「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2016 奥会津(二日目・前半)

翌朝、まだ薄暗い室内。
一人起きだして恒例の単焦点散歩に。

最近は50mmより35mmの出番の方が多くなりました。
廊下のあちこちに熱烈なリピーターの届け物やら土産やら奉納品やらがあちこちに飾られています。
一階のフロント・・・・・・というより帳場前。

このゴチャッとした感じが良いんです。
あれ!?こんなに宿泊客居たっけかな?
下に浴室が見えます。
これは少し離れたところにある新湯旅館。

会津の奥地らしい屋根の形が印象的。
これまたシブい佇まいの内湯が見えます。
空地からも薄っすらと湯気が上がっているのが望まれます。
地熱が高いせいなのか、この辺の紅葉はやや遅れ気味。
この辺りではワリと高級感ある中ノ湯旅館。
もう少し下ったところにはさらに大きな滝ノ湯旅館、そして前回触れた下ノ湯があります。

下ノ湯については昔のギャラリーを参考にしてください。
そろそろ朝食の時間なので部屋に戻りました。

福島県知事が雪害視察で来た際、この部屋に泊まったようですね。

それにしても達筆です。「雪に耐え、霜を凌ぐ」・・・・・・要は我慢せぇ、ってコトでしょう。
とてもシンプルな朝食が運ばれて来ました。

そうそう、この旅館、朝夕共に部屋出しでした。
手前から漬物、味噌汁、温泉玉子、ウドの酢味噌、納豆、海苔、鮭
さらにほうれん草の塩昆布和えとヨーグルト、写ってませんがキンピラもあります。

もちろん楽勝で完食。
鑿や鉋の跡も荒々しい重厚な柱。
訊ねたところ、明治の初め頃の建物を手直ししながら使っており、150年くらいは経ってるとのコトでした。
鏡台が無いので、仕方なく壁の鏡でメイク中。

ちょっと今日は距離を走るので、早目ぐに出発することにします・・・・・・って、何があっても早目なんですけどね(笑)。
なんで?と思ったら、ここがロケ地だったそうです。

いがらしみきおの「かむろば村へ」が原作のこの映画、残念ながら興行的にはちょっとコケました。

ちなみにいがらしみきおは私、「根暗トピア」の頃から大好きなマンガ家です。
首輪が凝った意匠の招き猫・・・・・・蜘蛛の巣張っちゃってますな。
良く田舎の家の水屋の上とかに飾ってありますよね、こぉゆうの。
昨日と打って変わって今日は上天気。
明るい光が廊下に射し込んでいます・・・・・・ただ、気温は依然かなり低め。
一旦山を下り、只見川を越えてグネグネと山道を上がってやって来たのが、人っ子一人いない美坂高原。

あと数日で冬季閉鎖となります。
見渡す限りの草地が広がっています。
実はココ、バブルの頃に一種のアウトドアアクティビティ中心の遊園地として牧場跡を整備して建設されたっちゅう経緯があります。
しかし、場所が会津ですよ会津!それもかなりの奥地。冬は除雪もままならないくらいの雪にも覆われます。

志は高かったのですが結局、レンタサイクルとキャンプ場、あとは売店やレストランくらいしか整備されず、当然ながら来園数も伸び悩み・・・・・・
・・・・・・今はただのだだっ広い草地が広がるばかり。

夏場、一面の向日葵を咲かせたり、「奥ロック」なるフェス会場になる時に賑わいを見せるくらいの寂しい場所となりました。
そんな人間の都合に振り回された場所でも秋は深まって行きます。
秋の終わりの高原の風景としてはとても良いですね。
かなり面積は広く、一周すると3kmくらいあるのではないでしょうか。
一年中戸板が打ち付けられてたりして(笑)。
そういや先日、「鉄腕DASH!」で桐で作った巨大ブーメランを飛ばす、っちゅう企画の会場になってましたね、ココ。
咲き残ったコスモスが儚くも哀れです。
実は高原ってかなり好きかも。
朝日にススキの穂が光っています。
草花には疎いので良く分かりませんが、これも秋の終わりの草っぱらで良く見掛けますね。
これはものすごく綺麗に取れた一枚。

大きなサイズで見るとハッとするほどの空気感が見事に撮れてました。
ここは元クッキーの工房だったようです。
・・・・・・え!?何でこんなカッコしてるかって?(笑)
しかし、少し真っ赤な紅葉の季節からは遅れてしまったかも。
昨日の冷たい雨で一気に冬に近付いたようです。
何はともあれ、寒くて寒くてあまり大量に撮影はできませんでした。
暖かいものが飲みたくて道の駅にまで戻って来ました。
最近の地方自治体の投資は専ら道の駅に向かってる気がします。
パッケージがレトロでシブいなめこの水煮缶詰。

しかし、値段は意外に高い。
裏は只見川を見下ろすスポットになっています。

かつて蒸気機関車がまだ走ってた頃、ココはひじょうに有名な撮影ポイントでした。
後半は東京に戻りながら小さな湿原を見に行くことにします。
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