2019 東北Ⅰ(二日目・後半) |
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次にやって来たのは岩根橋駅。
ココは自分的にはちょっと寄ってみたかった。 |
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「春と修羅・カーバイト倉庫」で詠まれた情景は、この駅下にあったカーバイト倉庫だと言われています。
-----まちなみのなつかしい灯とおもつて
いそいでわたくしは雪とサーペンタインとの山峡をでてきましたのに
これはカーバイト倉庫の軒
すきとほつてつめたい電燈です
・・・・・・今は何一つ残ってませんけど。 |
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そして釜石線でもっとも有名なスポットである、「眼鏡橋」こと宮守川橋梁に到着。 |
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すぐ近くにはホムセンと一体化した巨大な道の駅も出来ています。 |
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実のところ、この形式のコンクリートアーチ橋は日本が戦争に向かう中、突貫工事で作られた路線にすごく多い。
例えば只見線の細越、廃線ですが宮之原線の幸野川、未成線で大畑線の下風呂、根北線の越川、等々・・・・・・つまり当時としては極限まで端折られた、もとい合理化された工数で拵えられてるワケです。 |
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道の駅の中宮沢賢治一色。これは「銀河鉄道の夜」のインスタレーションだそうです。
・・・・・・おれでも作れそうやな(笑)。 |
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それはともかく、おなかが空いたんでお昼にすることにします。 |
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私はラーメンと・・・・・・ |
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生ワサビご飯。
これ、シンプルだけどムチャクチャ美味い。ラーメンはまぁフツーに醤油ラーメンでした。 |
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ヨメはワサビ冷麺。
手前に見えるのがワサビの茎で出汁にもワサビが効いてます。 |
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・・・・・・って、そのうち何やら急に店内が騒がしくなって、店を出て鉄橋の方へみんな向かってくんで付いてったら、汽車がやって来ました。
遠目で分かりにくいですがC58ですね。 |
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慌てて70-300mmに交換して撮影。
ただ、こっち向きだとどうやら下り勾配の絶気運転みたいで、勇壮に煙を吐き出す姿は見られませんでした。 |
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汽車が通り過ぎると、みんなゾロゾロと戻って行きます。
ゆで玉子の輪切りと三枚肉並べてめがね橋っちゅうのは、ちょっとイージー過ぎやしませんかい?(笑)。 |
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ぶっちゃけ存命中はかなり地元から浮いた、ヘンでインテリ臭くて気取ったヲタクだった宮沢賢治も、今はものすごい経済効果を地元に与えてますね~。
・・・・・・まぁ、そぉゆうモンです。 |
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続いてやって来たのは「呼ばれ石」。
人を呼ぶと真似て同じことを言うので、猟師に頼んで鉄砲撃ってもらったら、その後は何も言わなくなったとか・・・・・・云々。 |
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・・・・・・それくらいのコトで射殺せんでもエエやろ!?って思いますな(笑)。
大きさはこんな感じ。 |
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なんかミョーに嬉しそう。 |
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続いては呼ばれ石の道路を挟んで反対側にある名もないお不動さん。 |
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いやまぁ、ココも巨石情報を仕入れてたんで寄ってみたんですけどね・・・・・・ほぼだだスベリでした。 |
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撮影敢行しても良かったかな? |
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気を取り直してそのすぐ近く、バイク集団が出てったのを見かけて気になってたお店へ。 |
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「まきばのおもてなし」という、オバチャンが一人でやってるソフトクリーム屋さんでした。 |
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ヨメはあずきソフト。 |
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私は抹茶トッピングにしてみました。 |
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味はコクがあってかなり濃厚。
美味いものに群がる習性のバイク乗りが押し寄せるのも分かる気がします。 |
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「石名畑ジャージー牧場」ってトコが直営でやってるお店で、この辺ではかなり有名みたいです。 |
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こうした店は何の気なしに入ってアタリなのがいっちゃん楽しいかも。 |
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続いてやって来たのは、遠野どころか日本を代表する巨石の一つと言える「続石」。
まぁココはやっぱしハズせんでしょ。 |
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東北方面はこうした古代遺跡的なモノの入口にオブジェみたいなんを建てるのが流儀のようです。
山形でもそうでした。 |
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昼なお薄暗い杉林の中の山道を15分ほど登ってくと・・・・・・ |
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・・・・・・ありました。
自然の造形っちゅうにはあまりに不自然な、しかし人工的なドルメンと呼ぶにはプリミティブ過ぎる謎めいた巨石、「続石」です。 |
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奥には小さな社があって、ここが昔から何らかの祭祀空間であったことは間違いないようです。 |
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この石の最も不思議なところは、一つの石の上に上手くバランスを取って乗っかってるトコ。
ご覧の通り、隣の石からは微妙に浮いてます。 |
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ただ一つ残念なコトに、訪問した時間が良くなかった。すごく太陽の向きが撮りにくい。
オマケに夕方近いのにカップルが上がって来るし(笑)。 |
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なお、続石周辺には他に「泣き石」・「烏帽子石」・「不動岩」、時間押しててパスしましたけど「博打石」、少し離れて「猫石」・「立石」・「枕石」等が点在しています。
後方に見えるのが「泣き石」。 |
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何だか草に埋もれて良く分からない「不動岩」。 |
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平たく言うと、続石以外はまぁそれほどではない・・・・・・と(笑)。 |
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ともあれ遠野が民話の宝庫であると同時に、巨石の宝庫でもあることは間違いないです。 |
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しかし現実は厳しい。
バスは一日僅か4本・・・・・・まぁどの家もクルマ持ってますからねぇ。 |
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続いては大分時間が押す中、羽黒山神社に到着。
巨大な下駄のオブジェ。 |
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完全防水な天狗(笑)。 |
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ちょっと時間が気になりつつも民家横の山道を登って行きます。 |
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お!なんか見えて来たど~。 |
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名前でお分かりの通り、こちらは羽黒修験の行場だったのが神仏分離で神社になったようです。 |
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しかし、もっと昔からあった巨石祭祀の場がその後、修験道に併呑されてしまったのかも知れません。 |
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訪ねる人も今は少ないのか、お堂はかなり荒れ気味。 |
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社殿の後方に聳える御神体の羽黒石はたいへん見事で、薄暗くなる中かなり頑張りました。 |
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ぶっちゃけ遠野で三泊四日にして、ひたすら石巡りでも良かったかな?っちゅうくらいこの周辺は巨石だらけ。 |
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・・・・・・って、感慨に耽ってるヒマはない。
いい加減宿に急がねば。 |
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宿まではあともうちょっとあるんだった。 |
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そんなんで日の暮れかける中、今夜の宿である「たかむろ水光園」に到着。 |
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何とココ、遠野市の浄水場の広大な敷地を、旅館を中心とした各種観光施設として併用してるっちゅう珍しい場所です。 |
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旅館の部屋って、そのままポーンと撮ると黄色くなりますねぇ。 |
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何はともあれ到着したのが遅かったんで、風呂もそこそこにすぐ夕食。 |
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ちなみに風呂はスーパー銭湯タイプで日帰りで外来の地元民も多く、写真撮影は不可能でした。 |
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イワナの塩焼き。
こぉゆうとミもフタもありませんが私、イワナとヤマメとアマゴの区別があまりつきません。 |
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イカのもろみ和え。 |
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なます。 |
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造り3種盛。 |
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奥がブロッコリー、手前左山菜の炒め煮、右は湯葉だったかな? |
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ブタのホイル蒸し。 |
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料理の全景。
こうして見ると、揚げ物がありませんね。 |
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まぁ、充分過ぎるくらいの量なんですけど。 |
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トロロ・・・・・・あれ!?いつの間に出て来たんだっけ? |
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茶碗蒸し。 |
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味噌汁。 |
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呑まへんのぉ~?とか悪のお誘い(笑)。 |
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デザートは一口サイズの抹茶ケーキ。 |
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どぶろくが美味そうだったんで、結局頼んでしまいました。 |
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マジでこれはかなり美味かった。 |
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一杯で止めとこうと思ったのにお代わりしちゃったくらいに(笑)。
公営の旅館ゆえに料理は奇を衒わぬオーソドックスな品々でしたが、美味しくいただけました。やっぱし浄水場だけに水が良いのかも知れません。 |
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部屋に戻って一般のお客さんが減った頃を狙ってもう一回風呂に入りました。
少子高齢化、過疎化の進む地方自治体として、色んな拠点をまとめるのは悪くないアイデアだと思いますが、浄水場を観光施設と一体化するってのはナカナカのアイデア。 |
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サスガにちょと修正(笑)。 |
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まぁそれにしても、スタイルはあんまし変わりませんねぇ。
・・・・・・どぉしようもなく変わり果て行くのは私だけ、と(泣)。 |
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しかし寝るときはこんな感じ。全くの色気ゼロ!
首を冷やさないのが大事だとかナントカ・・・・・・分かるけどさぁ~。
明日は再びあちこち巨石中心に見ながら南下して、日本三景・松島を目指します。 |
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