「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 愛知(初日・前半)

3月とはいえ真冬を思わせるとても寒い日、ここは新城市の山中。
「磐座」ではなく「石座」と書くのが変わってますね。
石座神社の下社は新城市街にある比較的大きな神社ですが、その奥宮と言われる巨石群がこの森の中にあります。
登り始めるといきなり巨石。
ゴロンゴロンしてますね。
そしてこれが御神体の石。
高さはおよそ2m。
「石座石」なる名前が付けられており、手前には簡素な祭壇が設けられています。

・・・・・・あ!今回は「実際の天気の明るさに合わせた撮り方」を心掛けたんで全体的にアンダー気味です。
節理に沿って大きく割れてますね。
上から見たところ。

他にも沢山巨石は転がってるのに何故これだけが神聖視されてるのかは分かりませんでした。
想像するに、この一帯がかつては聖域・禁足地だったのではないかと思います。

・・・・・・って、あんまし寒いので、撮影もそこそこに次の目的地へ細い林道を行きます。
そうして本宮山に到着。

標高800m近くで、さらに寒い。
ここも下界にある大きな神社、砥鹿神社の奥宮があります。
ここを行けばさらに奥宮の岩戸神社がありますが、こっちは後から行くことにしましょう。
奥宮といってもこちらは立派な社殿があります。
巨大な御釜が置いてあります。

占いでもやるのでしょうか?
辺り一帯は小さなお社が点在し、独特のディープな空気を醸し出しています。
原始信仰が残ってる感じですね・・・・・・樹々が生い茂って全く見えませんけど(笑)。
大願成就の折りには御守の中より大きな石を納めましょう・・・・・・って、まぁ、リピーターを増やす巧妙な戦略と申せましょう。
意外なコトに、下から続々と登山客が上がって来ます。

ぶっちゃけ3℃くらいしかないんですけどね。
これまたリピーター獲得商法。

御守が割符になってて、大願成就の折りには片方も返納しましょうとあります。
そうそう繰り返し来れる場所でもないので、ここはフツーのおみくじで我慢。

「吉」でした。
こうして考えるとけっこうしょっちゅう御御籤を引いてる気がします。
一帯は自然林が広がってます。
後方の真っ赤なのは、桧皮を剥かれたため。
あちこちに剥がされた桧皮が積んでありました。

社殿の屋根の葺き替えにでも使うのでしょう。
さてさて、奥宮のさらに奥宮である岩戸神社に向かうことにします。

ここを見てみたかったんです。
全く地図としては役に立ちませんね~。
やや急な山道を下ってくと・・・・・・
左、おとこ坂、右、おんな坂とあって・・・・・・
その傍らには「天の磐座」なる巨石。
女坂を下りますが、これがもうムチャクチャに急です。

通常、女坂って緩いんですけどね。
覆い被さるように聳える巨石。

地震来たらひとたまりもなさそう。
下り切ったところにある小さな岩の割れ目こそが・・・・・・
・・・・・・岩戸神社でした。

古代の巨石信仰の場にして修験道の行場でもあったようです。
ちなみに男坂は右の70度は確実にありそうな崖。こんなん道ちゃうやんか。

こっち降りなくて正解だったかも。死にまっせ、こんなん。
上の写真の注連縄の中を片手でカメラ持って撮ってみました。

何もないみたいです。
神社と呼ぶにはあまりにプリミティヴかつ狭い場所です。
これでもうちょっと暖かければなぁ~・・・・・・。
一気に山を下ってやって来たのは、豊川の町外れ、見ての通りお持ち帰り専門の餃子屋さん。
いや、次のポイントをリサーチしてる時に偶然見付けたのです。
ノーマルの「ふく餃子」とニンニクたっぷりの「たふ餃子」っちゅうのを1人前づつ頼んでみました。
餃子屋で澄ましても仕方ないっすね~(笑)。
駐車場に車を止めて歩くことにします。

遠くに見えるのは豊川駅で、飯田線と名鉄線が接続してます。飯田線もこの辺は近郊の通勤電車の雰囲気。
シブい街並みが広がってます。
荒物屋って一日にどれだけ売れるんでしょうかね?
米の自動販売機って補充がムチャクチャしんどそう。
完全に剥げ落ちたペンキ。辛うじて「河精」「敷嶋」と読めます。

下に並ぶメニューがこれまたシブい!
こっちもシブいっすねぇ~!

大体店構えと「伝統の味」、「かつ丼・オムライス」が絶妙のズレ方。
ああ、書き忘れてました。

ここは日本三大稲荷の一つとして有名な豊川稲荷の門前です。
もっと賑やかなのを想像してたら、案外こじんまりとしてます。

初詣の人出は毎年130万人以上と、愛知県では1位なんですけど。
稲荷ゆえにやはりお稲荷さんが一番の名物。

ここは最も有名な「門前そば・山彦」。
この辺のダサディープなセンスが三河らしい。
明らかにネタな一品の「おきつね本舗」のいなりバーガー。

敢えて買うまでもないと思ったのでパス。
その代わりにもう1パックいなり寿司を購入。

ちなみにどこも7個入って700円前後です。
そいでもって豊川稲荷。

ここの最大の特徴は何と言っても神社ではなく寺だ、ってコト。
こぉゆうのは小まめにやる方だったりします。
まずは先ほどの餃子&お稲荷さんを食べることにしましょう。

いい加減お腹も空きましたし。
右が山彦、左がおいなり本舗。見た目通りで、右の方が古風な味付けでした。

あっっ!餃子の撮影を忘れてたがな!
眠い曇り空をバックに巨大な本堂。

ちなみにこの寺、全国に支店である別院、さらには高校なんかも運営する愛知有数の巨大寺院です。
何故寺なのに稲荷なのか?とか、あまり難しいことは考えないことにしましょう。

ザックリ言うと吒枳尼天が神仏習合で稲荷と同一視された、みたいな感じです・・・・・・で、吒枳尼天とはまぁ鬼女の一種ですな。
うわ~!メッチャ斜めってしまった!(笑)。
ビッシリと並ぶ幟。

鳥居だと溢れてしまうからか、ここはとにかく幟が主流。
ドンドン歩いて行くと霊狐塚、ってトコに到着。
どわ~っ!

水子地蔵ぢゃありません。一面の狐・狐・狐。
ちょっと不気味ですね。

ちなみに稲荷も荼枳尼天も、一度祀ると途中でリタイヤしちゃダメ、って結構めんどくさい決まりがあります。
その決まりを守らないと逆に祟られちゃう・・・・・・と。

聖天信仰もそうで、どうやらタントラに関わる神さんにはそぉゆうのが多い。
それにしてもここは圧巻、夜とかはあまり来たくないかも。
その中心にあるさざれ石みたいな大岩。
この隙間の所々に硬貨が挟まっており、首尾良く取ることが出来れば金運に恵まれるとか・・・・・・。
結構真剣に頑張りましたがどうしてもほじくり出せませんでした。
・・・・・・ちなみに上手く取れても1年後には10倍返しせんとアカンみたいですが。
こういった極端に即物的な現世利益志向が江戸時代にはバカ受けしたワケですな。
あまり奥の感じがしない奥ノ院(笑)。
調べてみるとこれ、「千本幟」っちゅうて有名みたいです。

ただ、「稲荷」とは書かれてません。あくまで表記は「吒枳尼天」。
豊川稲荷、意外にサイキックな雰囲気が横溢する場所でした。
元来た道を駐車場に向けて歩きます。
濡れおかき150円はビミョーに高かったっすね。
シブくレトロな街並みといい、意外なめっけもんでした。

ちょっと時間が押し気味ですが、どうしても行きたいポイントがあるのでさらに西に向かいます。
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