2007 長崎(五日目) |
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そぼ降る雨の中、昼下がりの諫早駅、島原鉄道0番線のホームは閑散としています。
これから島原に向かうのです。 |
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非電化私鉄の単一路線としては非常に長距離。
無料とはいえ今でも急行が存在します。 |
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かつては国鉄に併結で乗り入れて、遠くは博多にまで直通運転してたそうですが、今は線路が1本突っ込んでるだけ。 |
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ほとんどの列車は単行なので、長いホームはむちゃくちゃに余っています。 |
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昨日食べそこねた大村寿司をキオスクでゲット。
こぉゆうところが執念深かったりする。 |
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雨脚がだんだん強まってきました。
いや〜、もう九州南部は暴風圏内に入ってて時間との勝負なんです。 |
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執念深いといえば、島原鉄道が部分廃止になると知ってどうしても訪問したいと思ってたら仕事で行く用事ができた、っちゅうのも、執念ゆえのシンクロニシティなのかも知れません。 |
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今日の宿、町の中心部にある「岩永旅館」に到着。
少しづつ風が激しくなってきています。 |
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出張中は温泉に入らないことにしてるのですが、ここは市街地にあってビジネスホテルに泊まるより断然安いのでモットー撤回。 |
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平日かつこの天気なので宿泊客も少ない様子。 |
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館内は非常にサカナくさい。
それもそのはず、1階は魚屋になっているのです。 |
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数寄を凝らした造作があちこちにあって、見た目よりは古い建物のようです。 |
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木造3階建てはやっぱ味あっていいですね〜。 |
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外観からは想像もつかないほどに入り組んだ廊下の突き当たりの部屋に案内されました。 |
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和室はやっぱエエなぁ〜。 |
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鏡台が置いてあるのもレトロでいい感じ。 |
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やっぱしこれでんなぁ〜。
ビジネスホテルでは私、やはりどうしてもくつろげませんです、ハイ。 |
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まずはひとっ風呂浴びることにします。
浴室は帳場のすぐ隣にあるという変わった構造。 |
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効能書き。 |
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意外にモダンな脱衣場。 |
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浴室。
ムチャクチャに熱い湯が溢れています。 |
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浴室の反対側。
中央は謎の石の台。 |
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オッサンの裸はどう工夫しても絵になりませんな。 |
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まぁ、ご辛抱ください。 |
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壁には島原城とおぼしき絵が懸かっています。 |
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夕食までまだ間があるので、ぶらついてみることにします。
・・・・・・って、すでに外は強風が吹きまくってるんですが(笑)。 |
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まずは旅館の魚屋部分。カゴをいくつも浮かべた巨大な生簀。
上の画像で言うと、画面の左側が店舗に当たります。 |
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この辺の名物、タイラガネ。
ワタリガニの一種のようです。 |
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イセエビと餌をねだりにやってきた鯛。 |
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名前教えてもらったけど、忘れてしまいました。 |
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店の表の様子。
ともあれ夕食が期待できそうです。 |
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暴風を避けるように、旅館のすぐ隣の商店街に入ります。
台風接近中ということもあって人の姿はほとんど見当たりません。 |
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島原は雲仙の伏流水がいたるところで湧き出す水の町です。 |
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こんな風に商店街の中にも、あちこちに泉があったりします。 |
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ちょっと70年代テイストな乾物屋は頑張って営業中。 |
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昔風なお菓子屋さんも頑張って営業中。 |
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それにしても誰も歩いてませんね。
なかなかにシュールな感じがします。 |
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つぶれた映画館
お!人が通った。 |
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その扉に貼られた檄文。ちょっと全文転記してみましょう。
「映画館になして挨拶なしでプロレスのポスターを貼るとね!興行の場所は公共機関じゃろ!『市』に言うばい!きれいに興行しなさい!当映画館を閉館していることを気になる奴は本人八木に直接きっなさい!ぜんがある人は映画館のことはいらんせわたない!外国の子どもたちはエンピツ1本買へない状況ばい。そこへ寄贈したらどがんかない!人生人の為世の為ばい!」
いささか細かい文意は不明ではありますが、興行師がヤなことしたんに対する激昂ぶりはよく伝わってきます。何かすごく分かる気がする。 |
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日本の災害史上、空前と言われる「島原大変・肥後迷惑」の供養塔。
普賢岳の活動に伴い、側火山である島原背後にそびえる眉山が大崩壊を起こしただけでなく、海に流れ込んだ山体が大津波となって対岸の肥後を襲ったのでした。 |
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商店街の外れにお寺があります。 |
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こうして呑気に撮ってますけど、実はものすごい風。 |
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そんな大荒れの天気の中、寝そべる涅槃像。 |
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件の眉山も低い雲に覆われています。 |
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しかし商店街に人気がないのは台風のせいばかりでもなさそう。 |
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最近あまり見かけない切子灯篭。
思えばお盆はもうすぐ。 |
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商店街には歴史を感じさせる商家があったりもします。 |
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いよいよ台風が近づいてきました。
吹き抜ける強風に、軒先に吊るしてあるガラス風鈴は砕け散り、短冊飾りは横に向いちゃってます。 |
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こりゃ〜そろそろヤバいかな〜、と旅館に戻ってしばらく後に暴風域に入りました。
中庭でさえこんなに木が揺れまくり。 |
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吹き荒れる嵐の中、夕食が運ばれてきます。 |
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恐るべきボリューム!!
上段右からステーキ・シャブシャブ・メロン、その下がウナギ蒲焼、サーモンとろろ和え、鱧湯引き、刺身4種盛り(平目・車海老・鱸・ニシガイ)、メカブ卸、タイラガネ塩茹、下段はシャコ塩茹、もずく、フグたたき、さらし鯨とベーコン、寿司盛り、茶碗蒸し・・・・・・実に全15品!!
どう見ても2人前以上の量! |
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とても全部は詳細に紹介できないので、いくつか端折ってアップで。 |
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右上からシャコ、鰯、イクラ、下段はマグロ、金目鯛(?)、鯵 |
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タイラガネ。
有明海の名物だそうです。 |
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必死の思いで完食。凄まじい量でした。
くどいようですが外は大荒れの暴風雨。たまに建物が揺れるくらいの(笑)。
こうして夜は更けていきました。 |
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