「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
 2011 登別〜千歳 
 
ここは登別の駅裏から海の方に少し行った所。

初冬と言っても、空知方面はかなりの雪みたいなので、こっち方面にやって来たのです。
それで以前から注目してたフンベ海浜温泉にやって来たのですが・・・・・・
ガーン!

これぢゃちょっといくらなんでも危険すぎますな。エグれまくりやんか。
なもんで早々に諦めて、36号線に沿ってタラタラ戻ることにします。

この辺の風景はいかにも単調な太平洋岸で、どうにもこうにも殺風景な中に、いくつかの掘削泉系の温泉が点在しています。
そんな中の一つ、白老温泉「ホテル王将」にやって来ました。

実際はタラコで有名な虎杖浜に近いところにあります。
しっかしこの荒れようは何なんだ!?
玄関脇でさえこの始末!

それでもチャンと営業してて、早速入らせてもらうことにします。
男女別に分かれた浴室入口。
ソッコーで露天風呂へ。

湯気で真っ白に曇る内湯は、到底撮影できる状況ではありませんでした。
ハイ!ポーズ!っと。

広角は脚が長く写るので喜ばれます(笑)。
それにしてもこの露天風呂、日当たりの悪さは天下一品。
お湯はふんだんに溢れてるので、ちょっともったいない気がします。
画像からは分かりにくいですが、実際はかなり寒い。

先ずは湯に浸かることにします。
露天風呂全景。

混浴がイヤな人は板塀より先に出ないでね、ってタイプです。個人的にはこのスタイルはもっと普及してもいいと思います。
男湯側から。

随分広く見えますが、それは超広角で撮ってるからで、実際はそんなに広くありません。
石垣にだけ陽が射してます。
 だいぶ暖まってまいりました。

ちなみに、森の中のように見えますが、周囲は民家だったりして(笑)。
そういえば、こうして二人で温泉に来るのは随分久しぶりだったりします。

20年前と状況は随分変わり、意外に札幌近郊で一緒に入れるような温泉は少なくなってしまってるのです。
謎の休憩室をバックに。
内部はこの通り、ただのガランドウ、休憩しようがない。

何の目的で建てたものなのかサッパリ分かりません。
少々寒くなったので、再び湯の中に。
まったく眺望の開けない、坪庭ならぬ、坪湯だということがお分かりいただけるかと思います。
のぼせたのでもう一回、石積みの上に
出ると寒い、とか言ってます。
思えば、ヨメにとってはほぼ20年ぶりの北海道の湯。
まぁ、私たちもあまり変わってません、っちゅうか進歩がありませんな(笑)。
平日ということもあるでしょうが、約1時間の間、誰も他にお客さんは来ませんでした。
効能書きを見るとほんの僅かに塩分が含まれていることが分かります。
それなりの調度は置かれてるのに妙に殺風景な脱衣場。
何だか、事務所の更衣室みたい(笑)。
内湯への入り口にしたってこんなんですから。
浴室入口より玄関方向を望む。

実際はここまで暗くはありませんでしたが、なんか「らしさ」はこんなんでした。
生活感あふれる洗面所。
一体全体、どういった客層が泊まるのかがイマイチはっきりしません。
こうして見ると、女湯側がひじょうに狭くなっており、かつては内湯も含め、混浴だったのかも知れません。
そうそう、玄関にはなぜか太鼓橋が懸ってました。その名も「幸福橋」。

隣では座敷犬が吠えまくってます。
このまるで廃墟なホテル王将、珍湯としては忘れられない存在になりそうです。
目印はこれ。

真上にオービスがありますので十分気を付けて行ってください。
陽の落ちかけた中、やって来たのは札幌近郊では随一の奇湯との誉れも高い祝梅温泉。
廃材だらけでバタ屋のバラックみたいな入り口の全景。
ユンボまであったりします。
入り口をふり返ったところ。

薪にくべるのかとも思いましたが、アルミサッシはどう考えても燃えないでしょう。
大人しく人懐こい犬が寄ってきました。
そんな突き当りに非常に新しい建物が一つ。
けっこうクルマが停まってますね。
  これこそが祝梅温泉。

一度火事で丸焼けになったのに、不屈の闘志(!?)で再興されたそうです。
広いけれど、まったく共同浴場の入り口の感じのしない玄関
何となく他所の人の家の居間に上がり込んだみたい。
浴室は前も見えないくらいに凄まじい湯気で撮影不能。真っ黒なモール泉でした。

画像はかなり補正しましたが、畳がふやけてしまいそうなくらい脱衣場も湯気で真っ白。
この看板なければ、一体何だ!?って思いますよね。
野菜だけでなく、干物なんかも売られてたりします。

これ買ってここで自炊でするのかな?
奇湯の名に恥じない、素人感覚の横溢するまことに不思議な温泉でした。
続いてやって来たのは、祝梅から10分ほど北上したところにある信田温泉。
  玄関付近を望む。

ちなみに「信田」は地名ではなく、ここの家の苗字のようです。
旅館というより、近所の銭湯といった雰囲気のある浴室全景。
女湯も同じ造りでシンメトリカルになってます。

ここもまた湯気で浴室内は撮影不能。やはり北海道は寒い。
古い効能書きをコピーして書き足したものになっています。

泉質は硫黄泉、となってますが、黒味がかった湯は私にはモール泉のように思えました。
こういう何の変哲もない旅館に1週間くらい逗留したらリラックスできるでしょうね。
ものすごく暖まる湯だった、とのこと。
ちなみにこの温泉、目の前が国道でバンバン大きなトラックが通ります。しかし、路傍の温泉としては味わい深い温泉でした。

ってなワケで少々ちっさくまとまった温泉行、この後、ヨメは東京に戻って行きました。
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