「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2018 台湾(二日目・後半)

台北で最初に会ったガイドさんと合流して、すぐに市内観光に出発。

まず最初に来たココは「国民革命忠烈祠」。
平たく言うと台湾の靖国神社みたいなモンです。

ちなみにある程度の街であれば忠烈祠は全国的にあるみたいですね。
とりわけココが有名なのは、1時間ごとに行われる儀仗兵の交代式。

ガイドさんは「間に合って良かったですね~」って言ってましたが、そもそもそんなことがあるって予備知識がなかったんで、何か呆気に取られてると・・・・・・
おっそろしく綺麗に隊列組んでやって来ました。
まぁ、バッキンガム宮殿の近衛兵の交代みたいなんと同じだと思います。
交代式が終わると一気に境内には人が溢れます。
とにかくバカみたいに広い。

ただ、この忠烈祠も日本統治以前から暮らしてた本省人や先住民にはもひとつ評判が宜しくないみたいです。
ホント、案外フクザツな事情を抱えた国だってコトはだんだんと理解出来てきました。
必ずしも独立派と親中派で単純に二分できないみたいですね。
さて、実は台北で他のグループとは別れてまして、今は何と私たち2人に専属のガイドと運転手とミニバンが付いたようなリッチな状況です。

・・・・・・で、お茶好きのヨメが「折角来たんだから良い台湾茶がやっぱし欲しい」みたいなコトを話してると・・・・・・。
本来予定のコースにはないこのお店に連れてってくれました。

「林華泰茶行」・・・・・・台北ではお茶の名店として有名だそうです。

運転手にチップで300元あげましたけど・・・・・・。
右がガイドさん、日本人で永くメーカーに勤めて、定年後大好きな台湾でガイドやってるんだそうです。
巨大な茶筒がいくつも並ぶ店内の様子。
紅茶なんかもあります。

売るのは600g単位で、缶に書かれてるのはその値段。
台湾の古い商店の雰囲気を今に残す店内には茶器なんかも置かれてます。
今でも現役のレトロな分銅秤。
値段はホントもぉピンキリで、過去には150万元とか法外なモノが売られたこともあるそうです。

「どれくらいのがオススメなんですか?」って訊いたら、600~1000元くらいのを買えばジューブンです、とのコト。
何だか昔の下町の商家の裏庭みたい・・・・・・いやまぁ実際そんなロケーションにあるんですが、とても日本的。
池には錦鯉が飼われてました。
試飲もさせてくれます。

飲んでみて、600元のと1000元のを買いました。
やはり台北は首都だけあってどこ見ても賑やかな印象。
あと、スクーターの数がとにかく半端ない。

台湾では150ccまでは日常の足として税金等が抑えられてるので、とにかくみなさんスクーター。
そうこうするうちに龍山寺に到着。
台湾でも一番の古刹と言われ、仏教やら道教やらなんやらが一緒くたになったナカナカにカオスな寺です。
クラクラするほどにマニエリスティックな紋様にも少し慣れてきました。
手前が寺で奥が道教寺院だそうです。

「なぁ~むぅ~あぁ~みぃ~だぁんぶ~」ってかなりメロディックでノリノリなお経をみんなが熱心に歌って、もとい唱えてました
道教独特の占いグッズ。

左は所謂「筮」、右は「筶(ポエ)」っちゅう赤い巨大な柿の種みたいなもので、二個イチで投げていろんな願い事を占います。
こうして見ると、天井の意匠は大体どこも同じですね。
雑草が生えたようになった線香(笑)。

日本みたいに束でぶっ刺す風習はないみたいです。
まぁ、この辺は日本とほとんど同じ感じです。
お供えの花も山積みで売られてます。
ココはしかし、コテコテしいものの渋みとか深みがあるような気がしました。
線香は束ねへんのに蝋燭は束ねんか~い!?(笑)。
分からなかったのはこれ。

なんか筒状の赤いイルミネーションみたいなモノ。瓔珞の一種ではないかと思いますが・・・・・・。
陽の傾きかけた中、今度は「中正紀念堂」へ。

「中正」とは蒋介石の本名・・・・・・そうなんですよ、芸名だったんっすね!
もぉ唖然とするほどに巨大な建物がデーンとあります。

ココは蒋介石を顕彰するための一種の記念館。
タイワンリスがチョロチョロ走ってました・・・・・・台湾ですもんね(笑)。
出来たのはケッコー最近で、1980年。

蒋介石の没後5年くらいしたあたりです。
中はまぁ、どれだけ蒋介石が偉かったか、スゴかったかをプロパガンダするような展示物だらけっすね。
とにかくアホみたいに広い。
ぶっちゃけ蒋介石って嫌いではないんですけどね、ただ、革命家としては何ちゅうか冷徹さに欠けた面が多かったように思います。
どうも最初に情に流されて、あとから慌ててバタバタみたいなんが多い。

すぐに嬉しくなっちゃうタイプだったんとちゃうかな?って思ってます。
悪いやっちゃないねんけど、大将として担ぐにはちょっと物足りない、っちゅうか・・・・・・悪気ないまま八方美人っちゅうか中華。
いやホンマ、国民党主導で良くここまで台湾発展出来たなぁ~、って思いますもん。

ツッコミどころはかなり多い。
だいぶ暗くなってきました。

南国だけあって台湾は基本的に夜型だそうです。
足つぼマッサージみたいなんが唐突に敷地の隅っこにありました。
これがもぉメチャクチャ痛い。

毎日歩いたら効きそう。
今夜の夕食会場はここ、「鼎泰豊(ディンタイフォン)」・・・・・・って最近、日本にもかなり進出してる飲茶のお店。
いや~、実は都内で何度か食ったことあるんだな~、これが。
そんなんで意外性はありませんけど、味はこの店、美味いんですよ。
ヨメもそんなんでちょっと苦笑い。
ただスゴいな、って思ったのは、味も店のオペレーションも日本の店と同じクオリティだったこと。
これって世界展開する上ではケッコー大事だけどむつかしいことだと思います。
一つ違うのは働いてる人。
後からガイドさんに聞かされたんですが、台湾の店員はみんな大学を出たような人ばっかしで、いわゆる「アルバイト」はいないんだそうです。

また「鼎泰豊」は初任給が相場の1.5倍くらいで大人気なんだとか。
台湾の大学進学率は高く、また戦後アメリカの流儀を取り入れてたこともあって、ユニバーシティとカレッジがあるみたいで、大卒がやたら多い。
店を出ると、クルマの中で台湾の米粉の話をしてたのをガイドさんちゃんと覚えてて、買い物ついでに観光も兼ねて台北101に行ってみますか?と言われました。
もぉ私たち2人だけなんでコースは決められた通りでなくって良いですよね~、とかすごくありがたい。
一時期は世界一の高さを誇ったビルで、その名の通り101階建て。渋谷109とはちょとちゃいます(笑)。

地下にあるスーパーで米粉やらなんやら乾麺を色々購入。
中もすごく豪華。

驚いたのはパテック・フィリップの専門店があったこと。現在の台湾の豊かさが良く分かります。
有名なマンゴースムージーの店、「思慕昔(スムージー)」・・・・・・マンマやんけ!(笑)
今は甘党全般の店でいろいろ他にもやってます。
右がマンゴースムージー。

左はムリ聞いてくれる運転手さんへのチップ代わりのお茶・・・・・・だったかな?
そのまま近くの「饒河街観光夜市」に繰り出します。
どうやら「観光」って付いてるトコは初心者でも安心して行けるみたい。
また何かマンゴー系のを購入。
「甘蔗汁」はサトウキビジュースのコト。
北極螺は「ツブ貝」、一口鮑は「トコブシ」です。
今は新世界くらいでしか見かけなくなったスマートボール。
昨日の高雄の夜市よりも遥かに活気があって規模も大きい。
すり身団子。

食べたかったんですが、さっきの飲茶でお腹いっぱい。
この丸い赤い提灯がギッシリ並ぶ情景ってとても台湾っぽいと思います。
一面のパチ宮崎駿Tシャツ。
これは人相見ですな。
ガイドさんからマッサージは最終日に良い店紹介します、って言われました。
アテモンの屋台。

こちらの夜市は日本の祭りの夜店っぽい雰囲気もありますね。
これもマンゴーらしいです。
鶏むね肉を平べったく延ばして唐揚げにしたもの。
味付けは色々ある中から選べます。

これなら食えそうな気がしたんで1枚買いました。
適当な大きさにカットして、マクドナルドのシャカシャカポテトみたいにして渡されました。
突き当りはまた道教寺院の「松山慈祐宮」。
夜ってコトもあって、ド派手な中にも荘厳な感じがあります。
こうして見ると、西洋の教会の円蓋とノリは一緒な気がします。
明るく撮ったらまぁ途轍もなくハデなんですけど。
何かここですごく興味深いものを見た気がするんですが、酔っ払ってて忘れました。
再び夜市へ。

ここはレザークラフトの屋台。
松坂は牛やろうが!?

知らない人に「ギブソンのストラト」とか言って売りつけるようなモンですね(笑)。
「酸梅湯(サンメイタン)」はたまに日本でも見かけますよね。

「冬瓜茶(ドゥグァンチャ)」はその名の通り、冬瓜で作ったジュース。
台湾おでん。

これはホント、一度は食べたかった。
何だったっけかな?コレ?
これは台湾風のホットサンド。

キリないから全部は載せてないんですが、ホンマおもろい店だらけです。
櫛とブラシの店。

台湾の女性は美しい黒髪のストレートが多いんですが、あんまりシャンプーはしないらしい・・・・・・っちゅうか日本人が洗い過ぎなんですよ。
ミニトマトで作ったりんご飴みたいなモノ。

「蕃茄」とはトマトのこと。
焼き小籠包の店。

大行列でメッチャクチャに売れてました。
「青蛙下蛋」・・・・・・直訳すると青いカエルの卵ってことですが、要は緑豆で作った大粒のタピオカのことらしい。
デロデロ・グログロしてるんですけどとにかく美味そう。
そろそろ入口まで戻ってきました。
インスタントラーメンは意外に少ないですね。

屋台文化なんで、自分で調理はあんまししないんだそうです。

だからマンションや民家の台所もチョー狭いらしい。
檳榔を試してみたい、ってな話ししてたらガイドさん一粒だけ売ってくれないか?ってお店と交渉してくれました・・・・・・が、やっぱ断られたとのコト。


スンマセンでした・・・・・・。
そろそろ今夜の宿に移動します。

「苦茶」はほぼ煎じ薬みたいなお茶のコトだそうです。
今日・明日と泊る宿は「西華大飯店(シャーウッドホテル)」。

ここも昨日に続き、普段の私たちには分不相応な高級ホテル。
いや~、実際このホテルはナカナカでしたわ。台湾ホテルミシュランで4つ星ですもん。

明日は完全フリーなので念願の平渓線等に行くことにします。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
Copyright(C) REWSPROV All Rights Reserved