浜辺に残る巨大物件。
「北浦レークサイドホテル」跡です。

バブルの頃に開業し、崩壊後も何とか頑張ったものの力尽きた模様。
隣がヨットハーバーになっててけっこう沢山クルマが停まってます。
何だこりゃ!?昔は養豚場でもあったんですかねぇ?
あれこれ入り方を考えてたら、フツーに正面玄関が開いたままになってました(笑)。

赤外線センサーや監視カメラはなさそうですね。
如何にもバブルの頃に建てられた観光施設の香りがします。
・・・・・・ってーか、ホテルとしてはかなり小さい。

どんなセグメントの客層を狙って建てたのかが良く分かりません。
一通り全部揃ってんだけど、なんかチマチマしてるのも頂けないポイントかな?
意外に広い宴会場・・・・・・バンケットホールっちゅうにはかなり狭いですけど。
ヒンヤリした空気に満ちた調理場・・・・・・まさか豚の活け造りとかやってたんぢゃないでしょうね(笑)
残留物は意外に多いですね。
もう一つの畳の大広間。

再開する気満々だったようで、館内はかなりキチンと整理されており、座布団もこの通り。
ただ、2階から上はいけませんわ。

完全に巨大な鳥小屋と化しちゃってます。
各部屋もクロスを剥がして、工事現場用の照明が引かれてたりして再生するつもりはあるようです・・・・・・が、私たちの足音に驚いて飛び立つ鳥の数が凄まじい。
あと、歩くたびに舞い上がる鳥の抜け落ちた羽根!
何かもぉ喘息になりそう・・・・・・コロナよりヤバいかも(笑)。

本気で再生したいんなら、まずは鳥の侵入を防ぐのが先決ではないかと老婆心ながら思いました。
久しぶりに見た壁掛け型ダイヤル電話。
ぶっちゃけ北浦の眺望だけでお客を呼び込むのは、かなり厳しいんとちゃいますかねぇ?
あとやはりボーリングでも何でも温泉は必要な気もします。

それで茨城の豊かな海の幸・山の幸をプッシュしまくれば・・・・・・。
あ、ここでは撮影敢行させていただきました。

屋上に上がれたらもっと良かったかも。
車寄せは妙に立派だったりします。

結局この時代のニワカな物件って、オーナーの無知と欲、人の好さに付け込んだコンサルやディベロッパー、そして銀行の悪党共がやりたい放題やった故のチグハグさが共通する特徴のように思います。
ちなみにココはほぼ放置状態ながら管理物件のようなので、訪問に際しては注意が必要でしょう。

後半はさらに南下して千葉方面に向かって行きます。
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