「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2006 関西本線野宿行

夏、妻子が一足先に帰省し、気ままな単独行となったので、ちょっとイタズラ心を起こして、関西本線経由のルートで帰ってみることにしました。

新幹線を降りて、関西本線に乗り換えです。
ところが、これが大雨の影響でダイヤ乱れまくりでやんの!
亀山に着いたら、もう関西本線は伊賀上野止まりの最終しかありません。

笠置まで行こうと思ってたアテがはずれました。
かつての交通の要衝も、今は寂れたローカル駅です。
蛍光灯の白い光がよけい侘しさを募らせます。
構内はしかしとても広大で、かつての賑いを物語ります。
たった一両の伊勢市行きの最終が出発していきます。
そうこうするうちに、ひょうきんな顔つきの関西線のジーゼルが入線。
右側の紙袋は土産。

これがなければバックパッカーに見えるのでしょうが、手に提げてるとかなり不審。
亀山から2つ目、真っ暗な加太駅に降り立ちました。

別に何か、宿泊ポイントのアテがあったわけではないんですが。
それにしても寂しい無人駅です。

街灯に群がる虫の数がすごい。
何とか駅前の空地にテントを立てて就寝準備。
夜が明けてきました。

蜩の声で4時過ぎに叩き起こされたのはエッセイに書いたとおりです。
亀山方向を望む。

おそろしくホームの長い、元は待避線もある大きな駅だったことが分かります。
実のところ、駅前は古いバラスで固めてあるので、テントの設営には向きませんでした。
改札口の様子。
何とも優雅な形の古いベンチ。
まだまだ始発列車までは時間があります。
駅前には高く育った木が一本。おそらく開業当初に植えられたものでしょう。

電話ボックス、いまどき誰が使うんでしょうね。
だらだら坂の下は、渋い佇まいの村です。
時代を感じさせる防火水槽。
これは手荷物預かり口の門柱でしょうか。
始発列車がやってきました。

それでもどこからともなく乗客は集まってきて、数名が乗り込みました。
シザークロスが撤去され、何の施設だか分からなくなった、スイッチバックの中在家信号所。

側線が錆びてるとこからすると、今はもう信号所としても使われていない様子です。
朝霧に沈む伊賀上野で列車交換。

前方には近鉄電車が見えます。
笠置に到着。

近郊のベッドタウンに変貌した加茂から向うの風景は割愛します。
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