「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2019 東北Ⅰ(三日目・前半)

翌朝。

増築を重ねてるみたいで、とにかく広い館内。
「SL銀河号」の写真がビッシリ。

調べてみたところ、繋がってるのは客車ぢゃなくてディーゼルカーみたいです。煙が少なかったのはそのせいかも知れません。
上水場らしく淡水魚が飼育されてたりもします。

塩焼きにして食いたいのばっかし(笑)。
大浴場入口。

もぉまるでスパのフロントですね。内部の写真は残念ながら撮れませんでした。
遠野っちゃぁやっぱしコイツでしょう。

スリムな河童像。
敷地内をブラブラ散策します。

遠くに見えるのはこの地方特有の「曲がり家」を移築したもの。
ちょっと俗なスタイルのコンセイサマ。チンマン合体系。

昔、温泉土産でよくこんな徳利が売られてましたよね。
手前は大きな池になっています。
朝霧が立ち上りナカナカな雰囲気。

釣りをするのは河童の家族。
遠野はペンションや民宿が多く宿選びはちょっと迷ったんですけど、ここにして正解だったような気がします。
点在する建物の多くは古民具の資料館となってます。

エラく厳重に固定してあるのはやはり東日本大震災の影響でしょうかねぇ。
こちらの急須と言やぁそらもぉ南部鉄のこのツブツブしたヤツで決まり。
脱穀機。

ちなみにこの「ライト式」は意外に今でも良く見掛けます。
上水場だけあって、とにかく水量豊富。

水車小屋もチャンと回ってます。
こちらの地方に残る「鹿踊り」の衣装も飾られてました。

・・・・・・って、鹿には見えませんけど(笑)。
早起き単焦点散歩も、たまにはこんな大アタリの時があるんですな。
ぶっちゃけレンズなんて35mm1本あれば良いのかも。

♪RAT1つを商売道具にしてるさ・・・・・・って?(笑)
全体図。

とにかく敷地はメチャクチャに広い。
最近、マニアがじわじわと増えつつある円筒分水もあったりします。
唯一残念なのは天然温泉ではないコト。そらまぁ上水場で温泉だと却って困りますわな。

遠野の中心街からは少し離れてるものの、私はココ、かなり気に入りました。
宿からすぐ近くにある「デンデラ野」にやって参りました。
姥捨山と並んで日本の寒村に伝わる棄老伝説の実例と言われます。

漢字で書くと「蓮台野」らしい。
しかし、生きてるうちは下って来て野良仕事に加わってたとか、そんな伝承もあったりするんで、個人的にはある種の老人ホーム兼ホスピス兼コミューンみたいなモンだった気もします。
大体、現代のデイケアセンターにしたって「1日姥捨山」みたいですもんね。
そこから下って山崎金勢様に到着。
要はチンポに見立てた巨石を崇める風習なんですが、チンポばっかしに偏った信仰になった理由は良く分かりません。
ここで有名なのはコレ!

自然の造形の妙と言いましょうか、カリの部分もちゃんとある(笑)。
大きさはこんな感じ。

チンポ、っちゅうよりむしろ巨大な鈴とかに見えますね。
賽銭箱もチンポ。
全く読めない由来書き。
隣には地震研究施設がありました。
撮影敢行した方が良かったかな?
他にもいろんな形のコンセイサマが点在しています。
基本的に「太く短く」が多いかも・・・・・・モノが石だけに硬さについては申し分なさそうですが。

ともあれまぁ個人的には、石でも木でも金属でもなく、生身のマンコが好きですね、当然ながら(笑)。
街中近くに下って、今度は河童淵を目指すことにします。
お!ここにもコンセイサマ。

リアルタイプですね。洋物だとたまにこんなディルドを咥え込んでるビザーレなのあったりますな。
遠野関連の数ある妖怪の中で最もメジャーなのはヤッパシこれでしょう。
顔出しはあまりイラストチックなんより、ある程度リアルな方が楽しいかも。
思えば遠野をここまで有名にしたのは柳田國男なんですが、どぉゆうワケか宮沢賢治はこの民俗学の開祖についてまったく触れてなかったりする。
サスガ有名だけあって、案内看板も立派なのが立ってます。
ホップが植えられてます。

あまり知られてませんけど、岩手県はホップ生産量が日本一。
ヌ~ッとした向日葵。
後方は全部ホップ畑みたいです。

ちなみに国内のホップ生産量は減る一方で、今や年間300トンにも満たず、微々たる量ですが。
10分ほど歩いて到着。
え!?これ!?っちゅうくらいにささやかな場所でした。
大体、こんな村のすぐ近くっちゅうのが意外。
水光園に合ったのと同じタイプの河童像が飾られてます。
釣り竿の先にはキュウリ。

バイキング小峠が釣れたりして(笑)。
横には河童神社もあります。
こんなに釣り竿並べてもねぇ・・・・・・。
まぁ、写真撮るしかないですよね。
しかし、河童伝説がなければココ、ただの村はずれの林の中の小川ってだけでっせ。
そもそも論で「淵」と呼ぶほどの深さもないし。
ただ、護岸工事とかで味も素っ気もない川が増える中、こんな清冽な流れが昔と変わらぬ姿で街の近くに残されてるのは良いコトだと思います。
民話はそのロケーションや暮らしを切り離して民話だけでは生き残れない、ってガラにもなく殊勝なことを考えてしまいました。
近くには悪さをする河童を改心させた坊主のいた寺もあります。

こうした幟って関東以北の寺に多い気がします。
う~ん、予想より観光客がいなかったなぁ。

・・・・・・後のセリフは割愛します(笑)。
ちなみに河童伝説自体は日本中にあって、大阪では「ガタロ」なんて名前でしたが、今はもう死語の世界ですわ。
ともあれカッパ淵、意外に雰囲気の良い場所でした。
再びホップ畑の中の道を駐車場に戻って行きます。
思えば最近はヨメの方がビール好きで、なんだかんだで毎晩呑んでるかも。
しっかし、歴史に「もし」はないと言うものの、柳田圀男がもし「遠野物語」を書いてなかったら、この冷涼な高原の町はどぉなってたんでしょうね。

いやもぉ岩手県って宮沢賢治と柳田圀男で一体全体どれだけ観光収入あるんだろ?
続いてやって来たのは、山崎よりちょとマイナーな存在である「程洞のコンセイサマ」。
シダの生い茂るやや日当たりの悪い山道を登って行きます。
こぉゆうジメジメした山道、ヘビが出そうで嫌い。
・・・・・・などとボヤいてるうちに到着しました。

今はもう参る人も少ないのか、やや荒れた雰囲気。
ここは張り型系のが多数奉納されてますね。

使用済みとかあったりして(笑)。
しかし、コンセイサマよりも注目すべきは、さらに少し奥に入ったところにあるコレ!
明らかに陰石と思われる御神体の巨石。

恐らくはこれに対する奉納品としてコンセイサマが祀られたんぢゃないでしょうか。
暗い森の中でスポット測光は、ホントお手軽に雰囲気のある写真が撮れますね。
金華山信仰もこっち特有のモノ。

調べてみましたが、弁天やら修験やら入り乱れてて良く分かりませんでした。
まぁ、何となく全体がウェッティなのも弁天信仰と聞くと納得。
思うに山崎のコンセイサマが明るいセックスだとすると、こっちは淫靡なセックスってカンジですかねぇ。
カタい能書きはともかく、光の条件とかはちょっと良くなかったんですけど、もぉバシバシ撮りまくりましたよ、ココでは、ええ。
ちなみにこのすぐ近くには五百羅漢ってのもありますが、後半でちょっと時間が押しそうな気がするんで、パスして次に向かいます。
続いてやって来たのは巌龍神社。
ほぼ垂直に切り立った岩壁が御神体。

要するにこれを登り龍に見立てたワケっすね。
いささかベタな気もしますけど。
しっかしたしかに巨大。
広角で下から煽っても一枚に収まり切りません。

54mの高さがあるそうです。
そんなこんなでテキトーにスナップショットを撮って撤収することに。

だって予想より街中だったし、隣に巨大な老人ホームあったりするし・・・・・・(笑)。
かつて岩手三景、その後は日本百景に選ばれたとありますが・・・・・・後略(笑)。

後半は予告通りで、もう少し遠野から北上近辺を回り、一気に南下して行きます。
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