「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2017 愛知(初日・後半)

一気に西進してやって来たのは、蒲郡市の北の外れの聖山。
ぶっちゃけこんなカッコで登るトコではないんですが・・・・・・(笑)。
実は秘密兵器をクルマに積んであったのです。

・・・・・・それはライトトレッキングシューズ。
何のこっちゃない、20分ほどで到着。

ビーサンとかクロックスでも行けるやんか。
これこそが赤日子神社奥宮、通称「お皿様」です。

第一級の磐座と申せましょう。
周囲には注連縄が張り巡らされ、平たい岩を積み上げた祭壇状になっています。
ぶっちゃけ、ココまでスゴいとは思いませんでした。

古代祭祀が21世紀の世の中にそのまま残ってる雰囲気ですね。
岩の上部。

ここにはかつて水が溜まっており、タニシを放す雨乞いの神事が行われてたそうです。
ところが村の悪童が悪戯でおしっこしたら岩にヒビが入り、それ以来水は溜まらなくなり、件のガキは血反吐を吐いて死んだとかナントカ・・・・・・。
本当にココは「スゴい!」を100回並べても足りないくらいにプリミティヴな信仰の形がそのまま残されてました。

巨石に興味のある方なら絶対に外せないスポットと申せましょう。
お皿様を見上げる。
その下にはいろんなお供えが残されています。

私たちも賽銭を御供えしました・・・・・・お騒がせ料もコミですけど(笑)。
・・・・・・とボヤボヤ感慨に浸ってる場合ではありません。

夕暮れが近いのです。
途中の巨石もかつては磐座ではなかったかと思いました。

また、石垣の跡があったりして、かつてはかなり高い所まで集落があったようです。
ちなみに登り口のところにも注連縄が張られており、聖山の名前の通り、この山全てが聖域だったのではないかと思いました。

今はハイキングに人気のある低山として有名ですが。
直線距離では近いのですが、道が無いので大きく回り込むようにして遠望峰山の頂上付近にある今夜の宿「天の丸」に到着。
眼下には蒲郡市街が広がっています。
う~ん、雲が低いなぁ~・・・・・・。
取り敢えずは着換えて風呂なんですが、屋上にある露天風呂付きの浴室は死ぬほど寒く、また他にお客さんがいたので写真は撮れませんでした。

ちなみにココ、昔は三河地方では貴重な人工スキー場として一世を風靡したそうです。
今日も脱いだり着たり、いろいろご協力お疲れさま・・・・・・と。
------ちょっと脱いで窓際立ってみて。
------また脱ぐのん?
------まぁまぁ、ちょっとエエやんか。
------ホンマ好きやねぇ~・・・・・・

・・・・・・といつもサラッと撮ってはみるんですが、
どうにも部屋撮りはニガテです。

ただのスナップショットになっちゃうんですよね。
照明とか結構凝ってます。

実はこの旅館、一度廃業して長らく廃墟となってたのを近年再整備して復興させたらしい。
そうこうしてるうちに食事の時間となりました。
付出は酢の物、海老、蛤の串焼き、しんじょう。

右にあるのは食前酒の梅酒。
魚の煮物に揚げ茄子と牛蒡、インゲン添え。
秀麗豚の鍋・・・・・・ブタに「秀麗」と名付けられてもねぇ(笑)。
写真撮ってる場合ではありません。

まずは乾杯!
刺身の盛り合わせが登場。

鮪、烏賊、サヨリに金目鯛の4種盛り。ナカナカ手の込んだ仕事がしてあって、サヨリは昆布〆になってます。
一品出しで食事のペースに合わせてチョコチョコと出てきます。

茶碗蒸しの葛餡掛け。
天麩羅盛り合わせ。
「流星の膳」だそうです。

・・・・・・いささかハッタリが効いてるような。
後はご飯と漬物、三河らしく赤ダシに加えてコレ。

「『こはぜの会』女将スイーツ、西尾産抹茶プリン地元幸田産いちご添え」・・・・・・何ちゅう長ったらしいネーミング!
さらにアイスクリームバイキング。

意外にこれがサッパリしてて良かった。
上手いのか下手なのか分からない殴り書き書道の襖。

宿の名前にちなんでかとにかく館内の随所がこんな風に宇宙ネタで溢れ返っています。
何だかんだで演出は胸焼けしそうでしたが量的には軽く片付けることが出来ました。

ヨユーで完食!
知り合いの旅行屋に訊いてみたところ、今は結構強気の価格設定にも拘らず、この地方には珍しく山にある宿ってコトで団体客等の引き合いが多いみたいです。
スッカリ夜になりました。

天気もつかなぁ~・・・・・・。
そうそう!宿泊客が到着すると銅鑼がボワワワワ~ン♪って鳴らされるんですよ。

KMKはSONORの代理店で有名なコマキ通商のオリジナルブランドですね。値段が安いんですわ。
立派なフロント。

ちなみに現在の経営は三河一帯を中心に手広く旅館を展開する「海栄」。
経営の傾いたトコを次々と吸収して近年急成長を遂げつつあります。

あの宇奈月の老舗「延対寺荘」や「小川温泉元湯」なんかも今はココの傘下。
蒲郡は静岡から近いこともあってミカンの産地だったりします。
やっと気付きました。

殴り書きされてるの、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」なんですね。
最近家にこのテの佃煮類の在庫が増えてるので、ヨメから禁じられてしまいました。
廊下の隅とかの証明のセンスはワリと好きかも。
部屋から眺めた蒲郡市街の夜景。

ちょっと明るすぎました。
ややISOを抑えて再挑戦。

手持ちでここまで撮れるんだからホンマに良く出来たカメラです。しかし、光の瞬きが明日の天気の悪さを告げてます。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
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