「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 浜松(初日・後半)

いきなり後半は顔出しから。

実は顔出しってケッコー好きなんですよ。
午後も遅くなって誰もいないレストランで、駐車料代わりの土産を買い込んで・・・・・・
舘山寺温泉の名前の由来となった、舘山寺に向けて登って行きます。

浜名湖に突き出した小さな半島一帯が境内で、あちこちに遊歩道が通っています。
まずはお参りですな。

最近、どんな小さなお社でも幾らかはお賽銭を入れることにしてるんです。
別に御利益願ってのことではないんですけど・・・・・・文化は大事だな、っちゅうのと、後はお騒がせ料ですかね(笑)。
典型的日の丸構図!
ちなみにここは秋葉山の末寺らしいです。

それで天狗が祀られてます・・・・・・正しくは三尺坊っちゅうて天狗に似た人、なんですけどね。
何はともあれどこの寺でも天狗って巨大化するのが常のようで。
本堂脇の縁結び地蔵はこの通りのコッテコテ!
絵馬に覆い尽くされて建物が全く見えまへんがな。
御神籤もけっこうマメに引いてるかも。

ただ、近年の大吉率はちょっと高過ぎでウソ臭い気がします。
あ!ホントは「館」ぢゃなくて「舘」なんですね~。
ちょっと行くと「穴大師」。

元は古墳の石室だったようです。しっかし、弘法大師が籠って拝んだなんて、曹洞宗が言うのもヘンですな。
やはり中は絵馬だらけ。
背を屈めて進んだ奥が石室になってました。

中は蝋燭の光だけでほぼ真っ暗。
眼病平癒に霊験あらたかとか。
近いので展望台に向かう前に、噂の「聖観音」に行ってみることにします。
・・・・・・なるほど、似てるかも。

誰に!?って、安倍ちゃんですがな(笑)。
何で象なんでしょうね?
浜名湖を望む展望台にやって来ました。

遠くに見えるのは東名高速です。
一番先端の富士見岩。

やはりこの辺一帯の特徴で石灰岩なんですね。
天気は最高・・・・・・っちゅうかちょっと西日が強すぎるくらいかも。

湖の近くって爽やかで良いっすね。
岬の先端まで行きたかったんですけど、ちょっと時間が押し気味なので引き返すことにします。

あと、もう1ヶ所回らんといけませんし。
再び穴大師。
ダレ切った犬(笑)。
温泉街の例に漏れず、昔は団体客とかで随分賑わってた雰囲気があります。

もちろん今でも浜松周辺では貴重な大温泉地なんですけどね。
さてこっからロープウェーに乗ります。
ロープウェーも何だかんだで良く乗ってますよね。

いや、好きなんですよ。ロープウェーとかケーブルカーとか。
日本唯一、湖を渡るロープウェー、っちゅうのがウリみたいです。
そうして着いたのが終点兼、浜名湖オルゴールミュージアム。
こちらは大草山というやはり小さな半島のテッペンに当たります。
渡って来た舘山寺が彼方に見えてますね。
実は意外に人は沢山いて、こんなカンジ。

手前の鐘は時間になったら自動で鳴るみたいです。
殆どの人はここでそのまま引き返したり、宿に向かって行きますが、私たちは博物館の方へ。

・・・・・・いや、オート・マタに類する物って妙に心惹かれるんですよね~。
マーシャルの壁をも凌ぐ超巨大なフェアグランドオルガンを中心に、色んな仕掛けの付いた自動演奏機が所狭しと陳列されてます。

意匠が何かメリーゴーランドみたいで賑やかレトロでマニエリスティック。
どれも完動品ばかりで、曲を演奏するだけでなく仕掛けが動くのがミソ。
言うなれば一種の超アナログシーケンサーですな。
トリックアートなんかもあったりして・・・・・・いささか安っぽいですが。
ネタは音楽ですが、「時の流れを箱の中に閉じ込めよう」という点では、実は時計と似てるんですよね。

ちなみに時計の世界にもカラクリはもちろんあって、大抵がエロティックなモチーフだったりします。
またトリックアート。

今回の方が上手く演じられました~。
間もなくフェアグランドオルガンの演奏が始まるってコトで人がホールに集まり始めました。
不許可! 演奏中は、撮影・録音一切禁止、ってコトで残念。

ちなみに驚くほどの大音量で、2キロ先まで聴こえるらしいです。まぁ、移動遊園地やサーカスに使われてたものだから当然っちゃ当然かも。

演目は「リリー・マルレーン」でしたけど、フェアグランドオルガンって何をやっても勇ましい行進曲みたいになるのが欠点(笑)。
片隅には日本のカラクリ人形もありました。

派手さでは負けるものの、その技巧の精緻さでは世界有数だったりします。
さ、急がねば。

実は泊まる宿はこの山の中腹で歩いても行けそうなんですが、クルマを対岸に置きっ放しにするワケにはいきません。
下りはガラガラ。
遊園地も閉まっちゃってますね。
戻って来ました。
遊覧船やらいろんなマリンスポーツ体験もここから発着してるみたいです。

パラセーリングはちょっとやってみたいかも・・・・・・なんて呑気に言ってる場合ではない。

私たちにしては珍しく時間が押しまくり。
・・・・・・って、大急ぎで宿に着いて早速風呂に行ったら、露天風呂は干上がってました。

「修理中」とかゆうて、直す気あらへんやんか。
オマケに温泉でもなんでもなかったりしたんですが、まぁそれはそれで怪しくって面白い。
時代は液晶どころか4Kだ8Kだっ厨テル時代に、未だにブラウン管、っちゅうのが泣かせてくれます。
ドレェェ~ン、と弛緩しまくりで涼んでます。

移動距離は少なかったものの、回ったスポット多かったもんでさすがにちょと疲れました。
ホント、いつもいつも脱いだり着たりの繰り返し、お疲れさん。
・・・・・・それでもまぁヤルこたぁヤルんですけどね(笑)。
どうも最近世の中、性的な表現や発言をとにかく忌避する風潮が強いんですけど、それはそれでアカンのではないかと私は思います。
暮れなずむ夏の湖畔って空気感がとても良い感じです。
それにしてもこの宿のそこかしこから感じられる昭和テイストはナカナカです。

ダイヤル内線電話も久しぶりに見たアイテム。
三面鏡とか鏡台、って今は死語の世界になっちゃいましたね。
付き出しは玉子焼、海老の塩辛、枝豆。
造りは鮪とハマチ、甘海老の3種盛り。
茶碗蒸し。
南瓜、ロールキャベツ、里芋、さやえんどう、真薯の炊き合わせ。
胡麻豆腐。
素麺。
・・・・・・とまぁ、至ってノーマルでやや貧弱とも言えるメニューが続きます。
天麩羅盛り合わせも抹茶塩が今風なくらいで、海老、キス、茄子、南瓜、ピーマンとこれまた至って古典的でノーマル。
芋団子・・・・・・えーっと中身は何だったっけ?
アサリと葱の鍋。

これはご飯を入れて雑炊にしたらとても美味しかったです。
板麩と三つ葉の赤出し。
漬物までが至ってノーマル。

ある意味、隅々まで配慮が行き届いてるのではないかと思えてきます。
フルーツはスイカ。

ここまで平々凡々に献立組み立てるの、却って難しいかも知れません。タダ者ぢゃないな(笑)。
何はともあれ乾杯。

みなさんも旅館に泊まったら食事ではお酒を頼みましょうね。

最近の旅館は酒で何とか儲けを出してるトコが多いですから。
何ちゅうか部屋から食事から昭和感が横溢してます。
完食!

・・・・・・ここの料理で特筆すべきは、このようにヴィジュアルが平凡極まりない一方で、味付けが異常なまでに繊細だったってコトです。マジで美味い。

もう少し食材や見た目に変化を付ければ大化けすると思うのですが。
あ~、酔った酔った.

こんなんでも実は最近、ヨメもけっこう飲めるようになったんです。

明日も細かく浜名湖周辺を回ることにします。
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