「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2018 信州(初日・後半)

岡谷市内を少し山の方に向かったトコにある十五社神社に到着。
ケッコー交通量のある道路沿いにあります。
木製彩色のひじょうに珍しい狛犬。

顔が何かB級特撮系に出て来そうな印象(笑)。
常夜灯のぶら下がる入口が見えてますね。
実はコイツが懸崖造りかどうかを確かめたくて立ち寄ってみたんです。
何だこりゃ!?な、単なる下駄ばき物件であることが判明。
上の方から見たところ。

ひょっとしたらかつては懸崖造りの建物があったのかも知れません。
何でワザワザ斜面に平場を拵えてまでしてこんな風な構造にしたのか理解に苦しみます。
こっちは拝殿の方。

一応律儀にどこでもお参りとお賽銭は欠かさないんですが、ぶっちゃけここは舞楽殿だけ見れたら充分。
ちなみに案内表示では「懸け造り」となってますけど、ちょとムリあります。
ただ一つ勉強になったのは、こうした宇宙船ハッチタイプの造りが「諏訪大社系の古い舞屋の形式」であるってコトです。
・・・・・・っちゅうコトは、諏訪大社系の埋もれた神社を訪ねると未知の懸崖造りが見付かる可能性があるってコトですよね?
戻ってから斯界のオーソリティであるTwoSocksさんに訊いてみましたが、「これは懸崖造りとは呼びがたい」との判定でした。
続いて塩尻峠旧道近くにある塩嶺御野立公園展望台に到着。
この風景観てピンと来た人はアニメ好きかも。
「君の名は」の聖地の一つと言われてるそうです。

個人的にはアニメのロケハンの場所を「聖地」と呼ぶのは、如何にもヲタっぽくてキショク悪いので嫌いですが・・・・・・。
夕暮れ間近で撮影条件としてはかなり厳しかったかも(笑)。
この公園、奥に向かってかなり広がってるみたいで、もう少し時間に余裕があればもっと楽しかったかも。
いきなり今夜の宿。

いや、ちょっとイルフ童画館で時間食い過ぎてしまいました。
すぐに風呂へGO!!
・・・・・・なんですが、下に温泉神社があるみたいなんでまずはお参り。
上の浴室から丸見えでなければ撮影敢行してたでしょうね(笑)。
この鉄錆色に染まった地面はここの温泉特有のものです。
今日の宿は毒沢温泉・「神ノ湯」。

毒沢に来るのはほぼ30年ぶりかな?
この「神ノ湯」、ナカナカ凝った民芸風の宿で、通常はかなりなお値段ですがたまたま旧館が安く出てたので泊まってみることにしました。
残念ながら完全に別浴。
一人寂しく地鶏、もとい自撮り。
最近は若干成分が薄まってるのか、それともフィルターで濾してるのか、昔泊まった「沢ノ湯」程の強烈な印象はありません。
まぁ、それでもかなり真っ赤な毒々しい湯であることには変わりありませんが。
露天風呂でもあるのかと思って出てみましたが、単なるバルコニーでした。
こうした宿の演出の基本は「アンダーなライティング」ってコトが良く分かります。

要するに薄暗いだけなんですが・・・・・・(笑)。
この毒沢鉱泉、かつては下の方から順に「宮乃湯」・「沢乃湯」・「神乃湯」と三軒の宿がありましたが、沢乃湯が廃業した今、残るのは二軒です。
すぐ近くまで住宅街が迫る中、最奥にあるここ神ノ湯はかなり秘湯感が強い。
これ、かなり好い感じに撮れました。
しっかし一人で入るとホントヒマやな~・・・・・・。

見苦しくて済みません。
ほぼ満館のハズなのに、何故か最後まで入ってるのは私だけでした。
ロビー附近の様子。
殆どミニチュアレイアウト状態の玄関。
その名の通りと言うべきかこの旅館、館内にはあちこちに神棚やらなんやらが祀られてます。
う゛ぁ゛!?奥に見えるのは「日本秘湯を守る会」の提灯ですがな。

提灯宿だったんですね、ココ。
鴨居にまで並べられた色んな民芸品。
ひじょうに珍しい奉納された連歌の板絵。

こんなんより現金納めろって言いたかったでしょうけどね(笑)。
布袋さんを信心してるのかあちこちに置いてありました。
・・・・・・イマイチありがたみが湧きませんな。
ヤバいってほどではありませんけど、かなり宗教入ってますわ。
ちなみに部屋は離れになった旧館の和室で、狭いのとボロいのとで安かったんですが、我々的にはむしろ好ましく思いました。
蛙も何か信心してるんですかね?

館内のあちこちで見掛けました。
そんなこんなで食事の時間になりました。

大笊に盛る演出もたまに見かけますよね。
謎の佃煮と右下はゼンマイの煮物。
モロコと川エビの佃煮、手前はエシャロット。
焼き茄子。
これまた謎の茸と何かの和え物。
ふろふき大根。
信州サーモンのマリネ。
鮎の塩焼き。
何はともあれおつかれさんどすえ~。
豚肉と水菜、白菜の小鍋。
蕎麦の実の入ったかき玉汁。
漬物。
ポカンと半分に割られたキウイ。
〆の蕎麦。
昼のソースかつ丼が未だに効いてて心配してたんですが、盛り付けもボリュームも上品で完食できました。
こうした民芸宿のセオリーとしては、とにかくライトを白熱灯っぽい暖色系にすることですね。

ちなみにこの毒沢鉱泉、一説には竹田信玄の隠し湯とも言われます。
部屋の中にも謎の注連縄。
いつも思うんですが、旅館のこうした掛軸ってどれくらい価値のあるもんなんでしょうね?
ともあれ部屋に戻ればすることは一つ(笑)。

まぁ世の中いろいろ上手く行ってない家庭も多い中、何だかんだでとても夫婦仲は良い方だと思います。
明日は諏訪大社を中心に色々回ることにします。
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