「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 福島(二日目・前半)

翌朝、良く考えると私、館内経路図って必ず撮ってるかも。

避難経路をまず確認って、ゴルゴ13ぢゃあるまいし・・・・・・。
スッカリ恒例となった単焦点散歩に出掛けます。
フクロウグッズがギッシリ。

フクロウっちゃぁ梟の仮面をハダカのネーチャンに被らせて引き回したいモンですなぁ~♪(・・・・・・元ネタ分かりますよね?、笑)
この旅館、小規模な個人経営としてはとても隅々まで手が行き届いてて好感が持てます。
飯坂の温泉街はこのように小さな旅館が櫛比するのが、好ましい情景を作り出してます。
朝ウロウロする ⇒ 花の写真を習作に撮る、がパターン化し過ぎかも・・・・・・。
でも、花ってエロティックだと思います。
シブい名前の食堂。

今でも営業中かどうかは不明。
これまたシブいネーミングやねぇ~!

「マリ」が「マリィ」だったらもっと良かったかも。
ん~、ひょっとしてこの一帯は所謂「一発宿」が集まってるのかな?

建物の角に面を持たせたり、丸窓をあしらったりって、ワリとそぉゆう気がします。
まぁ、今は朝、それも早朝ですから関係ないですけど。
個人店が本当にやって行きにくい時代になりました。

大体、温泉行ったって外に繰り出すこと自体が減ってますモンね。
ペプシは何だかんだで今でも頑張ってますけど、ミリンダってどぉなったんでしょうね~?
この独特の重い半切妻の屋根は福島県でも北の方でよく見掛ける気がします。

最近はこういった地方特有の個性を持った建物も少なくなりました。
こうして朝の町を歩いているといつも、昭和30年代くらいの日本をずっと彷徨っていたいなぁ~、ってな妄想に捉われます。
もちろん、どうしようもなくダメな部分が沢山あったコトも良く分かってんですけどね。
駅の方に下って行くことにします。
摺上川から立ち昇る霧に包まれた福島交通・飯坂温泉駅。

改装されて温泉街に合わせたデザインになってます。
結構な密度で電車走ってますね。

地方私鉄がどんどん淘汰される時代ですが、頑張って欲しいもんです。
霧が出る=今日は晴れ、と信じることにしましょう。
補正してこれですから、どれだけ霧が深いかが想像していただけるかと思います。
お!電車がやって来ました。

東急のお下がりみたいです。
松尾芭蕉は奥の細道の東北紀行でここに立ち寄ったらしいのですが、何故か「飯坂」ではなく「飯塚」と記してます。
「歓迎」のフォントがシブい。
右下に見えるお寺みたいなのは「波来湯」という共同浴場。古そうに見えますが、ワリと近年に建て替えられたもの。

飯坂には共同浴場が9ヶ所あって、200円くらいで入れます。
下のをチャンと消せよ、チャンと・・・・・・気になるやないか(笑)。
飯坂温泉で餃子と言えばここ「照井」がいっちゃん有名ですね。

今は確か支店も出してたハズ。
セット料金5人で15,000円、って結構絶妙な設定かも。
実態は何てことない温泉玉子なんですけど、何故かここではひじょうに有名。

福島原発の影響で商売やり辛くなったとかないのかな?
何てーかこの辺は温泉街であると同時に福島市近郊の住宅地でもあるんで、まだそれなりに呑み屋とかが頑張ってる方かも知れません。
宿のところまで戻って来ました。

これは隣の旅館なんですけど、車寄せだけが異様に立派なのが面白い。
”BABYMETAL”っすか?(笑)
部屋に戻って冷蔵庫開けると、一体いつの時代のモノなのか東芝製でした。

何となく意匠のセンスがフィフティーズのアメ車っぽい(笑)。
こんなビンテージ品、もう絶対に頑張って使い続けた方が良いのではないかと・・・・・・。
思えば机や椅子にも昭和モダンな香りがしますね。
空はすっかり晴れました。
・・・・・・ってなカンジで朝食の時間です。
器のセンスがオシャレですね~。
ちょっと逆順で漬物。
納豆にはネバリ繋がりでオクラが添えられてます。
福島県民のソウルフード、イカ人参。
ジャコおろし。
もやしと小松菜の胡麻和え。
豆腐の田楽。

この豆腐はハッとするほど美味かったです。
繊細な盛り付けのサラダ。
ラジウム玉子かと思ったらフツーの温泉玉子のようです。
舞茸の味噌汁。

いつも思うのですが、朝食の味噌汁ってその旅館の料理の腕前が最もハッキリ出ると思います。

ここはバッチリでした。
朝食に献立表を置くのはワリと珍しいかも。
なんと十六茶の上行く「十八茶」のようです。
ヨユーで完食。

良く考えたらヨメがここまで登場してませんでしたな。
ちなみに私たちはいつも最も早い時間で、可能ならば気持ちさらに早めて朝食をお願いするようにしてます。
ヨメにしては昨夜はいささか飲み過ぎたかヌーッとした顔してますな(笑)。

まぁ、私の酒量からすれば実にささやかなモンなんですが。
比較的小さな宿ですが、隅々まで行き届いてる感じがあって気に入りました。
ともあれそろそろ出発です。

今日は昨日のコースと絡み合うようにしながら南下して行く予定です。
まずは村上薬師堂。

阿武隈川の鮎滝渡船場跡近くにあります。
ロケーションからして懸崖造りの可能性があると踏んで来ましたがハズレ。
------何でこんなただのお堂に来たかったん!?
------いや、懸崖造りかなぁ~?と。
真下には蓬莱岩という中州になった巨岩。
ただこの薬師堂、以前はもうちょっと下の崖近くにあったのを建て直したものらしいので、ひょっとしたら私の勘はあながち外れてなかったのかも知れません。
藪蚊がワンワン群がってくる竹林を抜けると・・・・・・
鮎滝観音・・・・・・って、ここも懸崖造りぢゃなかった。

ちなみに渡船場跡は今は訪れる人もいないのか、川に下る道は藪に覆われてしまっていました。
そんなこんなで本日のメインの目的地の一つである千貫森に到着。

今や日本の脱力系スポットとしては十指に入るのではないでしょうか。
いきなりこれ!

旧・飯野町は何を血迷ったかここを「UFOの里」として売り出そうとしたのです。
たしかに千貫森は火山でもないのに見事な円錐形で、ピラミッド説があるくらいですし、UFOの目撃情報も無くはない。
でもそんな薄弱な根拠だけで、巨額の公費突っ込むなんてしませんよね?
全く以て烏滸の沙汰と言うしかないようなコトをバブル期の日本はあちこちでやらかしとったワケです。
あるいは町会議員たちはアブダクションされて奇怪な脳手術されでもしたんでしょうか?(笑)
そうこうするうちにてっぺんに到着。

15分くらいで登れました。
頂上にはこれまた周囲の景観を無視したようなスペイシーなデザインの展望台。
安達太良山から吾妻山がドーンと見えます。

UFOはともかく、ここが古代の遥拝所であった可能性は高いのではないでしょうか。
やっぱし晴れると気分が良いっすね~。
バブルも崩壊して早や四半世紀、予算が付かないのか壊れたままになってます。
えっっ!?って?(笑)

そりゃこの上天気とロケーションですからねぇ~。
・・・・・・いやまぁ、ここ来る前にも既にいろいろ撮影しながらなんですが(笑)。
しっかし、ホントこんな事業のために何億のお金遣ったんでしょうね。
もぉ空いた口が塞がりません、って?
山を下ると元々ここにあった神社が見えたので寄ってみます。
ナメとんかいっっ!?(笑)
・・・・・・って、中にはナメられたいモノの木彫りが一杯奉納されてましたけど(笑)。
ホンマ、UFOで町興しだからって好き放題のムチャクチャやってますな。
御神馬堂は東北で良く見掛ける気がします。

もちろん中にいるのはフェイクですけどね。
そして最大の問題物件、UFO館に寄ってみることにします。
いきなりこれや!

UFOコケシ。
ガキのコレクションかよっ!?
ひじょうに安易かつチープな宇宙の演出。
本気でUFOで町興ししようなんて、実はこれっぽっちも考えてなかったんでしょうね。
考えてたらこんなひでぇ見世物小屋作りません、って。
あるいは人は良いけど欲の皮は張った町民たちを、怪しげな観光コンサルやディベロッパー、金融機関がが騙したのか?
スタッフたちは”No UFO No Life !”とか書かれた揃いのTシャツ着て頑張ってましたけどね。
”UFO or DIE !”の方が面白かったかな?

↑の意味が分かる人はメールくださいね。
そんなこんなでいささか奇妙な疲労感を覚えながら、次の目的地に向かいます。

後半はいよいよ巨石まみれです。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
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