「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
2003 東北(五〜六日目)

さて、5日目の朝。

十和田湖とは打って変わって小綺麗なコテージです。電気もチャンと付いてました。
ベランダが付いてたので、雨よけにタープを広げて張りました。
秋田駒ヶ岳に登ります。

・・・・・・といってもバスの終点までです。こうして見るとのどかな山ですが活火山です。1970年には噴火もしています。
急速に雲が晴れてきました。

東北に来て初めての抜けるような青空です。
何だかうれしくなって似たような写真を撮りまくる(笑)。
爽やかな高原の雰囲気ですが、急に日差しも暑くなってきました。
下って乳頭温泉郷最奥の孫六温泉に着きました。

古い小さな建物が固まっていますが一軒宿です。
さっそくお金を払って入湯。

観光の気配のない佇まいに好感が持てます。
浴舎が並んでいます。
物置のような外観の「石の湯」に入ります。
内部は混浴で、湯船が一つあるだけの質素なものです。

いい雰囲気です。
まずは一枚。
女性専用露天風呂の看板があるのですが・・・・・・
・・・・・・結局みんな混浴の方に(笑)
左の板塀が女湯ですね。
日差しが強くて、日焼けを気にしてたりして(笑)。
でもやはり晴れの方が気分がいい。
川べりの開放感あふれるロケーションで、気持ちの良い湯でした。
これは少し奥まったところにあるもう一つの露天風呂。

そろそろアブが近寄り始めたので退散。
数百mしか離れていない黒湯温泉に到着。

ここも一軒宿です。
宿の前の清冽な流れではスイカが冷やされてました。
内湯。

大して距離が離れてないのに泉質は全く異なります。真っ白な硫黄泉です。
露天風呂は民芸調がやや強いなぁ。

奥が噴気地帯で源泉になっています。
これは同じ湯船の反対側を見たところ。
立ってみました。

後ろは右がさっきの内湯で、左は・・・・・・
打たせ湯です。
この温泉でもつげ義春は優れたペン画を書いていますが、当時の建物はすっかりリニューアルされています。

それでも木造の佇まいを残す努力がされています。
今度は蟹場温泉。ここは別の谷筋の最奥になりますが、開けた雰囲気です。
子供たちはのぼせたのでここはパス。
立派な旅館です。
宿の裏、奥の方に露天風呂があります。

すぐ近くではさりげなく湯が湧き出しています。
提灯がケースに入ってるのが奇妙。
更衣室は男女別ですが混浴。
後ろのオッサンは、ズ〜ッと座りっぱなしでした。

数日後、乳頭温泉郷で脱衣場荒らしが、張り込んでいた刑事に現行犯で逮捕されたとニュースでやっていました。ひょっとしたら、刑事さんだったのかな?

そうだとしたら、こんな楽しい張り込みない!!(笑)。
では私も一枚。

うう・・・・・・額が後退したなぁ・・・・・・
カップルは他にもたくさん入ってました。手前のオネーサン!ゴメンナサイ!乳写す気はありませんでした!(笑)

やはりオッサンは姿勢を変えず後で座ってますね。
さて、この辺で最も有名な鶴ノ湯温泉に到着しました。

宿場町の入口みたいです。
コッテコテの民芸調の予感!
まるで時代劇のセットです。
超有名な露天風呂。観光ポスターにもやたら出てきます。

青味がかったような、成分濃厚な硫黄泉でした。
ラムネや缶ジュースに交じって、リンゴが冷やされてます。

ここで灯油ランプの置物を買いました。
ジュースではなくリンゴを買うところが息子らしい(笑)。
なるだけ他の観光客が写りこまないように撮ってたのですが、実際はこんなにウジャウジャ人があふれています。
しかし、旅館内部は静まり返って落ち着いた雰囲気がありました。
裏側から見たところ。古い建物を大切に使っているのがよく分かります。

実はここでは大変不愉快な思いをしました。風呂にでっかい一眼レフを持ったカメラマン気取りの親父が、服のまま靴も脱がずズカズカ入ってきて写真を撮ろうとするのです。

「入らんのやったら温泉来るな!ボケ!」と、怒鳴ると逃げていきましたが、大阪弁が怖かったのか周囲の浴客からも浮いてしまいました。トホホ。
風呂でキレて怒鳴ったのは湯布院以来のことです。

よく若者が常識ないなどといわれますが、観光地で一番厚かましく非常識なのは中年、それも50がらみのオッサン・オバハンです。
・・・・・・と、ちょっとプンプンしながら田沢湖まで戻ってきました。

晴れ渡っています。
やっと真夏に会えた感じです。
昨日までの陰鬱な湖面がウソのようです。

観光ボートに乗ることにしました。
先ほどの秋田駒ケ岳もくっきりと青空に浮かんでいます。

・・・・・・さて、問題はここから。

不許可

・・・・・・ったって写真なんて元々ないんですが

あまりに温泉尽くしで家族サービスが少なかったのをガラにもなく気にして、こうして予定外の行動を入れ、さらに時間が押してきているのに、ムリして横手のヤキソバを食べに行こうと急いだのがいけなかった・・・・・・。

・・・・・・国道を避けて県道を行く途中、人身事故を起こしてしまいました。

救急呼んで、警察呼んで、事情聴取、病院での取りあえずの謝罪・・・・・・もう大騒ぎになりました。相手の方には実に申し訳ないことをしたと思います。

命に別状なくて本当に何よりでした。

また、他所から来た観光客が地元民轢いたのに、集まってきて色々声を掛けたり手伝ってくれたり、「取りあえず落ち着いてジュース飲みなよ」とポカリを出してくれたみなさん、本当に申し訳なくもありがとうございました。
・・・・・・でもって翌日。いずれにせよ東京に帰らなくてはなりません。

しょげ返っていると、ヨメに「アンタらしゅうもない!起きたことは起きたことで反省して、気分切り替えんかい!」と気合を入れられてしまいました。

半ばヤケ気味で割り切って、横手の神谷食堂に到着。超有名な老舗です。
何故か福神漬が添えられています。

値段は具や麺の量で非常に細かく分かれていました。
女は強し!!気分が切り替えれてる!!

どうも私はやはりイマイチ気分が晴れず・・・・・・
・・・・・・美味いか不味いか分かりませんでした。

ともあれ、ちょっと壊れたクルマで後はソロソロと無理せず一路東京に帰りました。

事故起こしといて言うのもなんですが、交通事故だけは絶対にいけませんね!!安全第一で行きましょう!
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