「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2005 東北(三日目 湯浜〜湯ノ倉)

翌朝、鬼首から鎌形林道でショートカットして、昨日の小安峡の奥地に出てきました。

今日はいわゆる「栗駒五湯」のいくつかを回る予定です。
まずは湯浜温泉を目指し、国道を外れて山道を谷に下っていきます。
いい雰囲気のアプローチです。
途中の山道ではあちこちで熱湯が湧出。
周囲は湯ノ花で黒くなったり白くなったりしています。
着きました。

案山子を思わせる小さな注意書きの看板。
クルマが全く入ることができないので、物資は対岸の国道から、右上に見える索道を使って下ろしているようです。
山小屋風ですが決してボロくはない「三浦旅館」全景。
女将さん。写真を撮ると非常にテレてました。

ランプの宿がウリですが、今は電気は来ている模様です。
有名な混浴の露天風呂は、元来た道を少し引き返した途中の川原近くにあります。

意外に小さい。
さっそく行動開始。
脱衣場全景。

塩ビ波板の手作り感あふれる小屋です。
しかし、もうムッチャクチャに熱い湯。

水道の蛇口は見当たりません。
人間、極端に熱い湯に入ると、冷たい水に入った時と同じようなポーズを取るものです。
それでも根性で全員入湯!
川をバックに。

お〜い、何かポーズないんかい!?・・・・・・っちゅーた結果がこれ(笑)
山をバックに。

道から覆いかぶさるように、目隠しのすだれがかけられています。
いや〜、それにしても熱い湯でした。
続いて宮城方向に行くと、これも五湯のひとつ、温湯温泉に着きます。
一軒宿の「佐藤旅館」。
年季の入った重厚な佇まいを見せる廊下。
建物裏側の年月を重ねた質感も素晴らしい。
露天風呂遠景。

中はごく普通の観光用の露天風呂といった感じでしたので、早々にパス。
磨き上げられた木の階段もいい雰囲気です。
ここは混浴の巨大な内湯が素晴らしい。

窓も電気あるのに、なぜか内部は真っ暗で、独特の森閑とした空気に満ちています。
夜のようです。
湯は透明でサラッとしていますが、地名ほどにぬるくはありません。
浴室奥の石壁をバックに。

背後は一段高くなった女性専用の内湯。
アップでもう一枚。
浴室中央あたり。
子供たちは泳いでます。
ついでにヨメも(笑)。
青くて暗い様子が良く分かります。
入口方向を望む。
落ち着いたいい風呂でした。
更衣室は別に暗くありません。
ちょっとレトロな書体の効能書き。
チェックアウトが済んで、館内の照明を落としていたのかも知れませんね。
ともあれ、これからの徒歩に備えて水分を補給。
簡素な土産物コーナー。
大きなおとなしい犬が飼われていますが、こいつがヘンなヤツで、尻にばっかしアタマを突っ込んでくる。

ともあれ佐藤旅館、沈潜した印象の強いトコでした。
温湯より林道を数km、クルマを停めて、ここからは徒歩で湯ノ倉温泉に向かいます。
夏の日差しが強い。
谷川には渓流釣りをする人の姿。
緑が氾濫する森の急坂を登っていきます。
徒歩約20分、遠くにこれまた一軒宿の「湯栄館」が見えてきました。

ちなみにここまで全くクルマが入れず、物資はハーベスターという小さなキャタピラの作業車で上げているようです。
ここにもおとなしい犬が飼われています。
旅館全景。

並べられた浴衣がいい雰囲気。最近はまとめてクリーニング屋に出すところばかりで、このような景色を見ることはずいぶん少なくなりました。
旅館の奥にある露天風呂にさっそく向かいます。

左の小屋が脱衣場。
渓流のすぐ傍らの混浴の浴槽はいたってシンプルなもの。
しかし、寄ってくるアブの数が尋常ではありません。
なるだけ立ち上がらないようにして移動しながら撮影。
打たせ湯も適温。
実はこのときもアブがワラワラ寄ってきています。
気合で全員揃って撮影。

とにかく周囲にはブンブンとものすごい数のアブ。
方向転換もできる限り立ち上がらないように(笑)。
のぼせた上の子は川に降りて水遊び。

コイツはなぜかアブにはほとんど噛まれない。
さらに撮影を頑張りましたが、叩かれようが何しようがアブの数は増える一方。
もう限界!!上がります。

ちなみに下の子はアブから逃げるのに必死で、とても写真になりませんでした。
一目散に脱衣場を目指します。
走ってるのに、不思議にブレもせず上手く撮れたよな・・・・・・。
やっと一息。
上の子は行動迅速でとっくに着替えてます。

今は使用していないと思われる小さな露天風呂がありました。
脱衣場入口をバックに。
効能書き。
元は混浴だったと思われる内湯。
えらく開放的なトイレ。

こういうのって珍しい。
アブに襲われまくったのは残念でしたが、素晴らしい雰囲気の宿でした。

ちなみに私たちが訪問する何週間か前に、「いい旅、夢気分」のロケで、芸能界きっての年の差カップル、高橋ジョージ&三船美佳一家が来ていたようです。
クルマに戻り、緑のトンネルのような林道を下っていきます。
温湯近くの空地と木造の建物群が気になって少し探索してみました。

これは営林署関係者専用の共同浴場。入りたかったなぁ・・・・・・。
古めかしい営林署事務所。空地の広がり方からして、昔は森林鉄道のヤードでもあったのかも知れません。

ちょっとノボせたので午後は趣向を変えることにします。
----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
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