「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2012 羽幌〜夕張(二日目後半)

昼食でやって来たのは美瑛駅近くの「おきらく亭」。
ここはポトフの美味い店としてひじょうに有名です。

いや、当初は爆盛り系を考えてたんですけど、ヨメにたしなめられるんで・・・・・・
まずは前菜のサラダ。

これがもうムチャクチャに美味い。
で、ポトフ到着・・・・・・十二分に爆盛りだったりして(笑)。
ちょっと「食べログ」風に撮ってみました。

キャベツは実に1/4玉くらい入ってます。
想像以上の量に若干引き気味。

しかし、食べてみるととてもアッサリした、いわば「西洋おでん」みたいな感じでいくらでも入りました。実際、添えられてるのも練辛子でしたし、おでんを意識してるのかも知れません。
デザートのプディング。

これがまた美味い!食感もGood!
「晩御飯食べれるやろか〜?」と心配しながら店を出てきました。

この店、値段も千円ちょっととリーズナブルで個人的にかなりオススメです。
美瑛の駅はドラマのシーンにでも出て来そうな雰囲気があります。
札幌軟石で作られた重厚な駅本屋をバックに。
駅前では曇り空にもめげずCMだかドラマだかの撮影中。
何かブサイクなニーチャンとコッテリした顔のネーチャンが並んでました。
思えば前回ここに来たのが20年前。

手前味噌ながら、ヨメはかなり頑張ってる方ではないかな?と・・・・・・感謝感謝♪
再び丘陵地帯の方に戻ります。

有名なマイルドセブンの丘。生えてるのは麦だと思います。
まぁ来てみると全然しょうむないトコでした。

それでも「わ」ナンバーのリッターカーが一杯停まってました。
あちこちに名前付け過ぎて何が何だか分からなくなっちゃってる、ってーのが美瑛・富良野の実態だと思います。

「パフィーの木」だとか何とかもぉ取って付けたようなのばかりで、ぶっちゃけどぉでもエエやんか、って感じ。
元来はあまりに風景に特徴や変化がなく、自分ちの畑が分からなくなってしまうのを防ぐための目印として植えたり残したりしたのが始まりだそうです。
天気はますます下り坂なので、どこにも寄らずに到着したのが旭岳温泉「ロッジ・ヌタプカウシペ」。
重厚な山小屋風の造りが特徴の宿です。
冬に備えてか周囲には薪やら焚き付けの木っ端が一杯。
積み上げられた薪ってなんかアブストラクトで好き。
こういう雰囲気は新建材の建物では絶対に出せませんよね。
並ぶ靴は殆どが登山靴。

ま、私も一応は登山靴履いてるんですけど。
いい雰囲気で期待が持てます。
贅沢に自然木の一枚板が随所にあしらわれています。
部屋もこの通り。

山小屋というととかくボロくて小汚いと相場が決まっていますが、ここは微塵もそんなことはありません。
安っぽい高級旅館よりよほど造作に手間暇かかってますね、これは。
・・・・・・って宿泊客も多そうなので早めに風呂に行くことにします。

別浴の内湯と混浴の露天になっており、まずは露天へ。
殆どな真っ暗な脱衣場で準備完了。
今回の旅ではこれが初めての温泉だったりします。

湯は清澄な高温泉。昔、別のところで入った時も同じような泉質だった記憶があります。
入り口方向を望む全景。

ここは差掛け屋根が大きく出ていて半露天といった感じです。この一段下にもう一つ湯船があります。
こうしてみると何となく洞窟風呂のようでもあります。
う〜む、広角で人物撮るときの基本は足の先を四隅のどこかに持ってくることですね(笑)。
下の露天風呂から望む。
すぐ横には内湯が見えています。
実のところ小雨模様で、おまけに標高が高いためにけっこう肌寒かったりします。
暖まったところで下の湯船へ。
数名が入ればいっぱいの小さなものです。
旅館の露天風呂としては自然に同化した感じがあってとても好ましいと思いました。
後ろに見える木の棒は湯船の栓です。

ちなみに北海道では棒のことは「ぼっこ」と呼ぶ。
すぐ下には谷川。
雨で若干水量が多い感じ。
巨大な蕗をバックに。

これでもこちらでは普通サイズ。有名な螺湾蕗は人間の身長をはるかに超えます。
よっこいしょ、と縁によじ登る。

かなり腰が引けてますね(笑)。
建物もそうですが、この風呂にも巨木が惜しげもなく使われています。
下流方向を望む。

もうちょっと天気が良ければ良かったんですが、これだけは言っても仕方ない。
アップで・・・・・・広角使うようになって「斜め撮り」が増えたなぁ〜

ここにも木の栓が見えてますね。
岩の上に跨ってちょっとダイナミックな構図で・・・・・・って単にズリ落ちそうになってるようにも見えますが(笑)。

さすがに画像は大修整。
まぁ、あれこれ注文を聞いてくれるときはそこが気に入って機嫌のいい時、と。
そろそろ上がることにします。
手作り感と重厚感の同居する素晴らしい露天風呂でした。
続いて内湯へ。

こちらも随所に木があしらわれたいい感じの浴室です。
効能書きは至ってシンプル。
全て木でできた見事な浴室内部。

洗い場の床が簀子状になってるのがお分かりでしょうか。
取り敢えずは部屋に戻って一服。
夕食までまだちょっと時間があるので館内をプラプラしてみます。
窓際のこうしたちょっとした飾り付け一つとっても、隅々にまで気が配られてることが分かります。
ナニゲにおかれたギター。

その下にはあな珍しや、ブズーキが転がっています。
左にはクラシックギター、写ってませんがその横にはK.YAIRIのフォークギター・・・・・・え!?Kの方!?

右手前にはジャンベが見えます。
壁に掛けられたホルン。それも一般的なフレンチホルンではなく古楽器のナチュラルホルン。
玄関脇のアップライトピアノもただものではなく、KLINGEL。

年季の入り方からすると現行の韓国製ではなく、国産のビンテージ品かも。
そろそろ食事が並び始めました。

右端に移ってるのがここのご主人。
根竹と蕗の煮物。
イワナの塩焼き。

自分で釣って来たものだそうです。
海老の真薯。
焼き筍。

この剥き方についての講釈がひじょうに面白かったのですが、面白すぎて写真に撮り忘れました。
これはご主人がお手本に剥いてくれたもの。
漬物と北寄貝の煮物。

あと、いろいろ続いたんですが、この辺からバンバンお酒勧められて記憶が怪しくなってきます。
この人がご主人。とにかく博覧強記で話題が尽きることがない。

旭岳ロープウェイの途中にあった「天女の湯」もこの方が仲間と拵えたんだそうです。
オマケにギターがムチャクチャ上手。専門はリコーダーなんだけどな〜、とか言いながらブシブシに弾きまくり。持つのは家宝級の逸品。物凄い鳴り。

何だかんだで日本酒にワイン、その他諸々をジャンジャン飲ませてもらって大沈没しました。旅先でツブれたのって初めてかも。
・・・・・・取り敢えず完食はしたようです。少しも覚えてないんですけど(笑)。

泊まってるお客さんも個性的な方が多く、素晴らしい宿でした。

明日は夕張方面に向かいます。
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