「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2015 常磐(二日目・前半)

翌朝。

それにしてもここ、市街地からすぐ近くなのに隔絶されたような不思議なロケーションです。

実はスパリゾート・ハワイアンズもすぐ近所。
名物の洞窟露天風呂に入ってみることにします。
炭鉱の坑道を模してるんでしょうか?
朝なので髪の毛のボリュームがハンパない(笑)。
谷底にあって眺望は開けません。
こうして見ると何てことないんですが、実際は落ち葉が積もってモラモラァ〜ッと上がって来るのがいささか不気味。
てっきり洞窟の奥から湧いてるのかと思ってましたが、そうではなさそうです。
結構奥は奥で広い。
露天風呂の外はどこかに通じる小径になっています。
背中が丸まってちゃアカンやろ、と(笑)。
岩の上に登って。
寝起きで出たり入ったりでちょっとノボせました。
同じような絵ばかりですみません。
そろそろ上がることにします。
最後に露天風呂全景。

趣の違う露天風呂が二つに、内湯は泉質の異なるのが二ヶ所、とあまり宣伝してないワリに温泉としては贅沢な造りだと思います。
寝起きはいつもこのジャージ。
右が男女別の新しい方の内湯。

元からある方は撮り忘れましたが、独特の深い浴槽に泉質の異なる湯が入ってました。
効能書きは何枚も掲示されてあります。
客室入口。

この「喜楽苑」、これまで数多く泊まってきたいささか怪しい旅館とは異なり、全体的に高級感があります。
ダ〜ッ!まだ眠い!
すっかり陽が上ぼりました。
夕食とは異なり、朝食は極めてオーソドックスな献立。

この辺の緩急の付け方は巧いな、と思いましす。
左上から時計回りに切干大根の煮物、鮭、ハム、温泉玉子、納豆、ホウレンソウとモヤシの和え物、あとは海苔に漬物。
二人とも完食、茶を啜る。
早々に支度して出発準備。
どれどれなんぞニュースはあったかな?・・・・・・と読むのはスポーツ新聞だったりして(笑)。
入口全景。

こうして見ると小さいのですが、奥に何棟も建物が繋がってます。
あ!提灯宿だったんだ!?
ともあれこの「喜楽苑」、いわき方面で泊まりを検討されるなら候補に入れて間違いないと思います。
さて、やって来たのは・・・・・・え!?え!?ガーン!!

巨大ホッパーが聳えていたはずの神ノ山炭鉱は広大な更地に変わっちゃってました。
僅かに片隅に小さなホッパーが残るのみ。

これはあまりにひどい。どうにもいわき方面は産業遺産を残そうって考えが希薄なようです。
少し離れたところに残る炭住群。

これは散髪屋の跡。
この辺は映画「フラガール」のロケ地となったそうです。

これは集会所。
これだけまとまった規模で炭住が残るのは全国的にも珍しいらしい。
未だ多くの家には実際に人が住んでます。
ただ、老朽化により解体されてしまったところも多く、殆どはこのような草ぼうぼうの空地になってます。
RCで近代化される以前の典型的な様式を今に残してます。
しかし、炭鉱が閉山してはや50年近く、荒廃と消滅は確実に迫っています。
「フラガール」にしたってもう10年も前の映画ですもんね。
今はもう、眠ったような集落です。
かつてはこの雛壇になったところに五軒長屋が櫛比し、何千という人が暮らしてたとは俄かに想像が付きません。
これもかなり古い姿をそのまま残してます。
改めて見直してみると、屋根は粗末な紙屋根ではなくコンクリート瓦が使われてることが分かります。
建設年代としては昭和20年代から30年代初頭といったところでしょうか。
ここはかなり補修の手が入ってますね。
いずれにせよこの貴重な炭住群も持って後10年くらいではないでしょうか。
集会所をバックに。

それにしてもなんでホッパーの方は解体しちゃったんでしょうね?実に勿体ない。
続いてやって来たのは重内炭鉱跡。
ここにも巨大ホッパーが残っています。
山桜が満開になっています。
背後に悄然と残るのは電柱の残骸。
かなり遺構は残ってるのですが、どれも凄まじい藪に覆われて近付けません。
これは変電所跡。

こうして見ると何てことない原っぱに見えるんですが、細かい棘が生えた茨ばっかしでどうにもなりません。
何の台でしょう?

位置関係からすると選炭施設の何かかな?
しかし、コンクリートに厚みが無いのでそれほどの重量物を支えてたようにも見えず、謎です。
侵入しようにもこんな状態。

とにかく雑草のほとんどがトゲトゲの茨。流石その名の通りの茨城県(笑)。
一帯にはもっと古い時代の遺構も残ります。
これまた散髪屋の跡。

鉱山や炭鉱跡に行くと、何故か床屋が残ってることが多い。
ホッパーの全景。

右下が線路跡になっています。
恐らく内部は凄まじく繁殖した雑草や灌木に覆われてるんでしょう。
ホント、自然の力は情け容赦ない。
線路跡から見上げた様子。
全景。

手前の空地が専用線の軌道敷。

さらに南下しながら炭鉱施設を巡ることにします。
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