「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 浜松(初日・前半)

7月のある暑い日、やって来たのは浜松は三ヶ日北方の山中。
夏草の生い茂る中を沢に沿って上がって行きます。

最近はダニがいるんで草叢の中を行くのもちょっと怖いですよね。
思ったよりも急な山道を行くと滝が見えて来ました。
・・・・・・まぁ、これは落差程度しかないんですけど。
さらに崩れた急な斜面を上がるといきなり粗末なバラックの小屋。
どうやら休憩室兼更衣室のようです。
そんなこんなで富幕(とんまく)不動滝に到着。
ここは名前の通りお不動さんが祀られてあって、行場となってます。

思ったよりも落差はあって、7~8mといったところでしょうか。
愛知~静岡にかけては、小さな滝でも未だにちゃんと行場となってるところが多いような気がします。
取り敢えず朝からいきなり山登りで、汗だくになりました・・・・・・って、滝汗は私だけなんですが(笑)。
ただ、今は参る人も少ないのか全体的に荒れた印象だったのがちょと残念。
参道の石碑も川の中に落っこっちゃってます。
「牛乃滝」がどうやら正式名称みたいですね。

大日大聖不動明王、っちゅうのはワケが分かりません。
あ、ケッコーいい雰囲気に撮れたかも。

明るく撮るのが下手なワタシ。
周囲には荒れた御堂等もありました。
続いてはちょっと南下して大谷不動滝へ。
あ、申し遅れました。

今回の旅は勝手に大河ドラマ「おんな城主・井伊直虎」に協賛して(笑)、浜名湖周辺を丹念に回ってみようという趣向です。
さっきよりは平坦な沢沿いの道を上がって行くと注連縄がありました。
さすがにちょっと暑そう。

そりゃまぁ朝からいきなりこんな山の中を歩きまくりですもんね。
お!到着しました。
さっきより落差はありませんが、ナカナカ雰囲気のある滝です。
実は、以前からどうも滝運・渓流運がない気がしてまして、ちょっと集中的に水辺のロケーションを回ってみたいって気持もあったんです。

これで2ヶ所目!
周囲の山はかつてはミカン山だった模様。

祖先が営々と積み上げてきた石積みも山に埋もれようとしています。
しかし、こういった明暗差の激しいシーンを上手に撮る方法ってないもんでしょうかねぇ・・・・・・。
さらに今度は西に向かって到着したのは・・・・・・
・・・・・・伊雑皇神社。

「いぞうこうじんじゃ」と読むみたいです。
想像してたよりも大きく、立派な境内です。
あ!奥に滝が見えて来ました。

これで朝から3ヶ所目。
ここの凄いのは手を洗うのが手水鉢ではなく川、ってトコ。

この形式は古い形を残してると言えます・・・・・・が、何だか水がちょっと生臭い(笑)。
滝の横には岩屋もあります。
そいでもって滝。

右は人工的に樋から落とされたもの。水は鉱泉水のような緑がかった茶褐色。
ちなみに名称は神社の境内なのに「不動の滝」。

本地垂迹・神仏混淆なんだろうから、あまり細かいことは気にしなくて良いんでしょうけど。
夏は昼間の写真が実にむつかしい。

もっと補助光を積極的に使うべきなのか、誰か教えてください。
これぢゃ打たせ湯くらいにしか水は落ちて来ませんな。

もっとドバーッと水をかぶってこその滝行ではないかと。
強い日差しの中、独特の森閑とした雰囲気が漂っています。
あちこちに沢山ぶら提げられた手拭。
はためく手拭。

タオルではなくチャンと日本手拭なトコに神社の拘りを感じます。
あまりマークしてなかったんですが、何となくこの雰囲気は気に入りました。
未だ多くの地元の信仰を集めているようです。
こういう由来書って一生懸命書くほど何だか良く分からなくなる、って特徴があるように思います。
浜名湖岸に出てさらに西進して、ミカン山の斜面を上がったところにある赤岩神社に到着。

素晴らしく景色の良い場所です。
隣県の愛知が巨石・磐座の宝庫なのに対して、静岡は何かちょっと少ないのはおかしいと思って丹念に調べてる内に引っ掛かったのがココ。
その名の通り、背後の赤い岩壁が御神体のようです。
さらに上にも何かありそうな雰囲気でしたが、あまりに急斜面でまくれ落ちたらタイヘンなので断念。
絶対に静岡にはまだ知られてない巨石・磐座がもっと沢山あるハズだと個人的には睨んでます。
そろそろお昼の時間なので・・・・・・
・・・・・・また鰻かよ!?とツッコミ入れられそうですが。

しっかし浜松に来て鰻をパスするのも如何なものか!?ってコトで。
「うなぎ処・勝美」はちょっと茶屋っぽいざっかけない雰囲気を残したお店で、浜名湖に迫り出すように店が建っています。
赤い瀬戸橋が目の前。
結構値段的には頑張ってる方だと思いました。
到着しました!

この「フタを開ける愉しみ」って大好きかも。
まぁ夜もウナギが出るかも知れないんで、ここはちょっと控え目に「竹」で。
それでも丸々1匹付いてます・・・・・・まぁ税込ほぼ4千円ですもんね。
いきなり崩して苦笑い。
ここ、あまり有名店ではないですが、焼き方が蒸しの入らない関西系で実に私好み。

大・満・足よん♪
ここでさらに巨石系神社に立ち寄ることにします。
おっかない重量制限の看板の横を降りて行きます。
見えて来ました。

何となく「金魚鉢の底」のような風景ですな。
これが猪鼻湖神社。

ちなみに猪鼻湖とは浜名湖の三ヶ日寄りのすぼまった部分の別称。
ざーとらしい朱塗りの太鼓橋が良い感じ。
湖上を吹き抜ける風が心地よい。
小さな岬全体が白い石灰岩でできています。

このゴツゴツ感がまた金魚鉢っぽい。
パトカーの船版が通り過ぎて行きました。

ジェットスキーと密漁を取り締まってるようです。
お社自体はチョー小さい。
帰りは岬の中を通って行く道を通りますが、これがまるでもう工事現場。
しかし意外に楽しかったりして。

猪鼻湖神社、地味ですが何となくオススメのスポットだと思いました。
さらに湖岸を東進し、浜名湖佐久米駅に到着。
ヒジョーに悪趣味な牛の形の公衆トイレ。

何でこんなんにするんでしょうねぇ・・・・・・。
ここは線路のすぐ横が湖岸。

冬になるとカモメが群がる駅として有名。
う~む、このテの中望遠ポートレートもいささかワンパターンで食傷気味だなぁ・・・・・・。
旧・二俣線は東海道本線のエスケープルートとして突貫工事で作られたせいか、このようにカーブした駅が多いように思います。
今は無人駅ですが、駅事務所部分に喫茶店がテナントで入ってるので荒れた雰囲気はありません。
それにしてもかつては貨物側線まであったってことが信じられないほど小さな駅です。
背後の東名高速の高架が無ければ抜群の景色なんでしょうが・・・・・・。
創業時からの駅舎には昭和モダンを感じさせる瀟洒な造作が残ります。
待合室のグラッシーで明快な感じにも戦前のモダンが感じられますね。
そうこうするうちにディーゼルカー到着。
誰も乗り降りしないまま、5秒くらいで発車して行きました。

後半も浜名湖岸を行きます。
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