「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2005 東北(二日目 川原毛地獄〜吹上)

小さな峠を越えると、異様な風景が見えてきました。
これが東北三大霊場の一つ、「川原毛地獄」です。
荒涼とした山肌を下ってきました。

観光客はほとんどいません。
そのままさらに下って沢に降りると、熱湯が流れています。
ここから川原毛地獄の湯滝に向かいます。
基本的には沢沿いにダラダラ下って行く感じ。
到着!

かなり落差の大きい滝が2条になって落ちています。言うのもヤボですが混浴です。
対岸の小高いところに脱衣場。
ソッコーで脱ぐ、と。
比較的流れが穏やかな、向かって左の滝壺に入ります。
しかし深さは1.5mくらいあります。
少し浅いところでも立ってこれくらい。
強酸性なので目に入るとシミる。
向かって右側の滝壺。

ものすごい飛沫で目が開けてられません。
アタマも酸でベチャベチャになりました。

ブリーチされそう。
ここは本州有数の湯の滝でしょう。

カムイワッカと同じく、岩肌は乾いたところの方が滑りやすいのが印象的でした。泉質も非常に似通っています。
酸で全身がチクチクします。
ちなみに、滝の入口では工事の人が5〜6名遊歩道を補修中で、思いっきり見られまくり・・・・・・ま、気にしても仕方ないですが。
それにしても、ここ川原毛地獄は、自動販売機の1台もない、荒涼とした寂しいところでした。これからもあまり人の手を加えずにあり続けて欲しいと思います。

昔の人はこの荒涼とした景色に現し世の地獄を見、救済を求めたのでしょう。

--------これはこの世のことならず
       死出の山路の裾野なる
       さいの河原の物語
       聞くにつけても哀れなり

                       (地蔵和讃)
そのまま、これまた寂しい山道を越えて秋ノ宮温泉郷につきました。国道沿いに温泉が点在しています。

その外れの良く分からない公共施設で遅い昼食をとります。
うどんはやはり稲庭系の細打ち!
・・・・・・で、入らせてもらおうと思って行った「鷹ノ湯」は、時間アウトですげなくお断り。
続いて、温泉郷最奥の一軒宿、「湯ノ又温泉」に到着。
いかにも山峡の湯治場、といった佇まいの外観に期待が持てます。
何だか異常に小物が詰め込まれた玄関。

いい感じです。
部屋は簡素なものですが、ちゃんとTV完備。
廊下の突き当たりに浴室があります。

これは入口方向を振り返ったところ。
左:男、右:女の斜めになった変わった入口。

元は混浴だったのを改造したものと思われます。
虫はともかく、へび入ってきたらイヤですねぇ〜。
内湯全景。

全く水道の蛇口がなく、男の方は猛烈に熱い湯だったので、全員女湯に入りました。
湯は熱いのに、室内には不思議な冷ややかさが漂っています。
ともあれここの佇まいも渋くて上機嫌。

この後、奥の湯船にも挑戦しましたが、あえなくリタイア。熱湯やがな(笑)。
面白いことに天井付近に鏡面仕上げのステンレスが貼られてあって、向こうが良く見えました。
本日最後の温泉なので頭も洗います。

「貞子ぉ〜」とか言ってるところ。
ともあれスッキリサッパリ。
細かい効能書
時代を感じさせる館内です。
窓の外は美しい渓谷となっています。

秋はさぞかし見事でしょう。
旅館全景。奥が浴室。積まれた薪が雰囲気盛り上げててます。

しみじみとしたいい温泉宿でした。
宿のすぐ下手にある「湯ノ又の滝」。

水量豊富な大きな滝です。
国道108号線を東進し、今夜の宿泊地「吹上高原キャンプ場」に到着。

「日本一のフリーサイト」の呼び声も高いオートキャンプ場です。
早く着いたので、「鬼首地獄沢」の散策に行きます。
それほど深い谷間ではありませんが、
このようにあちこちで熱湯が噴き出しています。
もっともらしい由来書き。

よく読むと「・・・・・・でしょうか」とか「・・・・・・かもしれません」などと、たよりないこと書いてあります。税金使っていいかげんな看板出すな、って(笑)。
そんな余計な看板出さずとも、あちこちで噴き出す熱湯はそれだけで雄弁です。
全体的に朝の子安峡をコンパクトにした感じです。
川に手を突っ込んでみると適温、迷わず入湯。
ずいぶん暗くなっているのに、それでもアブが襲ってくるので、腹ばいになります。

額だけではなく、最近はオツムのてっぺんまでが・・・・・・
暮れなずむキャンプ場に戻りました。

遠くに見えるのは日帰り入浴施設。
さて、すっかり日も暮れ・・・・・・
・・・・・・しかし、キャンプ場は禁止なので、別の場所に移動して、お決まりの花火。
手持ちやら吹き出しやらなんやら、大量にやりました。
思ったより風のない暑い晩で、テント内で着替え。

ホンマ、一日に何回脱いだり着たりしてることやら。
オマエは言わんと着替えんのかぁっっ!?(笑)

明日も温泉行脚は続きます。
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