2008 新潟(初日 後半) |
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信濃川の堤防上をひたすら北上してやってきたのは、新潟市郊外の一軒宿、白根温泉・「関根旅館」。 |
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おお!なかなかいい雰囲気やんか! |
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・・・・・・と思ったらこれは、「関根組」って本業である造園業の事務所でした(笑)。 |
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旅館は敷地の奥にひっそりとあります。 |
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立派な庭木でよく見えませんが、浴室は離れになっています。 |
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穏やかな春の陽射しの射し込む浴室入口。
ちなみにここは子どもたちはパス。 |
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シンプルな効能書き。
元々は天然ガスを掘削してたら湧いた鉱泉らしい。 |
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近隣の公衆浴場も兼ねているようです。
一緒に入れるかどうか訊いたら「5時まではダメですね」と、不思議な回答でした。 |
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こざっぱりした脱衣場。
えてしてこのような共同浴場は、ボロいのではなく単に小汚いトコも多かったりするのですが、大変清潔な感じ。 |
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天下之名湯、と書かれてありますね。
その意気やよし!! |
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シンプルそのものの湯船には、かなり強烈に褐色の湯。 |
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塩ビ波板で囲われた、どことなく石油臭い浴室裏。 |
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・・・・・・と、まぁ非常にシンプル、っちゅうかプレーン、っちゅうか綺麗なんですが、も少し造作にアソビ心があってもいいかな?と。 |
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ちなみにこちらは女湯で、男湯と全く左右対称の作りになっています。 |
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後方に見える大きなカランにも源泉が使われてました。 |
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見た目はちょっと不気味ですが、この黒湯系はお肌にはとてもいい気がします。
あ、いかんいかん!!さすがに画像は修正(笑)。 |
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ただ、この黒湯、匂いが独特なので好き嫌いが分かれますが・・・・・・。
東京周辺だけでなく、北陸の日本海沿いにも結構この泉質の温泉が多いような気がします。 |
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女性の方はピンクのカーテン、ピンクの洗面器、ピンクの脱衣籠、男は全部水色、と徹底してました。
経営者がとてもキッチリした人なのでしょう。 |
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右端の「政界にいがた」ってーのだけが多いに違和感あったりする(笑)。
ま、かつてはあの田中角栄のお膝元でしたから・・・・・・。 |
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館内全体も清掃が隅々まで行きとどき、とても綺麗に片付けてある印象。 |
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「ここ泊まっても良かったんとちゃう?綺麗やし、静かそうやし」とはヨメの意見。 |
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オマケのようにさらに離れになって浴室の横にくっついたプレハブの休憩室。 |
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他の施設の立派さに較べて、ここだけはハッキリ言っていささかボロ。 |
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しかし、ここもきちんと整理整頓、掃除が行き届いていました。 |
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新潟はかつて日本有数の油田地帯でした。
日本の石油王・中野貫一の旧宅とその周囲の油田が「石油の里」として整備されています。 |
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かつては山中に櫓が林立していたそうですが・・・・・・ |
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・・・・・・今は観光用に数基を残すのみとなっています。 |
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ちなみに一帯は天然ガスも出るので火気厳禁。 |
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・・・・・・何やねん?これ?
一言、死ぬほど安っぽい!! |
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中にあったのは申し訳程度の野鳥の写真と、漁船の形の小さな滑り台、そしてトリケラトプスのハリボテ・・・・・・それだけ!!
かつての栄光を汚す土建屋癒着ハコモノの典型例ですね。建てさえすりゃぁ後はどぉでもいいのでしょう。 |
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隣の物産館もショボいこと限りなし!
土産物屋としてもロクに機能していない。 |
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旧邸に隣接した「石油の世界館」。
館内には私たち以外、誰もいません。 |
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上総掘りの櫓だそうです・・・・・・ただし2/3の大きさの再現模型ですが。
何てーか、展示物はどれもこれも建物のリッパさの割にあまりに内容空疎でフェイク。 |
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お、誰かいるのか? |
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・・・・・・と思ったら中野貫一翁のマネキン!何とバッドテイストな演出!
落日の栄華の跡をしゃぶりつくすようなこれらの施設を、一体全体どんな思いで眺めてるのでしょう? |
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低い丘陵を挟んで、阿賀野河畔近くに下った所に「煮坪(にえつぼ)」があります。
石油の自噴する池で、今でも僅かながら湧出しています。 |
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その説明板。
ちなみにここの地名は「草水」。石油が自噴する場所「臭水(くそうず)」が変化したもの。「草生津」といった地名にも同じ意味があり、日本海側一帯にこれらの地名は点在しています |
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油膜で一面に覆われたその内部。プクプクと気泡が上がってきています。周囲は非常に油臭い。
もちろんここも火気厳禁。 |
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結構ドロドロの油でした。 |
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この隣に高坪鉱泉というのがあるハズなのですが、すでに影も形もなくなってしまっていました。
残念!! |
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川と磐越西線に沿って五泉市を過ぎ、ようやく到着したのは・・・・・・ |
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今夜の宿泊地、咲花温泉。
戦後に開発された比較的歴史の浅い温泉です。 |
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阿賀野川に沿って細長く温泉街が開けています。
今回はまだ寒かったら大変なので、ちゃんと旅館を予約して来ました。 |
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泊まるのは一番突き当たりにある「碧水荘」。
入口の立派な構えを見て、いつもキャンプばっかしの子どもたちは大喜び。 |
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部屋は阿賀野川を真下に望んでひじょうに眺めが良い。
むちゃくちゃ嬉しそう・・・・・・子供は質素に育てるに限りますね(笑)。 |
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すっかりくつろぎモード。
まぁ、テントでの野宿のディープな愉悦を理解するにはまだ早いかな、と。 |
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ここは新興温泉にしては湯温・湧出量ともにシッカリしたものです。 |
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夕日に照らされる阿賀野川。
雪解けもあってかなり水量は多い。 |
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ちなみにすぐ裏は磐越西線の築堤。
線路と川に挟まれた、恐ろしく横に長い旅館です。 |
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取りあえずはまず風呂に向かいます。 |
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・・・・・・っちゅうても、内湯は別浴で宿泊客も一杯。 |
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写真は下の子による上との2枚だけ。
入浴客多数で、内部の模様は撮影できなかったそうです。 |
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何ちゅう着方や!? |
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そうこうするうちに食事の時間になりました。 |
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まず先付け。
左が山菜の和えもの。真ん中はしんじょ・ワカサギ南蛮・タコの柔らか煮・塩辛・求肥餅。 |
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ひとり鍋は海鮮鍋と |
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鴨鍋。
まぁ、ほとんど一緒ですな。 |
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釜で炊く白ごはん。
チャチな仕掛けとあなどるなかれ、出来上がりはとても美味かったです。 |
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奥が天麩羅盛り合わせ、酔いが回って詳細忘れました。
手前はマスの蕗味噌焼き、金平・大根おろし・はじかみ添え。 |
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ああっ!!
造りは撮り忘れて、気付いた時にはこの有様(笑)。 |
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甘エビの味噌汁。 |
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いやいやいやいや〜。
それにしても、ちょっと普通の観光旅館に泊まってこれだけみんなから感謝されるとは・・・・・・一体どんな家やねん!?うちって。 |
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何とか完食!
実はこれで宿泊料金は意外に安かったりする。
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ここの温泉、どこの旅館にもたいてい予約制の貸切露天風呂があります。 |
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時間が来たのでフロントでカギ借りて・・・・・・ |
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いざ、出陣。 |
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準備完了。
いやもう早い早い。 |
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露天風呂全景。
元々は混浴の露天風呂を半分残して貸切風呂にした模様。
夜になって冷え込んだために、ものすごい湯気です。 |
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光量も不足してるため、ストロボを焚かざるを得ません。
だからまともに写ってもこんな調子。 |
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湯はかなり強い硫黄臭がします。
緑色がかって見えるのは石の色で、実際は無色透明でした。 |
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すぐ向こうは阿賀野川ですが、真っ暗で何も見えません。 |
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それにしてももうもうと湯気が上がってますね。 |
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使ってない方の浴槽にはウレタンシートが一面に浮かべてあります。 |
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お!上手に乗れた! |
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しかし、戻るときに落っこちました。
・・・・・・アホですな。 |
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それにしても何でワザワザ片方塞いでまでして、貸切露天風呂にせんといかんのでしょうね? |
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何かそれって却ってヤラシイ感じがします。 |
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思ったよりも寒さが厳しく、出てるとすぐに身体が冷えます。
3月とはいえ、まだまだ北国です。 |
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こちらは湯船をフタしてある方の洗い場。
背後はハメ殺しになった出入口、左はおそらく脱衣棚でしょう。 |
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なぜか大きなテーブルとデッキチェアが置かれてあったりする。 |
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元々はタイル張りに若干岩を配した古めかしい岩風呂だったことが分かります。
そのままの方が自然でいいのに。 |
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もう一度ジックリ温もって、上がることにしましょう。 |
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浴室入口をバックに。
右側が閉鎖された方の浴室になります。 |
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建物の幅の狭さからすると、こっちの裏はおそらく駐車場かな?
巧みに壁を配してあるのでパッと見は分かりませんが。 |
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まぁ、普段の素朴な温泉からするとかなり邪道な気もしますが、これはこれで楽しいのかも知れません。 |
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下の子は赤い浴衣がどうしても着てみたかったんだそうです。
なるほど、子供だと浴衣つけてくれないこと多いですから。 |
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いかにも観光旅館らしく、表彰状のような効能書き。 |
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何はともあれ、一日終わり。
明日は郡山に抜けようか、そのまま戻ろうか思案しながら早めに寝ることにします。 |
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