「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2007 長崎(六日目 後半)

さてさて、では島原鉄道全駅走破の始まり。

まずは「本諫早」。

一角に旅行会社の事務所もある立派な駅です。
異様に大きな駅名表。

ここは諫早の旧市街にあって乗降客は諫早より多いかもしれません。
駅員常駐で、列車対向ができるだけでなく2本の引上線もある大きな駅です。

・・・・・・って、実はこの駅の画像は数日前の夕方の散歩の際に撮影してあったものです。
ここからが本当にこの日のレポートのスタート。

味も素っ気もない「幸」。

ホームの下が駐輪スペースになってるのはアイデアですね。
これまた超巨大な看板。

駅前に巨大なハム工場があるので、朝夕はそれなりに乗降客で賑わうのでしょう。
荒地の中の「小野本町」。

ちなみに写ってるオッサンは私と同類。この後も何度か駅で熱心に撮影してるのを見かけました
それにしてもすぐそばを国道が通っているにも関わらず、ひどく寂れた印象です。
んでもって「干拓の里」。

ただポーンとホームだけが置かれたような雰囲気。
近くに「諫早ゆうゆうランド・干拓の里」という遊園地があり、その開業に合わせて新設された駅みたいです。
これまた荒地の中にポツンとある感じの「森山」
構内自体は2面2線の大きなもので、かつては貨物側線だったと思われる空き地が広がっています。
続いて「釜ノ鼻」。
名前からすると、干拓されるまでは海際だったのでしょう。
続いて「諫早東高校前」。

もうお気づきかと思いますが、どの駅も比較的近年に建て替えられており、古びた木造駅舎のような趣のあるものはありません。
駅名表も妙にモダンですし。
あたりは一面、標高の低い干拓地で、このようになんだかビチョビチョと水はけが悪そうな感じ。
半島が最もすぼまったところに位置する「愛野」。ダジャレのようなコピーがダサくてGood!

ここは路線バスのちょっとしたターミナルになっており、半島の西側に向けて路線バスが出ています。
大きくカーブしたホームを持つ駅はかなり大きく、元々は待避線もあったようです。

かつてはここから小浜温泉まで軽便鉄道が出ていましたが痕跡は何もなく、駅前の記念碑だけが過去を伝えています。
好ましい形のクラシカルな農業倉庫。
まるでバスの停留所のような待合室があるだけの「阿母崎」。
島原鉄道カラーの旧型ディーゼルがやってきました。
これまたクラシカルな農業倉庫。

2階の明り取りの部分が上方に広がっているのが特徴的。
単なる箱のような「吾妻」。
ここも長い上下線のある、比較的大きな駅です。
海沿いに出たところにある「古部」。

駅舎も何もない寂しい駅ですが、線路は対向できるようになっています。
線路の向こうには遠浅の海。

春とかは潮干狩りで賑わうのでしょう。
元はかなり大きな駅であったことが空き地の広さから伺われますが、今はひどい寂れよう。
だって、駅への入り口がこれだもんなぁ〜(笑)。
「大正」・・・・・・なんだかキャプション付けるのに疲れてきました。
「西郷」。

この単なる箱のような駅舎は島原鉄道標準形とも言えるスタイルです。
ホームや、前後の遊走部分が長く取られ、かつ大きくカーブしているのも多くの駅に共通している気がします。
ああ、これってあの商店街にあった檄文映画館だ!

当然、映画の案内は一つも入っていません。
大きな農業倉庫が並ぶ「神代町」。
ここもゆったりとカーブした2面2線の線路配置。

おそらく昔は農業倉庫の前にも側線があったのではないでしょうか。
駅前には大変古風なスタイルを残す駅前食堂・・・・・・もう今は営業していない雰囲気でしたが。
かなり大きな駅舎の「多比良町」。
大きな差し掛け屋根は島原駅とも共通するスタイルです。

いや〜、島原鉄道のストラクチャーって、はっきし言って、かなり退屈です。もっとレトロな設備が残ってると思い込んでたのでかなりスベりました。
うわ〜!またハコやがな、の「島鉄湯江」。
ヌ〜ッとディーゼル到着。
麻雀の役のような名前の「大三東」。

実は難読で「おおみさき」と読みます。
向こうのホームの裏はいきなり有明海。
なんというか、一味も二味も欠けた風景、とでも言えば良いのでしょうか、人が利用する施設なのに人の感じがありません。
待合室に駅名表を貼り付けただけの「松尾町」
ここにも素晴らしく古風な農業倉庫があって、未だに現役で使われていました。
島原が近づいてきました。一つ手前の「三会」。

元はチャンとした駅舎もあったのでしょうが、今はまるでバス停のような吹きっさらしの待合室があるだけ。
構内は狭い島型ホームがあるだけです。
島原市外も近く、かなり民家も密集して、すぐ近くの国道にはいろんな店も並んでいるのに・・・・・・
・・・・・・駅前だけが全てから取り残されたように、古色蒼然とした雰囲気を保っています。
少し早いですが、夜は雲仙にまで上がるので夕食にします。
チェーン店にしてはナカナカ美味しかったかも。
島原は割愛して、昨日一人降りて途方に暮れた「島鉄本社前」。
こんなに小さな駅なのに駅員常駐、ってーのがスゴい。
そして北線の終点、「南島原」。

どれもが殺風景な施設に建て替えられている中、この駅だけは昔の姿を留めています。
幾何学的な美しさを見せる差し掛け屋根の木の柱。

ローカル線の規格からするとケタ違いに大きく作られてあります。鉄道が開通した当時のステイタスが偲ばれるというものです。
薄暗い待合室。

石造りの窓口も最近スッカリ見かけなくなったものの一つですね。
向こうに見える旧国鉄色のディーゼル。

たしかに、ここには30年以上前の風景が残ってます。
構内も沿線で最大の広さがあり、列車の約半分はこの駅止まりです。

ホームも3面ありますが、しかし人気はありません。
貨物側線もそのまま残っています。

バラストが新しいとこからすると、普賢岳の災害復旧事業化何かで、最近まで使われていたのかも知れません。
さらに、車庫があって何本もの線路が分かれています。
昔の国鉄急行色に準じたディーゼル。

奥には救援車に転用された古い貨車が見えます。
これは待合室の向こうに見えた、旧国鉄普通車色。巨大な車庫も見えます。

ちなみに上下の二両、色が違うだけで型は一緒。昔は「またキハ20かよ〜」って鼻にもかけなかったんですけどね。
駅前も古くくすんだ風景が広がっています。
さて、唐突に雲仙・新湯共同浴場。

ちょっと時間が押してしまって、寄り道せずにここまでやってきました。

昔の建売住宅のような外観。
古風な木の脱衣棚。

外観はモルタルに改装したものの、建物自体は昔のままなのでしょう。
オッサンが沢山入ってたので撮影はこれだけ。

いかにも温泉、な硫黄臭い湯でした。
実はここからが大変。

「白雲ノ池」のキャンプ場に泊まろうと思って行ったら、台風の影響で休業。人っ子一人いません。
おまけにこの通り、ものすごい霧でメチャクチャ不気味。

どんどん日は暮れてくるし・・・・・・。

仕方なく温泉街はさんで反対側にある、「鴛鴦の池」の横の駐車場の緑地にテントを張ったら、夜中に猛烈な雷雨に遭遇。散々な目に遭いました。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
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