「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2012 第2回道南(四日目)

翌朝、玄関前にて。
閑散とした風情の全景。

いい感じの鄙び具合があって、もちょっと人気出てもいい温泉だと思うのですが・・・・・・。。
建物周辺もやや荒れた雰囲気。

おそらくこれは元は池。
宮内温泉の文字がすっかり褪せた石碑
ちなみに象の花子さんは画面右のトラクターのあるあたりに湯小屋を建てて湯治してたそうです。
色付いた木とバスの廃車体の組み合わせは不思議に情念を刺激します。
そぉいや北海道で栗ってあんまし見たことないかも。
そろそろ朝食の準備が整ったようです。
いささか殺風景とも言える玄関先の様子。

余分なモンがなくて、いかにも湯治場っぽい。
床には死んだカメムシが一杯。

昨夜は見なかったので、灯火に釣られて迷い込んだもののこの寒さで力尽きたのでしょう。
シブい朝食。
山菜の佃煮。
海鮮サラダ、ってヤツですね。
朝食におでんってワリと珍しいかも。
アオサの味噌汁。

あとは味付け海苔と梅干、沢庵でした。
観光旅館だと、朝からテンコ盛り、大食堂で行列ズラーッだったりで、それはそれで楽しいんですけど、こういった侘び寂び感は絶対にマネできないと思います。
壁に張られた宿泊料金表。

一泊二食8,400円・・・・・・とても慎ましやかな商売だと思います。
館内の案内図。読み辛いので増感してコントラストを強調。

入母屋の二階が良かったんですが、老朽化が進んで今はもう宿泊に供していないってコトで画面左側の部屋でした。
本牧村の中心部から月越原野を越えて黒松内に向かいます。

月越原野は観光スポットとしては殆ど手つかずで、荒涼とした風景が延々と続いています。
標高の高い所はスッカリもう冬の風情。
下って歌才のブナ原生林公園に来ましたが、何だか歩く距離が多そうで、帰りの飛行機の時間を考えて断念。
そのまま羊蹄山南麓を巻き、喜茂別から山越えで支笏湖を抜け千歳に至るルートを取ることにしました。
からまつはさびしかりけり
たびゆくはさびしかりけり
北海道の秋を象徴するのは実は、このもっともありふれた落葉松ではないかと思います。
ただ、あの上品な金色はナカナカ画像に表せないんですよね〜。

どれも見たのとちょっと違う。
・・・・・・最近、ポートレートは上達したかも知れません。
羊蹄山の山頂付近はもう真っ白、冬は間近です。
若干時間の余裕がありそうなので、以前から興味のあった苔の洞門に寄ってみることにしました。
樽前山の溶岩流が浸食されて出来た深い渓谷を苔がビッシリ覆い尽くしてるらしい。
それにしても誰もいません。

そして砂地の地面にはところどころ羆の足跡らしきものが・・・・・・。
葉を落とした木も好きなモチーフです。
鈴を鳴らし、笛を吹きまくり、スマホの音楽を鳴らしながらようやく入口到着。

どぉして誰もいないかといいますと、シーズンオフで閉鎖されちゃってるからです。
何かいろいろ説明書きがあります。
昔は自由に入って行けたようなんですが、崩落事故があって以来、奥へは立入禁止になったようです。

残念!!
・・・・・・って、苔、生えてませんやん(笑)。
・・・・・・っちゅうか、寒い季節になって枯れちゃっとるワケですな。
よく見ると一面覆われてるのが分かります。
ちょっと肩透かしな気分で下り、あとは一路新千歳に向かいました。

実はこれで旅の記録・北海道編は終わり、この1週間後くらいから本格的な冬となり、そして翌春、私は再び東京に戻ったのでした。

またいつかジックリ時間をかけて出掛けたいです。
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