2018 茨城(初日・後半)

ビミョーに時間が余ってしまったので、高速に再び戻って一気にいわきにまで北上してやって来たのがココ。
ここも以前からマークしてたスポットです。

いや、かなり立派な神社なんでビックリしました。
珍しいタイプですね。
ここのスゴいのはコレ!

「磯山」と呼ばれる本殿脇の巨大な岩山。
周辺は真っ平らな中にボコッと飛び出してるのは、局地的な隆起によるものと言われてます。
上まで登って来ました。

どうだろ?高さ30mくらいはある感じです。
さぞかし古代の人は驚いたでしょうね。

いきなりムリムリと地面が隆起して山になったんだから。そりゃ神聖視するわな。
だいぶ陽が傾いて好い感じの光線になってました。
この磯山をグルッと取り囲むように摂社・末社が点在しています。
南側から見た様子。

良いロケーションでした。
住吉神社といえば太鼓橋、って思ってるのは私だけでしょうか?
続いてやって来たのは来たに数キロ、低い丘陵地帯の山裾あたり。
一帯は「いわき金成里山公園」という自然公園となってますが、そんな施設が何かあるワケではなく、昔の里山風景をそのままに保全しようとしてるみたいです。
その一角にある岩出山神社。

ここも御神体は地面からある日ニョキニョキ出て来たと言われる巨石だそうですが、何だか良く分かりませんでした。

ともあれ名は体を表す典型ですね。
今度は住吉神社東方、相子島にある兜神社へ。

ちなみに昔は相子島鉱泉「南海荘」という一軒宿の鉱泉がありましたが、初めていわきを訪ねた20年前ですでに廃業してました。
これがまた変わった神社で、巨石を刳り抜いて社殿になっています。
ひょっとしたら古墳の石室だったのかも?って気がしました。

ひじょうにユニークなロケーションだったんですが、住宅地の真ん中ではなぁ・・・・・・。
南下してやって来たのは再訪のココ。

以前駄文で、「いつか泊まってみたい」と書いた素晴らしい一軒宿の鉱泉です。
集落の外れの狭い道の突き当りにあります。
湯の網鉱泉「鹿ノ湯・松屋」が今夜の宿。
今も全く変わらぬ佇まいでありました。
今回ここにしたのは、何となく今行っとかんとアカン、ってな気になったからです。
まずは早速風呂へ。

田舎の分校の教室とか旧い駅の待合室をそのまま浴室にしたような、独特の雰囲気の混浴の内湯。
浴室の二面は廊下に面しているという変わった造り。
空色のペンキで塗られた格子天井も昔のままです。
電話ボックスくらいしかない極端に狭い脱衣場も変わらず。
湯船の大きさとカランの数に対して、浴室が極端に広いことが分かります。
繊細な意匠の窓がこれまた好ましい雰囲気。
鹿ノ湯にちなんだタイル絵。

タイル絵はペンキ絵より遥かに長持ちするのですが、作るのが大変なので最近はスッカリ見掛けなくなりました。
達筆な注意書きも素朴な効能書きも変わらずあります。
しっかし、ここの佇まいの全てが好きかも。
産毛を気にするんなら下の毛も剃れってば!(笑)。

どうもハイジニーナはイヤみたいなんですよね。
このステンドグラス状の色ガラスがまたエエ雰囲気なんですわ。
細かく見るとあちこちに凝った意匠が施されてることが分かります。

ホント、重要文化財になっても良いレトロさ。
真下から吹き抜けを望む・・・・・・って、これでは空気抜きにならんのでは!?
唯一変わったのは、昔に比べて湯の色がやたらと濃くなったこと。

昔は薄く濁った程度の淡黄色だったんですが・・・・・・震災の影響かな?
効能は、脳・神経衰弱・神経痛・リウマチ・胃傷病・・・・・・最後のは「腸」の誤りではないかと思いますが。
窓の外の廊下をたまに他のお客さんが通って行きます。
鉄分でタイルの床がかなり染まってますね。
湯船の周囲も随分赤褐色になりました。
いや、ホンマにココは素晴らしい佇まい。

古くからの温泉文化と文明開化が混然一体となってる気がします。
これからもこのレトロモダンなんだけど素朴な佇まいだけは絶対に残して欲しいと思います。

そろそろ上がることにしましょう。
「家屋調査票」なんて昔はあったんですね。

それを何で浴室に貼ったのかは謎。
今日も一日、脱いだり着たりでおつかれさん♪
効能書きは今風のものに更新されてました。
注意事項は特に他と変わった点はありません。
今夜の部屋がまたシブい!

二間繋がりになった離れです。
こっちが布団の部屋の方。

思い切ってドアンダーに撮ってみました。
実を言うと、途中から体調があまり宜しくなかったりします。

そんなに寒くは無かったんですけどね。
外の廊下には碁盤と将棋盤。

・・・・・・どっちも私、指せないんですが(笑)。
夕食までまだちょっと時間があるので建物の周囲を見てみることにします。
本館と離れを繋ぐ渡り廊下。
浴室を外から望む。

特異な構造なのが分かりますね。
渡り廊下内部。

上の梁がワンポイントで漆喰塗りで、素朴な意匠が施されてるのが珍しい。
以前立ち寄りで来た時と全く変わらない玄関脇の応接室。

如何にも応接セット!っちゅう感じのソファと和な空間のアンバランスさがこれまた良い。
好きだなぁ~!こぉゆう感じ。
「あなたは施設が調えサービスがよいので優秀な旅館として推薦いたします」・・・・・・明らかに日本語がヘン(笑)。
ボンボン時計もそのままでした。
躑躅の赤だけが暮れかけた中、ひどく目立っています。
干されたシーツ。

堅調にお客さんがいるようですね。
そうだ!前来た時も藤が満開だった。
トイレの残骸。

昔は田舎に行くと、こうして家の外に良くありましたよね。
そんなこんなで夕食。

付き出しのカニが冷凍なのは、季節が季節だけにしゃぁないっす。
野菜の炊き合わせ。

ちょっと濃いめの味付けが素朴で良いカンジ。
刺身盛り合わせ。

けっこう沢山種類がありましたが、詳細は忘れちゃいました。
キンキの塩焼き。

ちなみに冬はサスガ北茨城、あんこう鍋が名物だそうです。
この漬物は美味かったなぁ~。
懐かしい木の御櫃に入ったご飯。
そぉいや最後まで汁物が無かったような・・・・・・忘れてたんかな?
・・・・・・などと呑気に書いてますが、さっきも言ったヨメの体調不良。

デコを触ると何となくちょっと熱っぽい。大事を取って明日は基本、早目に帰ることにします。
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「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ