「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2019 北関東Ⅱ(前半)

初夏から盛夏に向かうある日、いきなりの懸崖造り。

天気は高曇りですけど、予報ではこの後は晴れそう。やっぱ出掛ける上で天気の良し悪しって大きいですよね。
ここは佐野市北方の谷筋を入ってったトコにある宇都宮神社。

なんか最近はホントこの辺にしょっちゅう来てるような気がします。
下からアオッて撮る姿が面白いのかい、つも下から撮るとこんな表情。
北関東方面ってこれまで何度も出掛けてるんですけど、まだまだ見るべきところが沢山あるような気がします・・・・・・って、「北関東」って括りが広過ぎてアバウトなんですけどね。
ともあれここの懸崖造りはナカナカの佇まいです。
ただ、それほどの深山幽谷に立地するワケでもなく、ワザワザ無理してここにコレを作る必要もなかったような微妙なカンジが面白い。

恐らくはこの辺で競うようにして建てられた時代があったんでしょう。
良く考えると、藤も大好きな花の一つのような気がします。
続いては山ひだ沿いに西進して足利市内手前のこちらへ。
道了大権現です。

地図を見ていただけるとお分かりかと思いますが、足利や桐生、大間々といった町は、市中にケッコー山があります。
家から歩いて行けるトコにちょっとした山があるって、とっても良い暮らしかも・・・・・・。
再び懸崖造り。

ちなみにここも懸崖造りのバイブルである「日本の懸け造り」には載ってない物件の一つ。
ワリと新しめなシッカリした建物が乗っかってますね。

数年前、GoogleMapで遊んでて発見して以来、気になってた物件です。
当然のように奥には天狗が祀られてます。

「道了」とは室町時代頃に実在したと言われる大雄山の妙覚道了のことで、理由は良く分かりませんけど、江戸時代にはとても人気がありました。
天狗信仰、、って真面目に考えるほどワケが分からないのが面白い。
見上げると、かなりの急斜面に建ってることがお分かりいただけるかと思います。

コンクリート橋脚なのはいささか味気ないですが、今時維持していくことを考えると仕方ないのかも知れません。
恐らくは再建されたものだと思うんですが、かつての姿はどんな感じだったんでしょうね。
そのまま下って行くと長林寺ってお寺の境内に出ます。
門前旅館なんかもあったりする結構な規模のお寺。
調べてみるとここもまた七不思議の寺でした・・・・・・何が不思議か良く分からないのがまた不思議なアイテムばっかですが(笑)。

「岩富士・鏡岩」はチャンと見とくべきだったかも。
続いてはさらに西進し、桐生市街の北方にある白瀧神社。
境内にドーンと鎮座するのが「降臨石」。ムチャクチャにでっかい。

名前からして磐座ですね。
かつては岩に耳を当てると中から機織りの音が聞こえた云々。
いかにも織物の町・桐生ならではの伝説ですね。。
・・・・・ってまぁ、これだけ堂々と岩があると撮影敢行っちゅうワケには行きません。

ネクスト・ゴー!だぜ!(笑)。
続いてはみどり市の奥の以前から気になってたココ。
・・・・・・小平鍾乳洞です。

佐野ほど大規模ではありませんけど、この辺にも一部石灰岩地帯が広がってるのです。
誰も他にお客さんいませんね。

ナンボ平日とは申せ、この客の入りでは経営大変そう。
お!意外にシッカリした感じやんか。
発見は明治7年、その後廃れて埋まってしまってたのを、古老の言い伝えを基に場所を特定して昭和59年に再整備したものらしい。
全長93mとかなり小規模な部類に入ります。
まぁ、要は石筍がニョキニョキしてるだけですけど。
余りグニョングニョンしたダイナミックなのを期待してるとスベるかも知れません。
厳重に囲われたこの辺は、日本国内ではひじょうに珍しいヘリクタイト・ヘリグマイトってのが発達してるらしいんですが・・・・・・
良く分からないうちに呆気なく終了。

小さい子供連れとかには危なくなくて良いかも知れません。
鍾乳洞より少し上がった一帯は湿生植物園となってますが、予算が厳しいのかかなりボロボロになってました。
一帯は「小平の里」といって道の駅とキャンプ場を一緒にしたような施設になってます。

・・・・・・とは申せ、鍾乳洞以外、これと言ってみるべきものもなく、バブルの残骸って気もしますけど。
いやいや、私達には見るべきものがまだあります。

少し離れたトコから、ナメてかかるとエラい目に合いそうな急斜面を登ってった先に・・・・・・
ありました。

朝から3ヶ所目の懸崖造り、八王子神社。
裏側が舞台になってるんですが、落っこちたら大変そうなので回り込みませんでした。
周囲は石灰岩の露頭で白い岩が聳えてます。
石灰岩って、鍾乳洞のイメージからグニョグニョしてると思われがちですが、地表に出てる部分はこのようにゴツゴツしてることが多い。
いや~、こんなまくれ落ちそうな、ほぼ崖みたいなトコで良く頑張ってくれましたわ、ホンマ。
撮影するときはヒールとか、もっとそれなりにフェミニンかつフェティッシュな靴履かせて撮ってやりたいんですけどね。

その場で履き替えるのもケッコー大変なんっすよ。
さらに奥に向かって、これも以前から気になってた岩穴観音へ。
もう名前からして如何にもですよね。
左右に仁王のいない、何だか鐘楼みたいな山門を入って行きます。
前回の鹿沼・岩戸神社と同じような作りです。
横から覗いて見るとその名の通り奥は洞窟になってました。

ひょっとしたら小規模な鍾乳洞になってるのかも知れません。
しかしちょっと囲いの部分が前に出っ張りすぎ。

そこまで厳重に囲わんでもエエやん!って気もします。
ちなみに入口のトコの広い空地は元の小学校の跡地。

隅っこには舞楽殿らしきものも残ってます。
道沿いには廃屋が多く、かつてはそれなりに人口があったことが伺われます。
この一帯、そんなメチャクチャに山奥、ってワケでもないんですけど、凄まじく過疎化が進んでる印象を持ちました。
日本の地方は、案外首都圏に近いトコでさえも溶け始めてるんだって気がします。

・・・・・・と、マジメな感想はともかく、お腹が空きました(笑)。
大間々の町まで下って、何となく饂飩が食べたくて通り沿いの「いし和楽」ってお店に入ります。
ヨメは小エビと竹輪の天ぷらトッピング。
ワタシはざるで小エビとゴボウのかき揚げトッピング。

ナゼか茹でた小松菜が添えられてるのはこの辺の流儀でしょうか?
ナニゲに入った店でしたけど、かなり饂飩は美味しいって思いました。

こぉゆう個人店で地元密着で頑張ってる店は好きです。
そんなこんなでおなかも満たされたところで、さらにB級スポット巡りは続きます。
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