「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2018 北関東(前半)

夏の暑くなりそうなある日、日帰りで北関東方面に出掛けることにしました。

まぁ、ちょっとココんところ不完全燃焼な旅が多かったんで、新規巻き直しと言いましょうか・・・・・・それで日帰りかよ!?(笑)
そうしてやって来たのは群馬の太田金山城址。

トホホなことに最近は「群馬のマチュピチュ」として鋭意売出中!
城跡の石垣がそれなりに残ってたら、もぉ何でもかんでも見境なく「マチュピチュ」と称するのは、いい加減止めた方が良いかも。

メッチャ恥ずかしいと思います。
ダラダラと稜線を登ること10分、見えて参りました。
おお!これはナカナカですやん。
ここは物見台下虎口というらしいです。

城マニアに言わせると関東の名城の一つだったみたい。
その近くにある「月ノ池」。

籠城戦になった場合、飲料水の確保は絶対に必要なことでした。
ほいでもってこの辺がよく観光写真にもなってる大手虎口。

延々と続いてるイメージでしたが、実際は50mくらい。
その突き当り。

見事な石組みが残っていますが、これらは近年の発掘によって整備されたのも多いみたいです。
こちらは「日ノ池」。

さっきのより10倍くらい大きな水源です
こうして見ると誰もいないように見えますが、朝も早よからけっこうトレッキングやロードバイク乗りが来てます。
二ノ丸の方にさらに上がって行きます。
上がり切ったところが本丸跡。

今は新田義貞を祀る神社になってます。
御朱印の無人販売。
稲荷の方はかなりボロボロ。

撮影敢行するほどのロケーションでもないんで止めました。
まぁ、地味~にフツーに観光しましょう。
紫陽花がまだ美しく咲き残っています。
この城、調べてみると1590年、豊臣秀吉の小田原征伐の時に落城したみたいです。

そいでもって発掘調査と公園としての整備が始まったのは1992年とワリと最近。実は発掘調査と整備事業は今なお予算不足で細々となものの継続中。
続いてやって来たのは、県道沿いの地味な寺。
分かってる人ならこの独特の形で察しが付きますよね?

「さざえ堂」で有名な曹源寺です。
ところがココが案外難攻不落で、以前電話した時は法要があって外出、その次電話したら長期修理中・・・・・・で、今回は?っちゅうと、留守でした(笑)。

クッソォ~ッ!!
次に来たのは米山薬師跡。

事前リサーチでは巨石系とのことでしたが・・・・・・
・・・・・・何もあらへんやんか。

オマケにまったく眺望は開けんし。
気を取り直して今度は赤城神社へ。

実は赤城神社はいくつもあるのですが、これは八王子丘陵の東端にあるヤツ。
実はいろいろ調べ物をしてるうちに、高山彦九郎の「忍山湯旅の記」というのに行き当たりまして、それで知ったのです。

では何でそれに行き当たったのかというと、桐生方面に昔たしか鉱泉があったような気がして、それを手繰って行くうちに見付かった・・・・・・と。

やっぱネットはベンリですわ。
すぐ横を県道が通ってるのですが、間際にまで岩壁が迫っています。

小さな神社のワリには独特の雰囲気があります。
もうちょっと奥に行けば撮影できたかもしれませんが、崩落しそうなんで止めました。

ちなみに彦九郎のその紀行文では「いと暗きところ也」と述べられてます。
丘陵の南を巻くようにして今度は「差塩の石切場」跡へ。
近くにある藪塚の方は近年急速に脚光を浴びてますけど、こっちはマイナーなままですねぇ~。
理由は一にも二にも、見るべきポイントが少なすぎるってコトでしょう。

おまけにメッチャ暗い。
遊歩道作っただけでは面白くも何ともない。

やはり神殿を思わせるような景観が大事だと思います。
近くの差塩沼ではヘラ釣りの人が平日なのに沢山いました。
そんなこんなで桐生に到着。
まずは水道山記念館、ってトコまで上がってみました。
ところがココも平日で閉まってやんの。

内部はレトロモダンな造作が随所にみられるようなので残念!
下って上毛電気鉄道の西桐生駅。

ここもまた昭和初期のレトロモダンな建物で有名です。
くすんだピンクが良い雰囲気。
券売所の繊細な意匠の鉄格子。上部に残る飾りも好ましいですね。

それにしても「けんばいしょ」ってIME変換出来ねぇのかよ!?アホか(笑)。
今は国の登録有形文化財に指定されてるようです。

ただ、この「国の登録有形文化財」ってのが意外にクセ者で、指定されると現状変更にあれこれ制約が生じるクセに、十分な修繕費用は貰えないみたいですけど。
古レールで組まれたホームの屋根も良い雰囲気。
ただ、この上毛鉄道線、一体全体何を考えてたのか、起点も終点もビミョーに国鉄の駅からは離れたトコにあるんですよね。
まぁ、昔は国鉄の駅がむしろ町外れに出来ることが多かったからかもしれませんけど。
そんなこんなで御多分に漏れず、この私鉄も今は経営難で東武鉄道傘下となったものの四苦八苦してます。
桐生の旧市内は、随所にかつての栄華を物語るような風景が残っています。
いやいや、それにしても暑いわ~!
酒蔵・味噌蔵・醤油蔵だった11棟の建物をそのまま残した「有鄰館」に到着。

今はイベントスペース兼観光スポットになってます。
これ、メチャクチャ良い雰囲気に撮れました。
それにしても、酒・味噌・醤油を一手に握るってどんなけの金持ちなんや!?
レンガ倉庫の中では洋ラン展が開かれてます。
好きな人は好きなんでしょうねぇ~(←棒読み、笑)。
ここは近々芝居かコンサートでもやるのか、舞台を組み上げてる最中でした。
ここの元々のオーナーである矢野商店、本社機能は移転し、事業も現在は化学系商社に鞍替えしたものの、今でも健在です。
トタンの塀でさえ絵になる気がします。
今や桐生観光の拠点として、休日はかなり賑わってるみたいです。
「ハイライト重点測光」モードにすると、こんな写真がホイホイ撮れるのが嬉しい。

いや~、脱がせたかった(笑)。
そういえば外はこんなに暑いのに、蔵の中って案外涼しいんですよね。

蔵のある古民家でも買おうかな?(笑)。
午後はそもそも今回桐生に来るキッカケとなった、忍山温泉を訪ねることにします。

・・・・・・って、その前にまずは腹ごしらえですな。
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