「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2007 中部(初日 妻籠〜桟)

今年も夏の終わり近く、旅に出ました。

中央道双葉SAにて朝食。早朝に発ったのでまだ眠い。
いったん中津川まで南下し、そこから北上を開始します。

最初に立ち寄ったのは・・・・・・
木曽十一宿の中では馬籠と並んで有名な妻籠宿。
歴史にさほど興味があるわけではないのですが、古い町並みはやはりいい。
子供たちの食欲は旺盛。

五平餅をテイクアウトで。
天気は上々。

思えば妻籠を訪問するのは25年ぶり。
・・・・・・今度はソフトクリームっすか〜。

それにしても団体は東南アジアからの観光客ばっかし。
R19から御岳南麓に向かって入っていって、
山道を上がり詰めたところにある一軒宿、鹿ノ湯温泉「かもしか山荘」に到着。
由来書きが出ています。

「この湯は、殿の湯又は鹿の湯と云って昔キズツイタ鹿が水たまりに漬かっておったので、これを分析の結果各種の病にきヽめのあることがわかったので、これを活用今日に至っておりこのたび新にこれより3K上流より引湯して温泉旅館かもしか山荘と名づけた」

微妙にヘンな文章なのが、却って味わいが感じられます。
剥製やら木工品が並べられた玄関。
「今は誰もいないんで、みんなで入っていいですよ〜」と言われました。

愛想の良い女将さんです。
浴室入り口から玄関方向を望む。
効能書き。

手書きで「肌すべすべ」と書いてあるのがなんとも・・・・・・(笑)。
こちらも効能書き。
広かったので女湯の方に入ります。

木曽だけあってヒノキ風呂ですね。
入って左奥方向に向かって。

内部はピカピカで、近年建て替えられるか、改装されたものと思われます。
入って右奥方向に向かって。

立てかけてあるのは浴槽の蓋。
窓から外を見たところ。

林間に水タンクらしきものが見えます。
ウワッ!!

デカい蜘蛛!
たしかにアルカリが強く、入ると身体がヌルヌルします。

「美肌の湯」などと呼ばれるタイプの泉質です。
横から見るとデブまる分かり!

中年オヤヂは情けない。
鉱泉は猛烈に熱いことが多いのですが、ここは若干ぬるめで、ユックリ落ち着いて入ることができました。
蓋を元に戻して
エラく嬉しそう。
脱衣場の窓の向こうは男湯です。
背が伸びたなぁ〜。
男湯も同じような作りですが、浴室も湯船も一回り狭い。
湯上りに一服。

本棚に自分も持ってる木曽森林鉄道の本があったのが印象的。
周囲に民家はなく、落ち着いて逗留できそうな雰囲気の、いい旅館でした。
さらに北上して駐車場から急な階段を下っていくと
・・・・・・木曽八景の一つ、寝覚ノ床。

でも、しょうもない公園なんてムリにこしらえるな!と言いたいっす。

素のままで残せ!素のままで!
名前の由来は浦島伝説によるものです。

それにちなんだお堂があったりもする。
これが全景。
谷が狭隘になった部分に発達した柱状節理、っちゅうヤツですね。
上に戻って観光レストランで昼食。上の子は猪豚定食。
下の子は天ざるウドン。

それにしても最近子供たちは良く食べる。
ヨメはフツーに山菜ソバ。
私はソバ定食。

魚の右下に見える黄色くて丸いのは、カレーの味のする不思議なモノでした。
大きくなっても相変わらずイチビリ。
寝覚ノ床からさらに北上したところ、国道の対岸にある一軒宿、桟温泉に到着。

もちろん名前は街道の難所として知られた「桟」に由来しています。
川に面して、衝立のように奥行きのない建物が細長く続いています。
子供たちはここはパス。
別棟になった浴室も異様に横幅が広い建物です。
更衣室も
内湯も横に細長い。
窓からは対岸の国道が良く見えます。
湯はこの辺ではよく見られる赤褐色。

男湯と女湯の間に混浴の狭い露天風呂があります。
思えば、今は土石流に消えた王滝・濁川温泉の湯もこんな色だったな・・・・・・。
一見浅そうに見える木曽川ですが、実はものすごく深いそうです。
お、やって来たやって来た。
対岸をバックに。

「何や狭っ苦しいねぇ〜」とか言ってる。
背後に見える橋も名前は「かけはし」です。
実のところヨメは、この鉄分の多い湯はあまり好きでなかったりする。

私は鉱泉らしくて好きなんですが。
今回から三脚を新調したのでセルフが撮りやすくなりました。
・・・・・・と、ここでソロのオッサンが入ってきて撮影終了。

物欲しそうな顔を露骨にするな、っちゅうねん、オッサンよぉ〜。
無造作に張られた効能書き。
何でか分かりませんが、このような長い渡り廊下って好きだなぁ。
一部は温泉水で赤く染まります。
玄関より奥を望む。

右は調理場。
フロント付近をバックに。

帳場に立つのはここの御主人。
アクセスも良く、建物も近代的で、あまり秘湯という感じはありませんが、パノラマのような木曽川を眺めながら風呂に入れるのは良いと思いました。

ここからは王滝谷に分け入り、開田高原方面を目指します。
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