「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2014 茨城

春まだ浅いある晴れた日。

ここは茨城県の桜川市の外れ。
今回もまた、地味極まりない巨石目指して遥々やって参りました。
それがこの「だいだら坊の背負い石」

「だいだらぼっち」あるいは「でーだらぼう」と呼ばれる巨人伝説は各地にあります。
え!?これ!?これだけっすか!?
回り込んでみると説明版が立ってます。

古代祭祀の場が後世になってだいだらぼっち伝説に変質したようなことが書かれてあります。
こっちが正面。あ〜良かった〜・・・・・・。

真ん中の窪みはだいだら坊の足跡だとか・・・・・・(笑)。
大きさ的にはこんな感じ。

約3mといったところでしょうか?
ちなみにこの辺はダウンヒル系MTBで盛り上げようとしてるみたいで、山にはあちこちに専用のトラックが拵えてあります。
続いてやって来たのはここ。
茨城の懸崖造りで行きそびれていた「滝野不動堂」。

これまた地味極まりないスポットですねぇ。
何かまぁいっぱい書いてありますけど、ここもまた古代の磐座と弘法大師伝説が融合して云々・・・・・・後略。

特筆すべきは小規模ながらカルスト地形であるってコトでしょう。
なるほど左のゴロゴロした岩の堆積は磐座っぽい。
村外れの聖域、っちゅう感じでしょうか。
これが風習なのか、奉納された宝剣が沢山額に入って掲げられています。
ただ、どれもかなり古びていることからすると、最近は途絶えてしまってるのかも知れません。
うわ!棄てられた人形って不気味だよなぁ〜。
お堂はかなりデコラティヴな作りで、田舎の宮大工の技術レベルがひじょうに高かったことが伺われます。
裏手にも岩が累々。
全景。

ムリクリ感いっぱいな超低い懸崖造り(笑)。
高さ2mくらいでしょうか。

おそらくは出流山の奥ノ院とかに影響受けて、おらが村にも作るっぺ!おおそうだっぺ!ってな経緯ではないかと・・・・・・。
全体的な形はしかし、張り出した屋根の深さと厚み等、ナカナカいいですね。
不動堂は通常、人里離れた滝の近く等に建てられるケースが多いので、ここまでロケーションが長閑な例は却って珍しいように思います。
春はもうそこまで来ています。
続いてやって来たのがこの巨大な岩。
ここは笠間稲荷の裏山。

茨城県有数の心霊スポットとしての方が有名な笠間城跡です・・・・・・何ちゅうトコに来るねん!?って(笑)。
大黒石と呼ばれるコイツ、この窪みに上手く石を投げ入れることが出来たら願いが叶うとか・・・・・・何遍やっても入りませんでした、トホホ。
ともあれ上に行ってみることにします。
何のこっちゃない。明治の廃藩置県まで現役の城だったんですね。

何が心霊やねん!?と。
残念なことに天守閣跡への道は東日本大震災の影響で崩落し、通行禁止になってました。
そこにも見事な巨石群があるらしいんですが・・・・・・。
これで本日の予定スポット完了。

しかし、いささかどころか大いに時間が余ってしまうので、大洗方面に向ってみることにします。
これまで何度も訪れたことのある阿字ヶ浦駅。

この佇まいは大好きです。
随分あちこちに手が加えられてしまいましたが、この空漠な感じは北海道のローカル線みたい。

かつて夏ともなれば、国鉄からの海水浴の臨時列車が何本も乗り入れていた駅とは思えません。
ローカル線にしてはひじょうにゆったりと有効長が取られているのはそのためです。

今は1〜2両のディーゼルカーが寂しく行き来するだけですが・・・・・・白っ茶けた枕木と真っ赤に錆びた線路が物悲しい。
ここに列車で来る酔狂が一体どれだけいるのやら。
おなかも空いてきたので那珂湊おさかな市場っちゅうのに寄ってみることにします。
まぁ、如何にも観光向けなんですけど、こちとら腹ペコや!っちゅうねん。
・・・・・・ってなワケで「ジャンボえびフライ定食」到着!
「ウニ丼」到着!・・・・・・う〜む、ウニ丼に余分な添え物はいけませんねぇ〜。
かなりの人で賑わっています。

人気店には大行列ができてました。
実際、安いかも知れません。
丸干しのサンマは6匹500円。
茨城といえばこれ!

巨大アンコウは5千円〜くらい。
潮干狩りするより遥かに安上がりな浅蜊。
外では干物が一杯吊るされています。
こぉゆう「同じものが大量に並んでる」絵はけっこう好きかも。
カモメもこの辺ウロウロしてた方が稼ぎが良いようです。

さてさて、まだまだ時間はあります。
そんなんでこっち方面での候補地選びに重宝させてもらってるサイト情報を元にやって来たのが、香取にある「阿玉台貝塚」。
お!梅林になってるんか。

何と好都合!季節もバッチリやんか。
梅の花は桜より好きです。
種類的には同じなんでしょうが、こっちの方がパチパチと咲く感じがして好ましい。
桜はボンボリ状にぶら下がるような咲き方ですが、梅は枝に張り付くように咲きますね。
手持ちでここまでピン浅でシャープに撮れると嬉しい。
いろいろ使い辛い点も多いシグマの18−35/F1.8ですが、条件が上手くハマった時の描写力には唸らせられるものがあります。
桜が割りと平らな場所に植えられるのに対して、梅は谷間の斜面みたいなところに植えられることが多いように思います。
しかしこのレンズ、ちょっと光量が不足するとこの体たらく。
そうそう!肝心の貝塚ですが、こんな感じでひじょうに無造作に保存(?)されてます。

パッと見ただけでは何だか良く分かりません。
たしかに地面には貝殻ギッシリ。

太古の昔はこんな内陸にまで海が入り込んでたんですね。
梅林はさらに奥にまで続いています。
近くに民家は迫ってるハズなのに、何だか隠れ里の雰囲気さえある不思議な場所でした。
かなりここは気に入りました。
ホンの僅かに満開時期を過ぎてたので、いつか改めて再訪したいと思います。
まぁ、まだまだ満開っちゃ満開なんですけどね。
強いてここの欠点を挙げるならば、墓地の裏手に広がってるってコトでしょうか(笑)。

石碑まで墓石っぽく作らなくてもいいのに。
続いてやって来たのも同じサイトに紹介されてた萬歳自然公園。
ほぉ〜!意外なまでに素晴らしい眺望ぢゃあーりまおんせん。
今は海は遥か彼方になってます。
ここは隠れ眺望スポットと申せましょう。
日暮れが迫ってきましたが、ダメ押しでさらにすぐ近くにある「府馬の大クス」ってーのも訪ねてみることにしました。
これがまた凄いコトになってたりします。

グネグネのボコボコ。ムササビとかの住んでる洞があったりそう。
ともあれ、何だかんだで一日の小旅行もそろそろ終わり。
後はひたすら夕闇迫る東関東道を一路、東京に戻りました。
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