「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 信州Ⅱ(二日目)

翌朝、隣のオバハンの声がうるさくて二人とも寝不足気味。

他人のヨガリ声ほど興醒めなモノは無いですね。
ホンマ、修学旅行に来たガキぢゃあるまいし、夜中過ぎまでワーワー騒ぐなと言いたい。
まだ紅葉が残った庭木も雨に濡れそぼる・・・・・・。
奥にも大きな旅館が見えますね。
それにしても見事に雨模様やなぁ~・・・・・・ま、雪にならなかっただけマシと思わんといかんのでしょうけど。
う~む、こぉゆうトコが雑なのは何かいけまへんなぁ~。
朝食の時間になりました。

玉子焼が大きいのは嬉しいな、っと。
ハムサラダ。

ちょっと山小屋っぽい雰囲気。
大きな皿にチマチマと、左上から時計回りにサバ塩焼き、ワサビ漬けとひじき、ホウレン草、漬物、タラコ、フキ、南瓜・・・・・・ちょっと侘しいかも。
味付海苔。
何となく研修センターとか合宿所で出される朝食みたいな雰囲気ですね。
文字通り味噌・汁。
完食!

・・・・・・って、この量で残す方がおかしいっす。
一向に雨は止む気配がありません。

諦めて出発することにします。
カブ軍団の愛車がズラリ。細かく見るとけっこうイジッてあったりします。

ハンターカブはちょっと欲しいかも。
しかし、あのうるさかったオバハン、朝飯も食わずに出発してやんの!

どんなけタフやねん!?
あれ!?こんなに沢山泊まってたっけ?
防寒対策はバッチシ。
廃墟物件に成長してたら、ってスケベ根性もあって、さっき奥に見えた旅館を見てみることにします。
源泉が溢れ出ていました。
これがその宿、「湯沢館」。

調べてみると平成18年に廃業したようです。
雨に烟る高原地帯を南にひた走ります。
八百屋が開いてたので立ち寄ることにしました。
見たこともない茸が色々売られており、ついつい2種類ほど購入。

名前は忘れました。
そうこうするうちにJR最高地点到着。

標高1,375m・・・・・・金剛山より高いやんけ!
隣にあるのは鉄道神社、御神体は車輪。

良く珍しいって紹介されてますけど、駅とか機関区、保線区等、旧・国鉄の施設の周辺ではたまに見掛けます。
一気に北杜市まで下って白旗神社。
社殿も何もなく、変わった積み方の石の塔が2基あるだけ。
こんなんですけど、過去に地震等で崩れたことは無いらしいです。
一説によると周辺の地下が空洞になってて飛び跳ねるとドンドン響くとか・・・・・・。
やってみましたけど、特に何もなかったです。
こうして見るとスゴい山の中に思えるんですが、残念ながら道路のすぐ脇でカフェが目の前にあったりします。
さらに下って穴山温泉「能見荘」に。

以前から寄ろう寄ろうと思いつつ、何故かそのままになってました。
町外れの一軒宿の鉱泉ですが、ココはひじょうにあることで有名。
それにしても丹精込めて手入れされた庭だなぁ~。
何はともあれまずは暖まらないと!
ひじょうに素っ気ない浴室。

鉱泉だけあって浴槽はかなり小さめ。
脱衣場もこれまた素っ気ない。
ただ、庭と同じくたいへん綺麗にしてあるのが印象的。

設備って、手入れがいっちゃん重要かも。
「モンパチ」か!?と思ったら「モントエイト」と読むらしい。

要は八ヶ岳(笑)。
あ、何故ここが有名か?と言いますと、「日本百名山」の著者・深田久弥が亡くなる前の晩に泊まったのがココなんですわ。
翌日、彼は仲間たちと茅ヶ岳への登山中、脳卒中で亡くなります。
宿の旦那曰く、「あんなに呑んでロクに寝ずに山登っちゃ、そりゃ~身体に悪い」とのコトでした。
ちなみに深田久弥、小説家としてはハッキシ言って全くの無能でした。

だってヨメがゴーストライターやってたんですから(笑)。やってることが佐川河内のオッサンと変わらない。
まぁ、「山が好き」っちゅうと何となく品が良さそうに思えるんですけど、実際はかなりファンキーでムチャクチャな人だったようです。
それでも「日本百名山」マニアのジジババは、一種の聖地としてこの宿を訪ねて来るワケでして・・・・・・いい歳こいてやることがアニヲタと一緒(笑)。
敷地内には離れになった茶室もあったりして、ナカナカの高級旅館と申せましょう。
ちなみに深田久弥の泊まった部屋は玄関脇の広間で、飲んで騒いでそのままそこに布団敷いてもらって寝てたんだとか。
今は登山客だけでなく、近隣の宴会場としてもそれなりに流行ってる模様。
実際、茶会とか句会とかが催されても似合いそう。
一軒宿の鉱泉が減り続ける中、これからも頑張ってほしいと思います。
雨模様に紅葉は落ち着いた感じを与えますね。
ともあれ穴山温泉、そぼ降る雨で却って情緒が増したように感じられるトコでした。
・・・・・・などとスカした感想を捻り出したところで雨は止まんし、寒いのは変わらんし、もぉ諦めて暖かいモン食ってとっとと帰るコトにしました。
山梨っちゃぁ「ほうとう」ですよね!?

漢字で書くと「餺飩」って、初めて知りました。
鴨肉ほうとう、ア~ンド・・・・・・
茸ほうとう。

どっちも1,600円だったかな?実は二人ともほうとうはけっこう好物だったりします。素朴で美味いっすよね!?
寒かったのもあってアッちゅう間に完食。後は相変わらずの天気の中一路東京に戻りました。

それにしても今回はダダスベリな二日間でした~。
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