「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2006 水戸(午前中 常陸の湯〜成沢鉱泉)・・・・・・春!春!春!

4月半ば、新聞で偕楽園の記事を読んだのがキッカケで、日帰りで水戸に行くことにしました。

まずはIC下りてすぐ近くの「常陸の湯」に入ります。
狭い通りを挟んだ向かいには、鳥居の立てられた源泉があります。
いい佇まいの湯殿。大当たりの予感。
その右手の休憩室。

ちょっと到着が早くてまだ雨戸が閉じられたままですが、何とも味のある建物です。
元は旅館もやってたみたいですが、今は日帰り専門でやっているようです。
そうこうするうちにおばあさんが出てきて雨戸を開け始めました。
湯船に湯がまだ一杯になってないとのコトで、しばらく休憩室で待ちます。
アルマイトのペナペナの灰皿がレトロでいい感じ。
お客さんが手慰みの即興で書き残していったのでしょうか、ナカナカ見事な隷書の額がかけられています。
ボトルキープもできるみたいですね(笑)。
そろそろお湯が一杯になりました。
・・・・・・はい(笑)。
脱衣場は男女別ですが、内部は中央に8角形の湯船が一つあるだけの混浴。
寒いので早速入湯。

湯はクセがなくサラッとした感じ。
段々暖まってきました。

こうして見るとレトロな外観に似合わず、けっこうモダンな色使いの石造りです。
浴室入って右奥のあたり。

内部は近年改装されたものだと思われます。
入って左、表の道路に面した側。

画面左が脱衣場になります。
塀の一部をブチ抜いて伸びる見事な松の木。
だいぶのぼせてきたので
最後にもう一度よ〜く暖まって・・・・・・
二人並んで記念撮影。カメラマンは妹の方。

まぁ、中年太りのオッサンなんてどぉでもいいんでしょうが・・・・・・
効能書。

割とアバウトなのがいい雰囲気です。
朝イッパツ目から大当たりで上機嫌♪
無論、家族全員で入ってます。

窓の外、小さな鯉の池を挟んですぐ近くにはゴルフコースが迫っていて、何人ものグループが通り過ぎていきました。
こんな素晴らしい鉱泉を守る話し好きのおばあさん。カメラを向けると照れて顔を隠しました。

この佇まいを永く守っていただければと思います。
少し奥地に向ったところの、低い山すそにある成沢鉱泉。

数軒の宿が固まる、いかにも農閑期の湯治場といった雰囲気ののどかなところです。
そのうちの一軒、いちばん奥まったところにある「とみや旅館」に入ります。
左側の窓口がなければ全く普通の民家ですね。
廊下に貼られた手書きの効能書きやメニューが何ともいい感じ。
浴室には先客がいるようで、ここでもまた休憩室に通されました。

アセっても仕方ないのでTV見てゴロゴロします。
浴室入口。
たしかに。これでは先客いたら入れません。

ポリバスに巻いて畳むフタ、と何だか自宅の風呂みたいですが、湛えられる鉱泉は土色のかなり濃厚なものです。
脱衣場も我が家とほとんど変わらない広さ、っちゅーか狭さ(笑)。

言うまでもなく混浴・・・・・・って、男女別とか混浴とかいちいちキャプションつけるのがアホらしくなります。
早速入ります。

泉質の濃さが分かるかと思います。
湯船側から浴室入口を見たところ。

宿のオバチャンは「4〜5人入ったら一杯の広さなんですよ〜」と言ってましたが、普通に入るには3人が限界かも。
春とはいえまだ寒くて湯気がすごく、ストロボ焚かずに手持ちで撮ったところ、ピンが甘くなってしまいました。
・・・・・・ま、その分色合いは自然な感じで撮れるんですけどね。
後ろから一枚。

ホンマ、家の風呂みたいやなぁ・・・・・・。
しかしこの平凡さ、「他人の家の風呂借りたような感じ」こそが鉱泉の醍醐味ではないかと思っています。

トリッキーな風景が滅びることはありませんが、このような没個性な風物は脆いものです。
そろそろ上がることにしましょう。
源泉はすぐ裏の山の斜面から湧いているようです。

画面中央のトタンのかけられた部分がそうです。
暖まったので、出てからも湯気がスゴい。
ここもアタリで上機嫌、と。

ちなみに子供たちはここはパスして休憩室でゲームしてました。
お、ナカナカいい有田の酒器ですね。
巨大な獅子舞。

飾りなのか実用なのか、イマイチ脈絡は分かりません。
旅館全景。特に大きな看板も出ておらず、外観もまるで民家のようです。

ちなみに1泊2食で標準7千円、相談によっては5千5百円からという案内が出てました。湯治で連泊すれば安くなるのでしょう。
表でニャァニャァとスリ寄ってきた旅館のネコ。

しかし、これらの鉱泉はせわしなく入るのではなく、日がな一日ノンビリと出たり入ったりして過ごすのが正しい味わい方なので、我々のような観光客は闖入者なのかも知れません。

こういう鉱泉宿が近所にあったら楽しいだろうなぁ〜、とか話しつつ午後は、偕楽園に向います。
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