「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
ゆく年くる年、2010


今年もご愛顧ありがとうございました。

 早いものでもう2010年も終わろうとしている。21世紀になって10年だ。アッちゅう間だ。年々歳々1年の過ぎるのが早くなって行って、使い古された言い方だけど、「光陰矢の如し」だとか「黄粱一炊の夢」なんて格言が身に沁みて実感される年頃に段々おれもなって来た。このまま70とか80になったら体感する1年なんて幼い頃の1ヶ月くらいになってるのかも知れない・・・・・・いくら何でもそこまではねぇか(笑)。

 どぉして1年がそんなに短くなるのか?そらもう端的に言って、好奇心に溢れて目を輝かせた幼児のような「日々の発見」が喪われてしまってるからである。人生が詰まんないからである。ライフがダルだからである。すなわち生活に追われ、齷齪(・・・・・・初めて知ったぞ、「あくせく」をこう書くって、笑)してワクワクがどんどん鈍磨してくからだ。サイトでは蝶よ花よと面白可笑しく書いてるものの、おれだってその回路から逃れられてはいない。
 困ったことにこの社会、いい歳こいていつまでもワクワクしてばっかりだと、これがもう全く以て生活が覚束ないようにできているのである。実に難儀かつ因業、殺生な話とは申せ、みんながみんなそんなんでは国全体の経済がたちどころに窮してしまうから、よほど偏業で成功でもしない限りはたつきを立てることができんシステムになってるのだ。
 従って一般ピーポーたる我々のほとんどは等しく、年経るごとに1年の過ぎるのが早くなって行くのである。

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 そうはなりたくないな〜、と思いつつもオマンマの食い上げでは大ごとなんで、おれも普段の日は真面目に仕事してたりする。ホンマ、ぶっちゃけ意外に激務をこなしてたりする。そらまぁ若い頃に比べたら、単純作業に追われるなんてことは立場上無くなったとはいえ、結果がすべての世界なので、精神的には絶えず追い立てられる馬車馬状態だ。生まれつきの性格が苦労性っちゅうか随分セッカチなのも大いに影響してるとはいえ、アセアセアセアセとちょっとも気の休まるヒマがない。
 その合間を縫ってあっちゃこっちゃ出かけたり、本読んだり、楽器弄ったりに止まらず、こんなサイト作りまで続けてる。ところが、1日はどこまで行っても24時間しかないワケで、当然削られるのは睡眠時間だ。あんまし寝てない。人間はDNAによってはウンと少ない睡眠時間で十分な人もいるらしいのだけれど、おれは幸か不幸かそのタイプには生まれつかなかった。だから本来はなるだけゆっくり寝ていたい方なのである。それを無理してんだから健康に良かろうハズがない。他に酒も呑めば煙草も吸うわでこれといった節制もしてないのもあって、最近は頭痛や眩暈といった、もっぱら高血圧に起因する諸症状が出始めた。情けないとはいえ自業自得である。

 それでもまぁ、今年はまずまずのペースでネタをアップすることができたんぢゃなかろうか、などと自画自賛してみたくなるくらいに数だけはこなしたと思う。平均すると5日に1個ペースくらいだ。旅行も近場ばかりだったものの、その分、これまでになくいろんな事物を1つ1つを丁寧に見て回ることができたので、それはそれで良かったような気がしてる。

 ただ毎年のことながら、やろうと思ってやれなかったことも数多い。殊に相手がおらんとどうにもならんことは自分の都合だけで進むワケもなく、翌年のテーマとして持ち越しにせざるを得ないのだけれども、どこぞの政党みたいにあまり何でもかんでも先送りばっかしてるのは良くない。課題ばかりが溜まってしまう。最初に述べた通り、何せ人は1歳づつ年を取って行くから、あまり悠長に構えててはそのうち身体が言うこと聞かなくなってしまう。やりたいあなぁと本気で思ったことは、確実だか角質だか知らんけど、とにかくモノしてかんとやっぱしアカンやろ!?っちゅう、今はそんな気分だ。

 ホント、時間の余裕がもっともっと欲しいわ。身体もたへん、っちゅうねん・・・・・・って歳のコト、年のコトを語るとホント愚痴っぽくなるよな〜(笑)。

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 ウダウダと泣き言ばっか並べても埒が開かないので、いささか唐突ながらこれまでやったことのない企画で「来年の予想」ってのをいくつかしてみたい。1年後、当たってたら誰か何か美味い物でも奢ってください。

 まずはここのところひじょうに気になる天変地異系。年間爆発回数が過去最高を記録した桜島については、ここしばらくは大人しくなってるものの、やはりかなりの規模の噴火をするのではなかろうか、と睨んでる。消長を繰り返す活動パターンが大噴火前の動きに見事に当てはまってるんだから、これで何も起きずに収束するとする方がよっぽど不自然だろう。溶岩流出もありえなくはない。ただ、破局噴火みたいなことはないに違いない。姶良カルデラのマグマ蓄積は満タンまでまだ今しばらく余裕があるみたいだし、海底で顕著な地殻変動も起きてない。
 しかし、雲仙普賢岳や九重山等の活動も思い起こせば、九州一帯が長いスパンで少しづつ活性化して来てる風にも思える。ひょっとしたら別の火山でちょっとした動きが見られるかもしれない。

 地震はどうだろ?これだけはもうヤマ勘でしか言えない。あくまでそんなアバウトな感覚だけで言わせてもらうと、信州方面と中・四国方面がどうも気になってる。ま、来るな、っちゅうてもいつかは来るのが地震なんで、お互い普段から身を守れるようにしときましょう。

 不景気もずいぶん長くなった。いつまで経っても国中が沈滞ムードに覆われてるのはあまりよろしいことではない。バブルのようなどんちゃん騒ぎも大いに問題ありな一方で、みんながみんな蹲って体育座りしたような状態になってるのも問題ありなのである。人間、ハレとケが両方適度になくちゃいけない。
 個人的には来年は景気がいくらか持ち直すような気がしてる。とは申せ、ゼニカネについては滅法疎いおれなんで、経済学的な証拠なり予兆なりがあって言ってるのではない。当てずっぽう、っちゅうヤツだ。いずれにせよ、やることなすこと全部が甘っとろくて、何一つ明確な舵取りのできない今の民主党政権のままではどうにも八方塞がりのままだろう、ってことは間違いないけどね(笑)。近々、確実にぶっ倒れるな・・・・・・ハハ、予言にもなりゃせんが。

 ともあれ、期待も込めて言いたいのはそろそろ流通業に対して何らかの規制がかかってくれんかな、ってことだ。何でも安く、余所より安くのなりふり構わぬ価格競争の論理は結局、どこかに搾取の皺寄せが行くだけだし、経済の血流たるお金の流れを滞らせる。いつの時代も商人が栄えてロクなことはない。

 北朝鮮と韓国でのドンパチは結局起こらないのではないかな?とにかく今の北朝鮮、戦争がどぉこぉエラそうにヌかす前に食うモンちゃんと食わんとアカンやろ、と。みんな飢え死に寸前なのだから。腹が減っては戦はどしたってできんのだ。「暴発したら」などとよく言われるけど、後が続かんっちゅうねん。白頭山も少なくとも来年中の噴火はないはずだ。
 むしろ気になるのは中国の方だ。都市部と周辺の地方での絶望的なまでの貧富の格差の広がりに起因する政情不安がだんだん抑え切れなくなってくるんぢゃなかろうか。彼の国の民衆は実は政治とか政府なんてモンこれっぽっちも信用していないし、元々極端に個人主義で国体としての秩序みたいなんには無頓着な国民性もそれを後押しするだろう。そうなると国としてはどう出てくるだろう?やはり今の路線のまま、ナショナリズムの促成栽培には最も有効な覇権的領土拡大作戦を続けるんだろうか?
 ロシアもソ連崩壊以降も民主化が進んだ、ってだけでそれほど安定はしてない。治安的にも経済的にも足許ガタガタの割に、大国のプライドばかりが妙に高いところがいろんなネックになってるように見える。急速な民主化が排他的民族主義の台頭を招くのは過去の歴史が証明してる通りで、国内でのバタバタが増えて朝鮮半島に構ってる余裕がなくなるような気がしてる。
 何のかんので北朝鮮はこれら二国の後ろ盾が無くては身動きが取れないんだし、いい顔しつつこの二つの大国にしたって金王朝を見限ってることも事実だろう。兎にも角にもあらゆる物資は不足してるワケで、結局はチマチマと局地的なゆすりたかりを繰り返すだけぢゃないのかな。

 流行りモノは何が来るのかなぁ・・・・・・?野暮なおれにはその辺はさっぱり分からないや。せめて色くらいは明る目の色が流行って欲しいな。いつまでも辛気臭いのはかなわんで。

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 何はともあれ今年が過ぎようとしている。なぁんだ、こうして端座して振り返ってみれば結構長いやんか、1年ってぇのも。

 みなさま、良いお年を・・・・・・。


M女は相変わらず地味に募集中です(笑)。

2010.12.30

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