「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2007 千葉(二日目)

夜が明けました。

後から知ったのですが、この日はメチャクチャに冷え込んでいたのでした。
VAUDEのテント、これだけ低温でも結露は皆無で快適です。
それでは日本一寂しい接続駅(笑)、上総中野を少し詳細に見てみましょう。
古風な宿舎。

おそらくは国鉄時代の遺物。始発列車の乗務員用のものだったのでしょう。
養老渓谷方面を望む。

柱が1本のホーム上屋は最近ではほとんど見かけなくなりました。
いすみ鉄道側の終点と
小湊鉄道側の終点。

朝日の中、二番列車がやってきます。
しかし誰も乗り降りしないまま、数分後1両のディーゼルは大原に向けて引き返していきました。
ちなみに大多喜一体はタケノコの名産地。青竹型のトイレ。

他には天然ガスが産出することでも有名。
だだっ広い駅前広場。

かつてはそれなりに栄えたのでしょう。
駅前に残る古風な製材屋の倉庫。
これまた古風な駅前タクシーの車庫。
敷地いっぱいに建てられたその事務所の不思議な形もモデル心をくすぐります。
懐かしいセブンアップの看板はサビまみれ。
閉ざされた商店。

そぉいや昔はこぉして板囲いの店ってよく見かけたよなぁ〜。
いい感じに微妙に倒れかけたバス停。

模型化するときはあまりカチッと作らない方がよろしいかと。
ちなみに次の駅までは6km近くあります。
朝イチで歩きに歩いていい加減ウンザリした頃、
ようやく到着。
お!この駅は古いけど形が違いますね。
駅前はそれでも観光地の駅前らしく、食堂や土産物屋が数軒固まります。
とは申せ、ここまで来る列車にしたって1日9本しかありません。

うち4本はこの駅止まり。
線路沿いに歩くのも飽きたので、ハイキングコースを辿ることにします。
いかにも房総らしい砂岩質の山肌をみながら行きます。
道標が完備されているので迷う心配は無し。
日陰の崖ではツララが下がっていました。
おっかない素掘りのトンネル。
この地方で時折見かける、折り紙の兜のような屋根の民家。
コンクリート吹きつけでも、素掘りはやっぱし怖いな〜。
・・・・・・と、結局ひどく遠回りして上総大久保到着。

このロスタイムが後に響きました。
うわ〜、マジごっつ遠回りやんか!
やはりここにも誰が使うかよく分からない電話ボックス。
この列車が上総中野に行って引き返してくるのに乗らなければ、次は3時間近く待たねばなりません。

夜は夜で用事があるのであまりグズグズはしてられない!
必死で歩いて最後の駅、月崎に到着。
お〜、ここも形式が違いますね。

おそらく、高滝まで最初に完成し、それ以降に延伸された区間でスタイルが違うものと思われます。

ちなみに駅舎の内部は完全にガランドウになってしまってます。
またまた、線路に直角のレールが延びる倉庫。
ホームのはずれには給水タンクの脚が残っていました。

・・・・・・と、ここで列車が到着。

タイムアウトで月崎〜飯給間はパス。養老渓谷で遠回りしていなければ昨日の飯給まで行けたのに。
女性車掌さんからキップを買うとき、「お客さん、ひょっとして昨日からズ〜ッと歩いてません?」と訊かれました。

見られてたのね!(笑)。
乗って着た列車はそのまま引上線に向かい、スイッチバックで車庫に入ります。
やはりそれなりにハイキング客がいるのでしょう、JRとの接続口のところではお惣菜とお弁当が売られています。

いかにも房総らしいあさりご飯とか魚の唐揚とかが目立ちます。
そんな中から名物という「かまとろ丼」500円也を購入。はた目も気にせずホームで貪るようにかっ込んでしまいました。

ともあれここで旅は終わりです。今回は温泉どころか風呂に入るヒマさえありませんでした。
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