2009 常陸(初日後半) |
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そうして国道6号を一路ひた走って着いたのは、JR日立駅近くの裏通りにある小さな寿司屋「鮨処 多喜田」。 |
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2時までに日立に着かねばならない理由はこれでした。
この店、常磐線方面での爆盛系としてつとに有名なお店ですが、昼の営業は2時までのなのです。 |
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座るといきなり目の前で名物「我儘丼」の制作中。
まるで粘土工作のようにスキ身のトロがペタペタと寿司飯の上に貼り付けられていきます。
ちなみに手前は「普通のちょっと多目」とのことでした。 |
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ヨメはちらし寿司・・・・・・ |
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・・・・・・下の子は好物の鰻丼を注文。
いずれも「ご飯少な目」で頼んでも十分このボリューム。 |
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全てに共通して付出・漬物・味噌汁が出されます。
この味噌汁がムチャクチャ美味! |
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上の子の頼んだ我儘丼「普通盛ほんのちょっとだけ多目」が出てきました。 |
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最後に私の頼んだちょっと多目。
・・・・・・これでちょっと多目!?十分フツーに大盛りしてますがな、これ。 |
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とても威勢が良くてひょうきんな大将が大盛りの原寸大写真を前に持って来てくれました。写真撮ろうとしたら照れて横向いておられます。
みのもんたもTV中継で来店したことがあるとのコト。
それにしてもこんなん、絶対食えません。 |
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お値段はどれも900円均一・・・・・・というか、つい最近までは750円だったみたいです。
ちなみに大盛りを頼めるのは我儘丼だけ。 |
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何とか完食しました。
女将さんの方は「もぉこんな商売で少しも儲かりませんのよ〜」と終始ボヤいておられました(笑)。
たしかにこれで900円は安過ぎ。残すような失礼なことあっちゃいけません。 |
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満腹のままそのままさらに南に下り、ちょっとは観光らしいところにも行こかと思ってやってきたのがここ。 |
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本州一と言われる竜神大吊橋。
GW中とあって向かう山道は大渋滞でした。 |
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甘いモノは別腹、っちゅうヤツですね。 |
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とにかく地味が持ち味の奥久慈にあって、袋田の滝とここは貴重な観光名所となっています。 |
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それにしても・・・・・・ |
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・・・・・・単なる鉄の橋やんか。 |
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立ち止まるとまぁ、一応吊橋らしく揺れてるけど。
・・・・・・とは家族全員の一致した意見。 |
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大体この橋、300円取るクセに渡りきった先が行き止まり(笑)。ヘンなカリヨン(これまた別途料金必要)があるだけでどこにも行けない。
観光のためだけに作られた、大いなる無駄、意図的なトマソン物件なのです。 |
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なるほどスケールはデカいし景色もいいんですが、忌憚なく言わせてもらうならば、これを観光の呼び水にするにはちと厳しい。 |
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作られたのは平成6年と言いますから、まさにバブルの徒花のような施設ですね。
一体いくらの税金が建設費用に注ぎ込まれたのやら。 |
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下って、国道から少し山の中に入った岩倉鉱泉「木勢旅館」。蕎麦屋としても有名なところです。
夕方で泊まりのお客さんが間もなく来るので、と断られてしまいました。 |
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こちらは少し離れた本家の「岩倉鉱泉」。 |
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ここもすでに駐車場に沢山車が停まっており、邪魔になったらいかんのでパス。
宿泊は1日6組限定だそうです。まぁ、また日を改めて訪ねることにしましょう。 |
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さらに南下し、やってきたのが那珂川右岸の低い山裾にある一軒宿、白山鉱泉「白山荘」。周囲には何にもありません。
この鉱泉、素晴らしい佇まいなのに、これまであまりまとまった形で紹介されていることがなく、少し丁寧に紹介してみたいと思います。 |
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お寺の御堂のような母屋。
建物は客室がいくつもの小さな離れになっていて、それらが渡り廊下でつながった独特の構造です。 |
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玄関脇の様子。
明かり取りや下駄箱の繊細な格子が印象的。 |
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何はともあれ部屋に入ってまず一服。 |
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印篭はマッチと共にご自由にお取りください、と大盤振る舞い。 |
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部屋の鴨居に掛けられた白山荘の讃。
決して旅館そのものは豪華ではありませんが、いわゆる「文人墨客に愛されて来た宿」とでも言えば良いのでしょうか、このような額があちこちに掛かっています。 |
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母屋方向を望む。
奥の方にも離れが見えています。たぶん、全部で8室か9室くらいだと思われます。 |
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自分たちの部屋の下にも小さな離れが建っています。
鉛丹葺の赤い屋根がいかにも山間の鉱泉宿らしい雰囲気。 |
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食事前に風呂に入ることにします。
浴室は混浴のが一つだけ。
湯船が船の形っちゅうダジャレのような作り。 |
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さらにここが変わっているのは源泉井戸が浴室内にあって、井戸の形を模してあるところ。
湯船にしろ井戸にしろ、いわゆる「水平思考」ってヤツですな。 |
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古い分析表。
何だかよく分かりませんが、メタ珪酸泉にでもなるのでしょう。 |
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早速脱ぎ方開始。
ここも脱衣場と浴室の間に仕切りはまったくありません。 |
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扉の向こうは狭い廊下を挟んで、いきなり座敷と厨房だったりする(笑)。 |
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準備完了。
ゴルフ帰りのお客さんが次に入ると聞いてるので、あまりグズグズもしてられません。 |
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源泉井戸の様子。
塩ビ管が見えるので底から湧いてるのではなさそう。 |
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えてしてこういう鉱泉宿のカランからは湯が出なかったりしますが、ここはチャンとした新しいのが付いてます。 |
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溢れた湯を洗面器に入れる仕掛けが楽しい。横に「白山丸」と書いてあるのが芸が細かい。
湯船の小ささが良く分かりますね。 |
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洗い場の上にも効能書き。
ほほ〜、「陰萎」にも効くんか・・・・・・(笑)。 |
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こうして見てみると、浴室は古めかしくこしらえてあるだけで、実際はそれほど古いものではなさそうです。 |
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源泉井戸には釣瓶の仕掛もあります。
ついでに貞子でも出てくるようにしたらもっと面白いのに(笑)。 |
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ちょっとのぼせました。 |
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ちなみに窓の外には特に何もなし。
不思議なことに書見台のようなモノが片隅にありました。詩吟でも唸るのか!?(笑) |
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湯は無色透明・無味無臭、特にクセのないもの。 |
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最近いろいろ努力して、一応少し痩せたんですけどね〜・・・・・・。 |
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よっこいしょ、っと。
この辺の芸風は何の進歩も退化もない、と申しましょうか・・・・・・。 |
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そろそろ上がることにします。 |
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分析表をバックに。 |
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洗い場付近の様子。 |
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椅子にも座ってみたりなんかして。 |
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最後に浴室をバックに。
本当に他に類例を見たことのない変わった浴室でした。 |
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下の子は旅館に泊まるといつも、浴衣が着れるのをものすごく愉しみにしてます。 |
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いっちょ前に寛いでみたりする。 |
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上の方は相変わらずチョカチョカしてますが。 |
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そうこうするうちに夕食の時間になりました。
座敷に行くと既に、いい雰囲気の料理が並んでます。 |
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まずは地場モノ、那珂川で獲れたモズクガニ。
種類的には上海蟹と同じなので、当然ミソが美味い。身も取るのに苦労するだけの価値のある繊細な味です。 |
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左が地鶏の蒸し物、右が筍煮、上が鮎のフライ。 |
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鮎の塩焼き登場。
・・・・・・ま、この時期ですから冷凍だとは思いますが。 |
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思わず声を上げたほどに恐ろしく美味い漬物。
50年間継ぎ足しながら使い続けてる糠床で漬けてるのだそうです。 |
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お櫃の蓋を開けると白いご飯かと思いきや、筍の炊き込みご飯。
これには家族全員が歓声を上げました。 |
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ナスビの味噌汁。 |
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どれもそんな贅を尽くしたり技巧を凝らした料理ではありませんが、一品一品がとても味わい深かったです。 |
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見事に完食!! |
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ちなみに部屋が狭いので、一人だけ2階の別の部屋で寝てください、と言われました。 |
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それがこの部屋。
別にこの部屋で全員でも良かったのに、炬燵がないから、ってコトで小さい部屋になったようです。 |
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2人づつ、とかに分けてくれた方が良かったような・・・・・・。 |
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ともあれ、いつものパターンでトランプしたりTV観たりしながら夜は更けて行きました。
明日も奥久慈から水戸界隈を回ります。 |
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