「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
ggrks!!


・・・・・・だそぉっす(笑)。

https://twitter.com/ggrks_zen1より

 往年の勢いは既に失われてるとは申せ、「2ちゃん」がIT時代のサイバーな「悪所」として果たしてきた役割っちゅうのはまことに大きいと思ってる。そらぁこんな地味かつマイナーにやってるおれんトコでさえも、興味本位と悪意と曲解の塊りみたいな晒され方してスゴくイヤな思いしたことあるし、もちろん全部が全部諸手を上げて誉められるような場でないことは今さら力んで言うことでもなかろう。
 それでも・・・・・・だ。いつの時代、どんな世の中にだってシッカリとしたある意味ふてぶてしいまでの存在感を放つ「悪所」は絶対に必要不可欠なのである。ただもうその一点でおれは評価したいと思うのだ。そんな悪所の無い世界なんて詰まらないだけでなく、却って空恐ろしい。

 さて、そんな2ちゃんの世界の独特の用語に、「クレクレ厨」とか「ggrks!」なんてのがある。ホンマもぉ誰が思い付くのか実に秀逸な表現だなぁ〜、って感心してしまう。そして実際そう呼びたくなるような不埒な輩が世の中には実に多いのだ。今日は軽くそんな話を書きトバしてみることにする。

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 まずはクレクレ厨。クレ厨とも呼ばれるが、要するに何でも乞食のように欲しがる連中のコトを指す。ちなみに「厨」の語源については諸説あるんだけど、個人的には「頭デッカチで生意気ヌかす鬱陶しいガキ」がいかにも中学生に多そうなんで「中坊」になり、さらに名物とも言える誤変換で「厨房」に転じ、最後それが略されて「厨」に落ち着いたのではないか?と思ってる。
 欲しがるものについては例えば、古くだとコアな情報、パスワード、画像やURLだったりすることが多かった。最近だとオンラインゲームで得られるアイテムとかを、何の付き合いもないのに図々しくすり寄って来てしつこくクレクレとせがむらしいが、おらぁ一向にゲームはやんないんで良く知らない。

 まぁ色んなジャンルで手を変え品を変えクレクレ厨は現れる、っちゅうこっちゃね。まず一番多いのが「画像下さい」っちゅうのだ。

 何で一度も会ったこともない人となりも知らないアンタにいきなりタダでホイホイやらなくちゃなんねぇんだよ!?って当たり前の思考回路が欠落したような人が吃驚するくらい世の中には溢れてんだ、ってコトをおれはネットの世界に関わって初めて知った・・・・・・え!?今はそんなコト言うおれが当たり前ぢゃないのか!?
 こういった連中には共通する特徴があって、失語症なのか語彙が貧弱なのかただもうひたすらに莫迦なのかあちこち手当たり次第送りまくってるのか、とにかくメールが短い(笑)。オマケに敬語の使い方も何も知らない。そらまぁ丁寧に書けば良い、ってモンでもなかろうとは思う。随分以前に、自分のワニぶりを一方的かつ大真面目な調子でネチネチと粘着質に逐一レポートして送って来た熱川ナントカってHNのアスペルガーの入った変質者みたいな例もあるから、簡潔さだけでなく内容そのものがもちろん大事だとは分かってる。
 でもさぁ、ぶっきら棒に「サイト見ました。無修正画像下さい」だけではどぉにもならんだろう、ってフツーやっぱし思うよね!?それでどぉにかなると思ってんなら、それはアンタのアタマがどぉにかしてるぜ!・・・・・・ったく。

 こんなスパム以下のメールが鎖国政策取るまではかなりの頻度で送られて来てた。どうにも虻や小蠅に集られるような鬱陶しさがある。もちろん、学休期間は何かとヘンなのが湧く時期だから増加する。だから、海の家の浜茶屋やらスキー民宿の逆パターンで、夏休み・冬休みはサイトを一時閉めようかなんて悩んだこともあったくらいだ。

 大体、どうしてそんなにおれんトコの画像が欲しいのだろう?それがそもそも不思議で仕方ない。試しに「Nude」って検索してみてごらん。凡そ2億件もヒットしまっせ。それくらい世の中にはハダカなんて溢れ返ってるのである。そして日々、増え続けてるのである・・・・・・って、そうかそうか!そんな中からワザワザ指名してやったんだからちったぁ感謝しろよ!ってことなのか!?だからあんなに失礼なメールなのか?(笑)。あるいはそれともオレオレ詐欺みたく、なにか恐喝してゼニを巻き上げるキッカケでも掴もうとしてるのか?
 マジメに考えるとホント、与えられるばかりで自ら掴み取る努力の体験の無い人が増えたからなのか、安易にクレクレとせがむ不埒で非常識な輩はとにかく多い。完全に世の中を勘違いしてると思うな。

 これがネットの世界に限った話ならまだいいけど、現実世界だとひじょうにコワい。「おれ貧乏なんだけどよぉ〜!でも、贅沢なコトしてみたいんだよぉ〜!」って地団太踏んでるのと精神構造はあんまし変わらないからだ。まずは働いて稼げ!ってば。

 基本、どんなコンテンツにせよ個人が無償でやってるトコから何か欲しいと思うなら、どんな形かはそれぞれだろうけど「物々交換」が最低の原理原則ではないかとおれは思ってる。そらもちろん、等価とは行かないだろう。そもそも価値の付けようなんてないワケだし、画像で言うならオリジナルのがないことだってあり得る。
 ならば何らかの意思疎通を重ねて互いに信用を得るなりなんなりしなくちゃダメだとおれは愚考するのだが・・・・・・もうそんなの古い年寄りの戯言なのかなぁ〜?

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 「場所や道順についての情報を教えて欲しい」ってパターンも多い。温泉への辿り着き方から撮影のロケーションまで、ポチポチとは申せいろんな問い合わせがある。ホント、どうしてこんなマイナーなサイトなのに!?って思うけど、結構これが来よるんですわ。

 ハッキシ言うておれ、そんなにややこしいことして場所探ししてるワケではないよ。他人に誇れるアンテナやノウハウがあるワケでもないし、ブレーンがいるワケでもない。極めてオーソドックスな方法でリサーチしてるだけですわ。
 昔はとにかく本が多かったな。古い地図なんかも入手して良く見てた。インターネット環境が出来てからは、ネット越しに色んなモノを探すようにだんだんとなった。今はほぼ100%ネットから色んな情報を探してる。この数年はGoogleMapを直に丹念に調べて、気になるスポットを逆引きする、なんてコトも覚えた。群馬・栃木あたりの石灰鉱山や採石場の跡なんてそんな風にして見付けた。ボーッと見てたら謎の巨大な空き地があるんで気になって、それで色んな検索掛けてるうちに判明したのだ。

 探す、ったって所謂「ネットサーフィン」っちゅうヤツで、幾つかのキーワードをブチ込んでググってるだけだ。そうして場所をシッカリ追い込んでったら、次に候補地としてGoogleMyMapにプロッティングして行く。別に綺麗に整理もしてない。標準のシブい赤の逆ティアドロップ型のマークに名称と若干のキャプション付けてポコポコ置いていくだけである。ちなみにこのGoogleMyMap、自分にとってはひじょうに強い味方で、これを使うようになってから旅行の効率は格段に向上した。ある意味、ナビなんかよりもはるかに役に立ってる。問題は、一番見たい山奥とかで電波が届かなくて開けなくなることくらいだろう。あとは国土地理院の空中写真サービスなんかも良く使う方かも知れない。

 やってるのはマジでそれだけなのである。ホント、絶対の絶対の絶対に大したことは今は全然してない。むしろネット時代以前の方が古書店に行ったり図書館にまで行ったりして余程大変だったように思う。今は実にありがたい時代だわ。
 そんな芸の無いおれに強いてアドバンテージがあるとするなら、小さい時から異常なまでに記憶力が良かったコトくらいだろう。それも興味さえそっちに向けばクダらないコト、どぉでもいいコト、些細なコトほど記憶力が発揮されるのである・・・・・・とは申せこのネット時代、最早殆ど足しにはなってくれないし、永年の深酒が祟ったせいか、年々歳々衰える一方だったりもするのだけど。
 今はありがたい時代だ、って書いてはみたものの、同時に雑学王受難の時代でもある。

 ともあれだから安易にあれこれ訊いて来られるのはちょっとばかしウンザリする。チョチョッと調べりゃ分かるコトぢゃんかよ!学べよ!って気持ちになるのだ・・・・・・で、そんな気持を端的に表してるのが「ggrks!」ってワケだ。同じような思いをしてる人は多いんやね。
 これ、「ググレカス」と読む。意味は読んで字の如く「そんなことくらい少しは自分でググって調べろや!カス!」である。ホント、上手い表現だよね〜。

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 ・・・・・・で、ここからが一番言いたいことだ。

 別にケチって情報の出し惜しみをしたいワケではないのである。まず「クレクレ厨」の求める画像等に関しては、自己防衛とか保身の気持ちから乗らない、それだけだ。でもっていろんなスポット情報に関して「ggrks!」と思うのは、要するに「そんなんぢゃ楽しくないでしょ!?」って言いたいのだ。

 もしこれが仕事で若い連中から尋ねられたことなら、惜しみなくバンバン教えるし、実際、実務的な知識だけでなく考え方みたいなことまで、もう自分には何も残らんやんか、っちゅうくらいに普段から全部伝えて行ってる。何故なら、企業というのは詰まるところ利益追求体であって、会社の維持・運営・発展に資する何がしかの結果をドンドン出して行かねばならんワケで、学校とか精神修行の場とかでは決してないからだ。勿体付けて自分で学ばせるよりサッサと色んなコトを教えて、とっとと仕事やらせた方が合理的で効率が良いからである・・・・・・で、それで何か気付いて自ら膨らませて学ぶヤツは伸びるし、学ばないヤツは一生ウダツが上がらぬ、それだけのコトだ。
 昨今は少子高齢化の影響か、やれ教育だ人材育成だとか、急にアワ食って各企業がヤイヤイ言ってるけど、そんなんまでして乳母日傘で育てにゃならんようなのは所詮遣い途の無い雑魚だと思うし、ダメなのはどこまで行ったってダメだ。
 仕事でのおれの教えることについての気前の良さは、実はそんな醒めた考えが底流にある。我ながらイヤな野郎だわ(笑)。

 しかし、趣味の世界は画然と違う。リザルトだけでなく事前の準備もプロセスも、非効率も含めた全体を愛おしみ愉しむモンとちゃうんかい!?っておれは信じてる。あれこれ寸暇を惜しんで探したり、試行錯誤重ねたり、遠回りしたり、チョンボしたり、カス掴んだり・・・・・・そんなんまでもが愉しみの要素やろ!?と。
 もちろん考え方は人それぞれだろうし、来る日も来る日も仕事に押しつぶされそうになって「そんなプロセスなんて余裕こいてるヒマねぇよぉ!」って人もいるだろう。いやいやそれどころか誰もがクレクレ時代だから、こんなこといくら言っても「何をエラそうに気難しいことホザいてんだよ!ウゼェんだよ!近道して何が悪いんだよ!?オッサン!」って逆切れする人だっているだろう、いや、いるに決まってる(笑)。
 でもだからってそんなプロセスや非効率をみんなスッ飛ばして、ラクして上澄みになった情報仕入れて、それで温泉に行けましただの美味いモノ食えましただのすぐに見付けることが出来ましただの撮影が出来ましただの、って、おれとしては実に浅薄で味気ないと思うし、そこからまた新たなモノが豊かに広がって行かないんぢゃないか?って思うのだ。

 訊くは一時の恥、訊かぬは一生の恥とも言う。知らないことを訊くのは良いコトだ、分からないことを質問するのも良いコトだ・・・・・・ガキには、基本的には、って但し書きが付くけどね(笑)。
 しかしそんな建前論を嵩にきて、いささかクセがあるとは申せ、ネットというベンリ極まりない知るためのツールがここまで遍く整備された時代に、あまりに何事も自ら調べようとしないのは懶惰にして姦譎、怯懦の誹りを免れ得ないのではなかろうか、とやっぱし思う・・・・・・だから、

 ggrks!

2017.07.22

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