「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
イロトリドリノガッキ


究極にカラフルなのはこれなのかもね。アンペグの有名な「ルーサイト」。

https://www.digimart.net/より

 サンバーストカラーなんて何年ぶりに買ったろう?思えばフェンダー系では初めてだったりもする。

 コトの発端は何年か前から燻ってたジャズベース欲しい、フレットレス欲しい病がニワカに悪化した、ってぇのだった。それで矢も楯もたまらなくなって、15年落ちくらいの中古とは申せ、フェンジャパとは申せIYHしてしまったのである。いやぁ〜、たまたま何も予定のない休日がポロッと一日出来たのが宜しくなかったな(笑)。今はホンマ便利な時代やね。ネットで都内の楽器屋にある値頃のを検索したらボロボロ出て来るんだわ。それで朝から楽器屋巡りしてあれこれ弾き比べてみて決まったのが、新宿のイシバシで見付けた最もオーソドックスな62タイプ、3トーンサンバースト/鼈甲ガード/スラブボードのローズネック仕様のヤツやった、っちゅうワケやね。
 結局、フレットレス購入は見送った。何かジャコパス仕様ばっかだし、どうしても欲しくなったらフレット抜いてもらえば良いんだし、それに何より今のおれにはフレットレスは敷居が高過ぎるわ。

 実のところ、色にはあんまし拘ってなかった。ネックについては、元々持ってるもう一本のベースであるフェルナンデスのがメイプル指板なんで、今度はローズかなぁ〜?くらいに漠然とは思ってたが、ボディはホンマ何色でも良かったし、ポジションマークだってイマイチ不人気な70年タイプのブレットヘッドのブロックインレイでも構わなかったくらいだ。とにかくジャズベが欲しかった。クニッと腰のひねれたようなセクシーなシェイプが欲しかったのさ。
 弾き比べたのは全部中古もしくはちょいキズ特価ので、色は様々、単純にアンプをフラットにした状態で同じフレーズを弾いて、いっちゃんピンと来て、かつ重過ぎないのを選んだらこれが残っちゃった、ってトコだ。ぶっちゃけこのコンビネーションのが残ったのがいささか心外でさえあった。

 もちろん拘ってなかったとはいえ、好きな色はある。そんなフェバリット順で行くと、サンバーストカラーの順位って実はおれの中では下の方になってるのが正直なトコだ。基本、単色のソリッドカラーが好きだ。まずは白、その次が意外かもしれないけどゴールド、後はダークカラーが続く感じやね。ナチュラルやサンバーストはその次くらいかな?だからフェンダー系だとホワイト/鼈甲/ローズがコンビネーションではいっちゃん好きだったりする。しかし既にムスタングでその仕様のは持ってるし、実はSGもピックガード自分で張り替えて同じパターンにしてるんで、これ以上同じ色目が増えるのも芸がないように思えるし、弾き比べた中にはたまたま白がなかったし、まぁこれで良いや〜、ってかなりアバウトかつイージーにサンバーストに落ち着いた次第だ・・・・・・あ!白/白/パーフェローのフェンダーメキシコあったが、なんか音が細くてパッとしなかったんだっけ。

 そんなこんなで自分で金出して買ったギター/ベースでは久しぶりのサンバーストってことになる。それも最初に買ったレスポールのレッドサンバーストは、ゴールドトップの塗装がすぐに緑青吹いてワヤになって返品・交換してもらったモンなんで、かなり受け身かつ消極的な入手だった。「イヤイヤ」とか「不承々々」っちゅうやっちゃね。つまり、若干薄弱なものの、自らの意志でサンバースト買うなんて、エレキではこれが初めて、っちゅうても過言ではない。、

 ・・・・・・そんなこんなでギター・ベースの色について考えてるうちに、現在までどんな色のを買って来たのか時系列で総括してみよう、って気になったのだ。

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 初めに買ったのが浅香山にあったチョー怪しい楽器屋からのアリアプロUのゴールドトップ、56タイプのレスポールのコピーだったことはこれまで何度も繰り返し書いた。すぐ上にも書いた(笑)。P−90付きのサザンロックとかで良く使われたヤツ・・・・・・で、これがよんどころない事情でレッドサンバーストに代わった数年後に、タカミネのエレアコを北野田で購入。「ニューヨーカー」って呼ばれる小ぶりのボディで、ハワイアンコア特有のナチュラルで明るい茶色の木目が特徴。そいでもってさらに2年後くらいかな?ベースラインを考えるにはやっぱベースが要るやろ、ってコトで買ったのがフェルナンデスの62タイプのプレシジョンのコピー。今や「けいおん」の聖地である三条の十字屋だった。色目は白/べっ甲/ローズの超定番カラー。コイツはぶっちゃけ最近のメキシコやジャパンのフェンダーよりモノが良かったかも。ボロボロにした挙句、後輩に5千円で売ったが、今から思えば勿体ないコトしたと思う。

 ・・・・・・で、レスポールの調子が悪くなって買い直したのがビル・ローレンスのテレキャスで、最も一般的なナチュラル/黒ガード/メイプル・・・・・・思えばこの頃はまだ材があったのか、スワンプアッシュで軽かったなぁ。河原町御池を上がったトコのワタナベ楽器だったっけ。
 それが盗難に遭って、ライブは迫ってるし、何とかせんとアカンってコトで梅田のKEYの店頭で、イチニッパの倒産投げ売りで哀しく山積みになってたタルボをゲットしたんだけど、これがゴールド/黒/ローズ。その間のどの辺だったか忘れたけど、バイク屋の大将から、納屋から発見されたっちゅうゴロンゴロンに埃が1cmくらい積もったテスコを貰ったりもしてる。これは所謂ツートーンのタバコサンバーストで、丸太のように太いネックはローズ指板だった。ピックガードは何とも形容しがたい銀と白のストライプだったっけ。
 その何年後かに悪友S年のトーカイのレスポールとタルボを無償貸与されて、前者がブラウンサンバーストで結構音も良くて大事にしてたが、10年ほど経った頃、気が変わったんで返してくれとか言われて返却。後者は未だに手許にあって(・・・・・・っちゅうのも彼は他にまだ2本、タルボを持ってるのだ)、こっちはシルバーで後は全くおれのゴールドと同仕様になってる。金閣/銀閣って名前付けてやろうかな?

 仕事が絵にもハナシにもならんくらいに忙しくて永らくそのままだったが、社命で東京に来て都内の楽器屋を回るようになって楽器熱が再燃し、すぐに買ったのが、黒/べっ甲/ローズに大層なフロイドローズの付いたフェンジャパストラト。秋葉原のイケベでニッキュッパだったと思う。フェンダー名乗ってるクセに音はちょっとショボかった。そいでもってブランド撤退でニーヨンパッ!の投げ売りになってたビル・ローレンスがブロンド/黄べっ甲/メイプルっちゅう珍しい組み合わせ。これは素晴らしく出来が良くて今も大切にしてる。買ったのはどこだったっけ?どっかのモールで買い物ついでにヒヤカシで楽器屋覗いてて見付けたのだ。ローズ指板も買っときゃ良かったが、当時はそんな余裕どこにもなかったからなぁ〜・・・・・・。
 でもって、DTMや宅録にハマッたのもあって20年ぶりくらいでベースが欲しくなって、それで何となく購入したのがナゼか再びフェルナンデス、オイルフィニッシュのアルダー・・・・・・つまりナチュラルでメイプル指板のモダンな形したヤツ。PJ配置のピックアップに9Vバッテリー駆動のアクティヴ、24フレット仕様ととても良く出来てるんだけど、なんか楽器としては冷たい感じがするよね、アクティヴって。これは確か渋谷で買ったな。今はステッカーまみれでボディカラーが分からないくらいになっちゃってる。そのうちパッシヴに改造してやろう。

 この辺から物欲が止まらなくなってきたのもあって、どぉゆう順番で買ったかちょっと怪しくなって来るんだが、タカミネがボディとブリッヂのクラックっちゅう致命的な重傷を負って、何かしら手許にハコのギターも置いときたくて買ったヤイリのミニアコが黒味の強い2トーンタバコサンバースト。楽器屋で現品限りだったんで、あれこれ色の選択の余地がなかったように思う。場所は御茶ノ水だった気がするがハッキリ覚えてない。
 そいでもって今でもメインの一本である白/白/エボニーの67フライングV(ラッカーが日灼けでスッカリ黄ばんぢゃったけどね)、これは渋谷のイケベだった。北海道にトバされて無聊にかこつけて買ったのが白/黒(その後上記の通りべっ甲に)/ローズのガチのSG、どこだったかなぁ?出張でこっちに戻って、新宿か渋谷で見付けたような気がする。サーフグリーン/白/ローズのエピフォンのエレキマンドリンは札幌のジングル。白/透明(これも購入後すぐにべっ甲に)/ローズのダンエレクトロのダブルネックは富田林の天理楽器。しょっちゅう顔出してた南郷通のミドルCで買ったのは白/べっ甲/ローズのフェンジャパでも上なランクの65ムスタングと、大方は白が続く・・・・・・これもミドルCにて中古で買い直したタカミネが相変わらずのハワイアンコアで茶色かったり、エピフォンも中古でそれしかなかったからサーフグリーンになったけど。あ!ダンエレは逆でホントはブランドのイメージカラーでもある不思議な薄赤とクリームのサンバーストが欲しかったんだった。でも同じパターンで、中古で他にタマがなかったんで仕方なく白になった。白っちゅうても少し黄色とグレーがかった、建売住宅の壁みたいな色してる。
 こっち戻って来て、ハードオフで衝動的に買った激重なのに音は軽いミンコレ期のグレコの3ピックアップのレスカスも白/ローズ(ピックガードは欠品だったが多分黒が付いてたと思われる)。この頃はクルマでも何でも白がエエなぁ〜、って思ってた時期だったりする。

 気付けばブロンドも含めて白いギターが6本もある。余りにワンパターンなのも味気ないような気がして、ファイヤーバードは白もあったんだけど、「ペルハムブルー」っちゅうグレーがかったブルーメタリック/白/ローズにしてみた。スバルによくこんな色がありますやん。エーッとこれは池袋だったかな?まぁ元はと言えばクルマのデザイナーが作ったギターなんだから、こんな色でも良いんだろう。
 そうしてようやっと今回のジャズベに至る・・・・・・はわわ、全部で何本やねん!?数える気にもならんな。

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 ・・・・・・こうして振り返ってみると、ソリッドカラーでも真っ赤とか真っ黄色とかは買ったことないコトに改めて気付かされた。別に赤や黄色が嫌いなワケではない。何となく結果的に選ばれなかったり、中古で巡り合うことがなかっただけのことだ。大体、そもそものタマ数が少ないってのもあるわな。
 それにこれ言っちゃうとミもフタもないんだけど、楽器は弾いてナンボ、見た目なんて二の次三の次なんだ。分かっちゃいるのさ。

 ・・・・・・でもやっぱ、さまざまな色の楽器に囲まれてたいや、おれ。


※タイトルはジュディマリの名曲、「イロトリドリノセカイ」から・・・・・・なのはいちいち言わなくったって分かるよね?


ハデ、っちゅうよりは下品なんだけどさ(笑)。ちなみにこれはドンズバレプリカ・・・・・・R.I.P.

https://item.rakuten.co.jp/より

2020.10.10

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