「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2009 いわき(二日目後半)

そのまま下って常磐道のすぐ近くにある・・・・・・
見ての通りの白岩鉱泉「金波旅館」にやってきました。

正しく鉱泉と名乗っているのに好感が持てます。
母屋の前にて。

実はここ前日にも訪問してるのですがその時は留守で、朝に顔出したら風呂がまだ沸いてないと断られたトコだったのです。

三度目の正直でようやっと入れそう。
母屋も含めて大きな建物が3棟、渡り廊下でつながってL字型に並んでおり、浴客は一番奥の湯治棟の玄関から入ります。
アコーデオンカーテンが違和感あるかも。
廊下側から見ると、往年の隆盛を物語るかのようにズラッと障子戸の部屋が並んでいて圧巻。
何組かの年寄りが部屋では談笑中。

窓際に並んだタオルがいかにも湯治場してます。
しかしもう2階の部屋は全く使われてないらしく、階段は埃とクモの巣だらけになっていました。
窓がアルミサッシに交換されている以外は、きわめて古い湯治場の雰囲気を残す建物。
風呂に先客がいるのでしばらく待つことにします。

いかにも湯治場らしい簡素な室内。
風呂場はなぜか母屋と湯治棟に挟まれた隙間みたいなところにあります。

ここだけ異様に廊下が狭い。
やはり脱いで行く順番は変わらず(笑)。

本人曰く、多分寒がりだからだろう、とのことです。
浴室から見た脱衣場。
ともあれ準備完了。
入口あたりから浴室奥を望む。

後ろの扉を開けてみると・・・・・・
・・・・・・ただの焚き口でした(笑)。

薪がいっぱい積み上げられてあるのが見えます。
その反対側あたり。

写真で見ると分かりにくいですが、けっこう全体的に荒廃が忍び寄ってきている印象。
ウロウロしてても寒いので入ることにします。
チョキばっかしやな~(笑)。

右側にあるのは鉱泉の湯舟の必需品、フタですが、入れ替わり立ち替わり人が来るので積み上げられたままになっています。
タイル絵のお題は近くの波立海岸と思われます。

湯は若干黄色みがかった色。結構タイルの浴槽が析出物で汚れているのがわかります。鉄管の錆かもしれません。
4~5人も入ればいっぱい、ってとこでしょうか。
それにしても窓の外はどうなってんだろ?
単なる廊下でした(笑)。

明らかに屋外にあるのがふさわしい洗濯場の石囲いからすると、元は離れとして独立して建ってた浴舎を廊下でつないだのかもしれません。
あまり個性のない素っ気無い作りなのがいかにも鉱泉らしい。
ちなみに今は混浴となっていますが、かつては別浴だった模様。
そろそろ上がることにしましょう。
ん~・・・・・・さっきのトコの方を後に入りたかったなぁ、とか言ってます。

気持ちは良く分かります(笑)。
脱衣場の狭さがよく分かりますね。
何故か反対側の壁には整骨院にあるようなベッドが。
アンタもはよ服着んとカゼ引くで~、とか言ってます。
隣の浴室を覗いてみたら、すでにこの有様。
使われてなくなってもう何年も経つらしく、浴室も埃だらけで乾き切っています。

こちらの方がずいぶん小さく、またタイル張りが古風なので昔の姿に近いのかもしれません。
こんな洗面台にも湯治場らしさが漂っています。
浴室は画面向かって右、そのさらに向こうが母屋。

上がった玄関は左の建物にあります。
中庭の様子。瀬戸物の椅子が懐かしい。

こうして見るとここもかなり大きな空地になっており、かつてはもっと建物があったのかも知れません。
人影を見ただけでワラワラと近寄ってくる鯉の群れ。
もうあまり商売する気がなさそうでしたが、その佇まいも含めてたいへん貴重な存在と思いました。
さて、いわき市街の西のはずれにある「白𡈽屋菓子店」。
なんで半日の行程をワザワザ2ページに分けて紹介したのか?

その答えがここにあります。
ムチャクチャ嬉しそう。
この店はシュークリームが名物の超人気店。

左下にチョロッと見えるのが標準サイズ。上段は特大。
中でもこの「超特大ジャンボシュー」はその豪快なデカさで全国的に知られています。
なかなか飛び込みでは買えないこともあるというので、前日から予約してあったのでした。
店の規模からするとメチャクチャ広い駐車場。

ホント、いわきは爆盛り・テラ飯の聖地だと思います。
高野鉱泉に向かう途中で見た産直の店に寄ります。
あんまり品物がない・・・・・・(笑)。
それでも大根とかいろいろ買い込みました。
この辺は菊の栽培が盛んらしく、いろんな形の菊の鉢植えが並べられてます。

手前の左が皇室の十六菊の元となったと言われる品種。
高野鉱泉は以前と変わってしまってたのでパス。

友部PAで通常のジャンボをおやつに食べることに。
デカッッ!!
比較するものがないので分かりにくいですね。
これくらいデカい。

口のまわりが砂糖まみれだったりする(笑)。
もう上の砂糖が落ちる落ちる!

何とか食べ終えて、特に渋滞に巻き込まれることなく早目に家に戻りました。
今回の土産。

「長久保のしそ巻」。大根を紫蘇で巻いたものの漬物です。名物らしくあちこちで売られてました。
同じコンセプトの「きゅうりの華」。

どっちもひじょうに美味しかったです。
福島県と言えばこれ!の「ままどおる」。

まぁ中通りから会津にかけての方で一般的なんですが。
そしてお待ちかねのコイツ、「超特大ジャンボシュー」。
上に見えるのは保冷剤。

銀紙とパラフィンシートがかぶせてあります。
うわ!何ぢゃこれは!?って言うくらいデカい。

おそらく皮が水分でフニャフニャになってつぶれるのを避けるために、粉砂糖が思い切りかけてあります。
タバコを横に置いてみました。
面積からすると高さはそんなにありません。

おそらくこれ以上背を高くしても自重でへしゃげるからでしょう。
クリームは生クリームとカスタードの両方入っています。

一切れにしてもヘタなショートケーキよりよっぽど大きい。
さて、今回、子供たちの姿がどこにも写っていませんでした。

実は彼等も大きくなって色々用事があって忙しく、二人で行って来なよ~と言われて、夫婦だけで出かけていたのでした。

感謝です。
旅の行動パターンはあまり変わらないでしょうが、これからはどうやら昔のように二人だけで出掛けることが増えそうです。

シュークリームは食べ切るのに二日かかりました。
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