「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2012 道東(初日後半)

野付半島にようやく到着。

最近は木島佳苗ですっかり悪い方で有名になった別海町、「べっかい」ではなく「べつかい」と読むみたいです。
舗装が途切れ、さらに半島の先に向かって砂利道が延々と続いています。

やって来たクルマのオバチャンに「端っこまで歩いて行くと日が暮れるよ」と言われたので引き返しました。
それにしても何にもありません。
うわ!野生の鹿だ!
見渡す限りの寂しい野原が続いています。

半島自体も半ば海に沈みかかったようなノッペリとした所です。津波来たらひとたまりもありませんね。
ネイチャーセンターまで引き返して、有名なトドワラを目指すことにします。
あ!また野生の鹿だ。

こちらに目をくれることもなく草を食んでいます。
観光馬車がやって来ました。
いっそレール敷いて、かつて道東地域に点在した馬車鉄道を再現したらいいのに。
彼方に立ち枯れた木々が見えてきました。

あれこそがトドワラです。
・・・・・・あまり感動してない様子(笑)。
近年、温暖化の影響もあって木の風化が進み、トドワラは消滅の危機にあるそうです。
汽船乗り場まで長く付き出した古風な桟橋。
ちょっと渡ってみたかったのですが、時間が押してたためにパス。
小さな画像からは伝わりにくいと思いますが、本当に荒涼とした光景が広がっています。
立ち枯れた原因はいろいろ言われてますが、樹齢何百年等の木もないようで、そんなに古いものではなさそうです。
逆光でやや陰鬱に撮ってみました。
暗い情念を刺激する風景とでも言いましょうか、独特の雰囲気があります。
最近、やっと少しボケの良さが分かってきました。
いかん!気付くと大分日が傾いていました。
いずれはこれらの枯れ木も風化して埋もれ、ただの荒れ野に戻って行くのでしょう。
木の白骨、とでも呼びたくなるような風景の中を木道だけが伸びています。
ふと、これらの木が立ち枯れた原因って津波のせいぢゃないのか?って思いました。
「あぶらだこ」のジャケットみたいだな(笑)。
木道から下に降りてみたら、海藻の枯れたのやらなんやらでブヨブヨ。スゴく気色悪い。

思わず苦笑い。
大きな湾になった尾岱沼は、寂しい景色とは裏腹にシマエビを始めとする豊かな漁場になっています。
あら、こんな看板立ってたんだ。
「トドワラが消滅するのもまぁ仕方ないねぇ〜」みたいな調子で書かれてるのが面白い。
僅かばかりいた観光客の姿も見えなくなりました。
名もない小さな草花を撮りながら、クルマに戻ることにします。
・・・・・・な〜んて、ちゃんとどれも名前あるって。

私が草花の名前に疎いだけです(笑)。
あ、これは分かるぞ!ヘビイチゴだ。
良く分かりません。
有名なハマナスです。

茄子にしては赤いな。
これは結構札幌近郊でも見かける気が・・・・・・。
ケータイはちゃんと繋がりました。
個人的にはこの日のベストショット。
ネイチャーセンターにまで戻ってきました。

馬は厩舎に戻ったようで、空地に軽便鉄道の客車みたいな馬車だけがポンと置いてあります。
宿に向かう途中、こちらはナラワラ。
今はナラワラの方が規模が大きいのですが、残念ながら近くに行く道がありません。
ちなみに、かつてトドワラはこれより規模が大きかったそうです。

望遠レンズが欲しいとちょっと思いました。
暗くなりかけた頃、今夜の宿に到着。

見ての通りの名前です。
ホテルっちゅうにはいささか平べったい建物ですね。
シーズンオフとあって宿泊客はほとんどいない模様。
暮れなずむ中、建物全景。
隣も旅館で、その名もトドワラ荘。
館内はなるほどまぁ、ホテルという感じ。
部屋もホテルらしく洋室だったりします。
開陽台の土産物コーナーで買いこんだ、この地域一帯のみにしか出回らない「オランダ煎餅」。

煎餅というか、超固めなワッフルを想像してください。
ってなワケでいきなり夕食。

風呂については撮るほどのものではありませんでした。

別浴でしたし、ほかに日帰りのお客さんいましたし。
左がシーフードマリネ、その右が刺身盛り合わせ、上がシマエビの茹でたもの。
手前右がいくらチラシ、その左が氷頭なます、その上は不明、一番上はフルーツ。
さらに名物花咲ガニ。
ミニちゃんちゃん焼き到着。
茶蕎麦の鮭巻きの蒸し物。
ホタテだったかな?とにかくコキール。

海の幸が豊かなだけあって、やはり魚介類はどれも美味い!アッと言う間に完食。昼もホットドッグ1個でしたし。
いやもう昨日から走りまくりで、正直ビール2本でたちまち眠くなってしまいました。

明日は太平洋岸を戻って行きます。
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