2018 台湾(三日目・平渓線1) |
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そんなこんなで台湾旅行も今日で三日目。
いささかお疲れ気味なのか元々平べったいのがさらに平べったくなったような・・・・・・(笑)。 |
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恒例の周辺散歩に出かけてみることにします。 |
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それにしてもかなりここは立派なホテル。
若干、駅や空港からのアクセスが遠いんで、1500元くらい相場よりは安い感じですが。 |
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こうした演出も、ホンマ日本と変わりませんね。 |
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LEDライトもこうして撮ると綺麗かも。 |
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しかし、リゾート系っちゅうよりは高級なビジネスって気もします。 |
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赤の4つ星だそうで。へへへぇ~ぃ、畏れ入りやしたぁ~(笑)!
台湾ホテルミシュランは黒と赤でいくつの星ってな評価になってて、黒の方がやや上らしい・・・・・・ジョニーウォーカーかよ!?(笑) |
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飾り付けは華やかですけど、決してケバくはない印象。 |
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泊ってる多くは欧米系のエグゼクティヴクラスのビジネスパーソン、ってカンジでした。 |
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取り敢えずは地下の朝食会場へ。 |
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煮玉子入り汁米粉。
これ、大好きなんですよ。ラーメンよりアッサリしてて飽きない。ちょっと煮干し系な味なんですよね。 |
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後は中華系のあれこれをバイキングで取りました。 |
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左上に見えるのはなんと日本の蕎麦。
ところがこれがもぉ、出汁が何か根本的に間違ってたりする(笑)。 |
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中華粥。
郷に入っては郷に従えで、地元の料理食うのがやはり一番かと・・・・・・。 |
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朝食後すぐに出発。
ちなみにタクシーに乗ったらこうして必ず写真に撮っとくように言われました。忘れ物しても見つかる可能性があるし、万一ボラれても証拠になるし。 |
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台湾のポストは2色になってるトコが多かったです。
どうやら緑は近場、赤は遠方とか特殊郵便みたい。 |
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時間が読めないんで、念のためにパンを購入。 |
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台北駅から在来線で、昨日は逆方向に向かいます。 |
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ちなみに線路の幅は日本と同じ狭軌で、車両も日本のと似てます。 |
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も一つちなみに、台湾の鉄道は「台鉄」といって、日本の旧・国鉄みたいなんがほぼ全て、私鉄は殆どありません。 |
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電光掲示板も日本とほぼ一緒。アナウンスなんかも言葉が違うだけで、流れるタイミングとかほぼ一緒。
鉄ヲタなら「七堵」の手前の「五堵(ウドゥ)」が往年の基隆炭鉱鉄道の起点だったって存知の方も多いでしょう。
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小一時間で乗換駅の「瑞芳(ルイファン)」に到着。 |
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この駅は平渓線や九份観光の拠点になるのでかなり賑わってる印象。 |
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分かりやすいっすね~・・・・・・あ、「ピンジー」って読むのね。
なお、反対の海側に向かって延びる深澳線は一度廃線になってたのが、水族館が出来た関係で近年復活したそうです。
だから上の顔出しは潜水艦のデザインなんですな。 |
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な~んかあんまし異国に来た感じがないなぁ~。 |
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その内、深澳線からの平渓線直通ディーゼルが到着。 |
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先日ハデな脱線事故起こした普悠瑪(プユマ)号が追い抜いて行きました。
台湾では特急のコトを「自強」って呼ぶみたいです。 |
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三貂嶺で本線の宜蘭線から分かれ、急勾配で山の中に分け入っていきます。
十分で上り列車と離合。昔ながらのタブレット閉塞です。 |
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この腕木信号機は現役だったのかな?
チャンと出発を示してますよね? |
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車両の中間に設けられたこの不思議なゲートは何だったんでしょう? |
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そうこうするうちに終点の「菁桐(チントン)」に到着。
今はもう台湾全土でも数えるほどしか残ってない日本統治時代の木造駅舎が大切に使用されています。 |
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気球を飛ばす十分には負けておれんと、ここ菁桐では竹筒に願い事を書いて吊るすのを売り出し中。 |
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さてこの平渓線、元は沿線の炭鉱から掘り出された石炭を運ぶために敷設されたものでした。
しかし95年にはここ菁桐にあった最後の炭鉱も無くなり、あわや廃線ってトコまで追い込まれましたが、沿線の街の努力もあり、路線全体を観光路線化して今に至ってます。 |
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今の日本よりもよほど、古い時代の日本のローカル線の駅前の雰囲気が残ってます。 |
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駅舎の保存状態は完璧と言っても良いかも。 |
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あ!ネコだ。 |
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現役時代に来たかったなぁ~・・・・・・。
この平渓線、狭隘な谷間にあるのでどの駅もそれほどヤードは広くありません。
また、急勾配の連続なので短めの運炭列車をこまめに走らせてたようです。 |
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片隅にはボロボロになったディーゼル機関車とトロッコが置かれてあります。
ゲージは609mmかな? |
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レトロだけど現在の様子を示した観光案内図。
かなりアバウト(笑)。 |
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橋のたもとに立つ炭鉱のモニュメント。 |
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奥に見えるのは旧・台陽砿業招待所。
「日式」と呼ばれる統治時代の日本風の古い建造物は、これ以外にも結構残っています。 |
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「スピード落とせ」って意味でしょうね、多分。 |
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家の入り口の三方にこうして赤いお札を張るのがこの辺の習わしのようです。 |
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これまた分かりやすい。
「狭いんでお互い譲ろうね」ってな意味かと・・・・・・。 |
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これも日式建築の一つですね。
未だに現役で使われてます。 |
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台湾の対日感情は今でもひじょうに良いんですが、それは後藤新平の力によるところが極めて大きい。
まぁ一言でいうと、現地の民衆に対してヤなことをせず、文化を尊重しつつ徹底的に産業振興・生活/教育水準向上の政策を取ったワケです。 |
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後から金権政治だのなんだのと批判されもしてますけど、右翼⇔左翼も超越した実にスケールのデカい政治家だったと私は思ってます。
大体、清廉潔白なだけで政治家は務まりません、って。 |
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再び駅まで戻ってきました。
今度は裏山の方に上がってみることにします。 |
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保存するなら保存するで、もちょっと綺麗にすりゃエエのに。 |
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上に上がると選炭場跡。
現在はカフェに転用されてるみたいです。 |
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コンクリートのホッパーを煉瓦で埋めた変わった作りですね。 |
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残念ながら時間がまだ早く、開いてませんでした。 |
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菁桐駅構内を見下ろしたところ。
規模的にもレイアウトにするには打ってつけなカンジ。 |
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さらに上に上がると屋根も抜けて元が何だったか良く分からない炭鉱廃墟があちこちに点在してます。
画面を斜めに横切るのはトロッコの線路。 |
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何か原始の村の遺跡みたい。 |
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今となってはサッパリ用途の分からない建物だらけ。 |
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ココにもトロッコの線路跡がありました。 |
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いや~、ぶっちゃけ撮影敢行したかったですね~。
でも異国の地でいきなりはさすがにむつかしいっす。 |
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石底大斜坑の前で。
人車で入坑するスタイルだったみたいです。 |
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産業遺構としては第一級だと思うんですが、今は荒れるに任せてあんまし保存に力を入れてないような気がしました。
実に勿体ない! |
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返す返すも残念なのは、このロケーションであんな写真やこんな写真が取れなかったコト。
実に勿体ない!(笑) |
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・・・・・・アタマん中、それだけかい!?(笑) |
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炭鉱というと、何か軍国時代の暗いイメージがあるように思われるかもしれませんが、実は台湾の炭鉱は戦後の経済発展の原動力となったと言えます。
上述の深澳線も、元は火力発電所にこの辺で採れた石炭を運ぶために出来た線だったりします。 |
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構内の外れには古い給水塔が残っていました。 |
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そうこうする内に次の列車が到着。
3両に増結されてますね。 |
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しっかし徒歩だと回れる範囲には限界あるよなぁ~。
駅からさらに川沿いに行った先の菁桐坑までは行けませんでした。 |
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白菜の形の植木鉢。
故宮博物館の白菜とかにもあるように、中国文化で白菜はひじょうに縁起の良いモノなんだそうです。 |
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折角なんで竹筒に願い事を書いてみることにします。 |
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あたしゃいつでも「ヨメが老けずに、いつまでも脱ぎっぷりが良いように」って願うことにしてます(笑)。 |
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自分よりも人の幸せを願う、何と健気で感心なワタシ!(笑) |
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古いポストも日本のとよく似てますね~。 |
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大分観光客の姿が増えてまいりました。 |
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台鉄のマスコットキャラ。
ちなみに今は「台湾鉄道少女」って萌えキャラがいたりもします。 |
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駅舎内もまるで昔の日本のローカル線。
画像の四隅の周辺減光も、こうした情景だとむしろ味があって良いっすね。 |
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信号梃子はシンプルに2本。
左の台秤も昔の駅には欠かせないモノでした。 |
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そろそろ発車です。 |
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名前の由来となった平渓駅は小さな駅です。 |
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嶺脚(リンジャオ)駅はおそらく元々は石炭積み出しのためだけの貨物駅だったと思われます。 |
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う~む、意味がサッパリ分からん。 |
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炭車がホームに並べられてました。 |
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最大の中間駅、十分に到着。
女性の駅員さんが信号梃子を操作してます。
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ホント、服装とか小物とか驚くほど日本の古い時代の鉄道の姿を残してます。 |
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さて、十分と言えば今や一大観光地で、駅前にはビッシリと土産物屋が立ち並んでます。 |
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実は、この駅の近くにあった新平渓坑が60年代の終わりに拓かれた比較的新しい炭鉱だったので、町も最も後になって発達したのが結果的には吉と出たみたいです。 |
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線路のすぐ横にある静安吊橋。
古そうに見えて実は結構新しい。 |
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昔の写真を見ると狭い構内に沢山の石炭貨車が並んでました。 |
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これが十分名物、線路脇に櫛比する土産物屋群。
列車は1時間に1本くらいなんでみんなフツーに線路の上歩いてます。 |
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ミーハーに天燈もやってみることにします。
150元で効き目に応じた色のランタンを選んで願い事を書きます。 |
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・・・・・・って列車が軒先をかすめるようにしてやって来ました。 |
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危険がどぉこぉとか一切お構いなし。
だって今やこの如何にもアジアな風景が貴重な観光資源ですもん。 |
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そんなこんなでいよいよ空に向かって飛ばします。
ちなみに店員はあらゆるメーカーのカメラの操作を分かってるらしく、何も教えなくてもバンバン撮ってくれます。 |
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ケッコーな勢いで飛んでってしまいました。
やっぱ夜の方が情緒あるなぁ~。 |
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この天燈の風習、実は十分だけでなく台湾北部では一般的みたいですが、それを観光用にトコトン盛り上げて上手く行ったのが実態みたいです。 |
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積み上げられたランタン。
後ろの看板に効能が書いてありますね。 |
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台湾はネコがとても多い。
パッと見、家猫か野良猫か分からないのがあちこちにいます。 |
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菁桐と紳士協定でもあるのか、こちらでは竹筒はやや控え目(笑)。 |
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うちの玄関もこんな風に飾ってみようかな? |
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恐らくは元の炭鉱住宅だと思われます。
平渓線沿線の情景はあまりにも自分にはツボ入りまくりで、大量に撮影しました。
後半に続きます。 |
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