「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
1st Anniversary



 ちょうどHPを開設して1年たった。

 なので、今日は少し趣向を変えて、多くの方々への謝意、ならびにこれまでの経緯や、現在の自分のスタンス、今後の方向性等について少しまとめてみようと思う。

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 まず最初に、サイト主催者の方々や来てくださっている方々への謝意から始めなくてはならない。

 当初は全く表立った広報も告知もせず、半年くらいは練習がてら、ひたすらコンテンツ増やしてた。無論それでアクセスが魔法のように増えることなど絶対に無い。この広いネットの海で埋もれるのは当然だ。自分以外の来訪者が現れないような状態が続いた。
 いくつかのサイトに「こんなサイトやってますぅ〜」、などと勝手な告知をしたのは、3月の下旬から4月の上旬にかけてだったか、かなり恐る恐るだったなぁ・・・・・・(笑)。
 文章が狷介固陋っちゅーか、アクと毒気のある内容なので、手当たり次第カキコなどと無節操なことはせず、それまであちこちうろつきながら見つけては「お気に入り」に登録していた、何となく趣味や考え方、スタンスが相通じるような気がするサイトに限定してBBSに告知させていただいた。

 あれから約6ヶ月、アクセスカウンタは何と80,000台にまで跳ね上がって驚いている。正直、今のサイト構成やコンテンツ、デザイン、洗練度からするとちょっと行き過ぎかな?と思う。到底、自分のサイトの実力ではない。ひとえに、失礼に押しかけては更新告知をさせてもらっている各サイトの集客力によるものだろう。
 ほんとうにありがとうございます。

 こうして他のサイトとの交流ができるうち、リンクのお申し出も何件かいただいた。中には残念なケースもあったが、ほとんどは丁寧で紳士的な方ばかりで、これまたありがたく思っている。

 そんな中、定期的に訪問してくださる人も増えてきた。これがなによりありがたいことだと思う・・・・・・が、ま、そのぉ〜、温泉画像だけでなく他にも色々取り揃えておりまするので、よろしゅう(笑)。

 そや!大事なことを忘れとった。

 直接おれにHP開設を勧めてくれたわけではないけれど、ソノ気にさせてくれた人々・・・・・・旧友で今やITのエキスパートのK、美人で聡明・繊細なクセによじれまくって、しかしWEBに通暁したTちゃん、40過ぎて表現することの意義をさりげなく語ったJ氏等々にも多謝。
 ある意味、入院にも感謝。一瞬は死を覚悟して、財産はまったく残せないが、これまでの記録くらいは編集してまとまった形にして残したい、ってキモチになったもんな。人間万事塞翁が馬ですわ。

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 続いてこれまでの経緯や自分のスタンスについて。

 ここまで結果的には温泉に関するコンテンツ+様々な雑文中心でやってきた。同じようなサイトはそれこそゴマンとある。イージーのそしりはまぬがれないけど、おもろきゃOKだろう。マジメに精進するしかない。ネタ帖はふくらむ一方なんで、多分基調は今後も変わらないが、決して「温泉だけのサイト」にはならないと思う。

 さて、そんなこんなで、このサイトの多くを占めるのは温泉に入ってる画像だ。だからハダカだ。アク解するとやはりいっちゃんそこへのアクセスが多い。でも、実はおれ自身はそれらを特段いやらしいとは思っていないし、「温泉⇒ハダカ⇒エロ」っちゅー、パブロフの犬並みのステロタイプな図式「しか」持てない人の精神的貧困さに、ちょっと閉口したりもしてる。それでも、エロを求める人ならまだいい。おれだってスケベだし、また、その単純さには愛すべきものがある。
 しかし、求めない人の・・・・・・否、ホントは求めてるのに求めてない、と思いこんでる人かけっこう多いんだけど・・・・・・かかる平板な価値観による教条主義で拒絶反応を示されると、ちょっと悲しい。たまにそぉゆう時がある。

 ------オンナのハダカはエロだ、っちゅー前にまず、綺麗なモンなんでっせ。
      温泉は淫靡だ、っちゅー前にまず、リクツぬきで楽しいモンなんでっせ。

 ア、アカン・・・・・・主張すると言葉が浮くわ(笑)。

 とはいえ、上のように思いつつ、「温泉⇒ハダカ⇒エロ」の陳腐で記号化された図式を、おれが覚醒して戦略的に宣伝に利用してきていることは、紛れもない事実だ。我ながらなんとセコいことか!!おれに「週刊現代」や「サンデー毎日」とかをエラそうに批判する資格はない(笑)・・・・・・けど、実はおれはさほど恥じてはいない。
 花村萬月がエッセーでいいこと書いてた。詳細は忘れたけど、「冒頭、バーンと美少女出して、バーンとスケベなシーン持ってきたら、エンタメ小説はいっちょあがり!」みたいなことだ。
 無論、作風から伺えるように、氏は非常に含羞の徒であるからストレートに受け取っちゃいけない。客を引き込むには、小説家として成り上がるには、ウダウダ・ゴチャゴチャとノーガキ抜かさんとそれくらいパーッとやれ、ってこったろう。

 どんないいコンテンツ持ってたって、フリの客が来なくちゃ、単なるオナニーに過ぎないのだ。ましてや凡庸なコンテンツにおいておや、だ。

 もう一つありていに告白すると、一方に、既存の温泉サイトによくある、「無人の湯船の画像の列挙」に対する幽かな反感があったのも事実だ・・・・・・それのどこがおもろいねん!?ほんなん旅館の公式HPやガイド本の画像の方が上手やんか。それに第一それぢゃ、その人の体験の熱気や楽しさが伝わってこないぢゃん、みたいな。
 同じ理由で、だから安易なデータベースサイトも嫌いなのだ。温泉でもラーメン屋でもなんでもいいけど、チョロチョロっと10ヶ所ほど並べて終わり・・・・・・でもって、最終更新日が2年前、とかだと、迷い込んだ自分のアホさかげんにハラが立つ。
 ほんなんムリに公表せんと自分でアクセスかエクセルか何かにまとめて、自分のPCにストレージしときゃエエやろがぁ!みたいな。いや、そもそもPCも要らんかも。ノートでじゅうぶん(笑)。
 これについては私淑する中島らもを引用しよう。カレは世の中の随筆のつまらなさについて、「庭の柿の実が落ちたとか、葉っぱが色づいたとか、クダらないモノが多すぎる」てなことを書いていた。全く同感だ。

 結局、「温泉」だ「楽器」だ「音楽」だ「なつかしネタ」だなんだ、っちゅーのは「回路」に過ぎない。そこを通じてわしゃ「エンタテイメント」をやってるのだ・・・・・・目下、満足に達成できてるとは言えないけど。

 ちなみに、おれはエロサイトを否定していない。いくつかのすぐれたサイトとはお付き合いもさせていただいている。みなさん禁欲的なまでに他のことを断ち切って「淫蕩」に邁進しておられる。言っちゃぁ悪いが、常識にがんじがらめになってイジイジしてる凡百のサイトより、純粋な衝動に満ちてるぞ!アートしてるぞ!オナニーシーン並べてても、表現行為としてはオナニーぢゃないぞ!(笑)。
 セクシャリティは極めて重要なものだし、ことさら隠匿されるべきものでは決してない。セクシャリティは人間だけが獲得した高度に知的な文化活動なのだ、というキムミョンガンの言説は全くもって正しい。だからこそカテゴリーをサイト内に作ったのだ・・・・・・サッパリ進んでないなぁ。

 ただ、このサイトでおれは、いわゆる「扇情的で猥褻な」コンテンツを発信したいとは少しも思ってない。ここに並ぶハダカは、ただもう「Naked」であって、「Nude」でも「Pornography」でもない。無論、煽情性がエンタテイメントに不可欠の構成要素として含まれるのは自明だが、普通の小説にチャラッと出てくる性描写のレベルを超えさせる気はない。官能小説とは違う。
 それはおれのスタンスだ。見る側のことは知らないし、忖度はしない。ベタな言い方すると、木の股でも欲情するヤツぁ欲情するからね。そこまで構ってはいられないっす。ゴメンナサイ。
 万一、エロ系やるなら間違いなく独立した別サイトを立ち上げて、こことは全く違った切り口で徹底的にやるやろな。

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 今後は音楽コンテンツを増やしたいと思っている。現状の中途半端で評論にもならないような思い出話の羅列は、いくつかは見るべきものもあるが、大半はかなり退屈だな、と自分でも思う。

 文芸が好きなのなら、とにかく文章を考え、書くべきなのだ。
 映像が好きなのなら、とにかく撮るべきなのだ。
 ならば音楽が好きなのなら、とにかく曲を作って、演奏すべきなのだ。

 「習得」よりは「表現」、「蒐集」よりは「創作」なのだ。

 昔に比べると録音機器は格段に進歩したし、安くもなった。8トラのMTR、ミキサー、マルチエフェクター、デジタルモデリングアンプ、シーケンサ、リズムボックス、チューナーがオールインワンになったものでも、3万円出せば買える時代だ。
 あとはマイク1本あれば充分音楽は作れる。曲のアイデアもずいぶん貯まってる・・・・・・とは申せ、曲を作って形にするには、金はともかくムッチャクチャに時間がかかる。ぶっちゃけ今のおれにはそこまでの時間の余裕がない。悩ましい問題ではある。やる気はあるが、まだGO!の決断には到れない。

 どっかに2〜3人おらへんかな?温泉モデルになってくれて、原稿起こしとコンテンツ整備、楽器の演奏や歌、シーケンサの打ち込みを手伝ってくれるフォトジェニックな女性は・・・・・・オトコは要らんで(笑)。

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 最後に、構成その他について思ってることをいくつか列挙して、1周年の総括を終わることしよう。

 基本的にフラワーだから、誰かとことさら敵対したいとも、ムリに高踏を気取って孤立したいとも思わないが、安易に与することも嫌いなので、今後も相互リンクをこちらからお願いすることはない。リンクフリーにもしない。これまでは依頼された場合に限っては、「来る者拒まず」で相互リンクしてたけど、それもちょっと見直そうか、と思っている。
 ただ、見て、「これいいな〜。世間にもっと紹介したいな〜」と思ったサイトは、これからも作者の了解を得てジャンル不問で紹介していきたい。

 BBSについては、これからもレスは書き込まない。管理者がマメで親切なあまり、掲示板がミョーに肥大化して、肝心のコンテンツに手がまわらなくなったサイトはいくつもあるし、お子ちゃまや妙に粘着質な吉外が、これから先来ない保証はないしね。ホント、「観光地の寄せ書きノート」くらいに思ってください。よほどヘンなんでない限り消しませんから。それに、時間があるときはメールでお礼もしてますから。
 サイト宣伝や更新告知は、個人サイトならジャンル不問で大歓迎。広告効果はあまり期待できないかもしれないけど、どんどんやってください。

 サイト内のメニュー構成や階層構造、リンクはもう少し見直したい。今のツリー型ダンジョンは、シンプルで分かりやすいが、深くなると階層からのエスケープや他のツリーへの移動に手間取るのがやや欠点かな?と自分自身も感じている。ただ、フレームへの移行は今のところは考えていない。画面がちっちゃくなるような気がしてニガテなんっす、はい。
 でもって、デザインはキープコンセプト。シンプルイズベスト。見てくれに労力掛けすぎるのは時間もったいないよ、絶対。

 ・・・・・・なんぢゃ〜、後半はナマイキな自己主張ばっかになったやんけ。スンマヘン。

 ともあれこの1年、ほんとうにありがとうございました。
 これからの1年もどうかよろしくお願いいたします。



画像はいずれもhttp://www.rakuten.co.jp/chokuhan/582934/より

2005.09.24

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