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おれが高く評価してるのはこれ、ソロセット。
特に昔のアルミでテフロンコーティングのヤツはメシも炊ける優れモノ。
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・・・・・・まるでヘタなお笑いだ。
何とスノーピークの2023年度の純利益が▲99.9%の100万円だったっちゅうのである。ハハ、100万円なんてまぁ粉飾とは言わないまでも、何かの費用計上を翌年送りにしたり、リースバックで見せかけの収益を拵えたりなんかしてムリヤリ作った数字であるのは絶対に間違いない。恐らく実態はかなり巨額の大赤字だったと考えるべきだろう。
それで上場廃止と共に、会社はベインキャピタルに要は身売りとなってしまった。黒字で身売りってどぉゆうこっちゃねん!?ってな、ホンマは大赤字で首回らんようになってんやろ?・・・・・・とねっちょりイヤらしく訊いてみたい気分だ。ナンボ今後も創業家が45%の株を持つったって50%超えてないと議決権は無いワケで、最早ただの飾り、張り子のトラである。山井太氏は社長で残留するそうだが、いつまでかはコミットされてもないし、ベイン側も急にゴッソリ経営陣の首をすげ替えては世間様への体面も悪かろう、ますますユーザー離れが起きちゃたまらん・・・・・・ってな強かな判断で戦略的に残しただけだと思う。その内、旧体制でのあれやこれやをほじくり返されたりして、創業家は株を手放さざるを得なくなるだろうとおらぁ睨んでる。アメリカのハイエナファンドは容赦ないでぇ~!
もぉ20年近く前におらぁ「*?」ってタイトルで、このブランドに対してかなり辛辣に批判的な意見を述べた。だって値段高くてやたらとゴツいだけのハッタリばっかしで、アウトドアイクイップメントとしての本質的な中身が伴ってないんだもん。アウトドアの本質的な中身とは、極論かも知れないけどやはり「Light&Fast」だと思う。そこがここの製品群には決定的に欠けてるのに高ビーでエラそうなのがどぉにも気に食わなかったのだ。。
しかしおれみたいなヘソ曲がりの偏屈な意見なんて極めて少数派で、世の中の流れがその間、一貫してスノーピークに与していたのは間違いなかろう。実際、おれの身の回りにも目を輝かせて「スノーピーク、良いっすねぇ~!欲しいっす!」っちゅうヤツ、何人も見た・・・・・・大抵はキャンプどころか日帰りのBBQで火起こしもマトモに出来ない人が多かったが。通ぶる気はないけど、実際そうだった。
そんなんで第何次だったか知らないけど、おらぁこの10年くらいの過熱気味とも言えるキャンプブームにしたってかなり冷ややかに横眼で眺めていた。おれのやりたいのは畢竟「貧しく寂しい野宿」であって、道具の展示会みたいに満艦飾で押し合いへし合いサイトに寿司詰めになってテントで寝ることではないからだし、この20年くらいで爆発的に裾野が広がるのと引き換えに、ヘンな人とそれに伴う口うるさい色んな規制があまりに増えすぎてどうにもやりづらくなってしまった、っちゅうのが大きい。もちろん子供も大きくなって巣立ってった、っちゅう極私的事情もあるけどさ・・・・・・でも、一人でも以前は野宿に出掛けてたしねぇ。
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話をスノーピークに戻す。
別に恨みはないし、使えるものは使う主義なんで、ここの製品もいくつかは持ってる。特にクッカーの1400Lと900Mにソロセットを加えた6点セットは昨年一人先発隊でこの地に越して来て2ヶ月、強制的ミニマムライフの道具としてキッチンで大活躍だったりもした。だけどどうだろ?最初に「ここマジでヤバいんちゃうかな?」って薄っすら懸念したのは、カタログが異様なまでの厚さの豪華絢爛な仕様になった頃だったと思う。まぁ、それより少し前だったか、ユーザーを集めた「スノーピークウェイ」とかゆうてキャンプミーティングを盛んに喧伝し始めたのも、ヘンな宗教団体みたいでキモチ悪く思えたもんだったが・・・・・・・あ!「雪峰祭」なんてのもあったっけ。たかがキャンプ道具でユーザーの囲い込みすんなよ!って鼻白む気持ちでおらぁ見てた。
懸念が明確な危惧に変わったのは、見るからに経営者には向いてなさそぉ~な、有り体に言って申し訳ないけどブサイクっちゅうよりは何とも異相の娘を社長に据え、なんだか急にアパレルブランドとして間口を広げだした時だった。表参道に旗艦店、ってホンマどぉしたこっちゃ?って思いましたわ。
なるほどたしかに数年前までキャンプのベクトルは豪華と奢侈に向いてたのは間違いない。グランピングとか個人的にはアホちゃうか!?って思ってんたけど、世の中は完全にそっちに向いて行ってたし、メディアもそれを無責任にガンガン煽ってた。「虫がイヤ!」とかヌかすネーチャンにそもそもキャンプに行く資格は無いって誰かハッキリ言やぁエエのに、そこまでもダボハゼに底ざらえして取り込んで行くのに、このプレミア志向はたいへん有効に機能したと思う。そしてその潮流を日本で作り出し、牽引してた中心的存在がスノーピークだったと言っても決して過言ではなかろう(・・・・・・って、その手の豪華な常設型テントはたいていノルディスクだったりするんだけどさ、笑)。その点ではなるほどパイオニアだったと言えるが、それはアウトドアの本質からするとやはり間違ってたし、いずれどこかで頭打ちになって行き詰まるリスクを大いに孕んでいた・・・・・・って、孕んだと言えば娘社長はテテなし子を孕んで辞任に追い込まれたんだったっけ(笑)。そんな流れに背を向けてたのは、有名人だとヒロシくらいだろうか。
また、キャンプっちゅうたかて、そんな毎週毎週狂ったように出掛けるコアなマニアは少ないし、そもそもそぉゆう人はあんましスノーピークを選ばないだろう。もっとコアで見掛け倒しでない道具を最低限持つだけだったりする。残る8~9割はあらゆるブームにありがちな単なるミーハーの、所謂「ニワカ」であろうと考えられる。でもまぁ裾野が拡がるとはそぉゆうことなのだから仕方ない。ともあれ、ならばこうして高級路線でブランドイメージを高め、「*」のロゴの認知度が高まってしまえば、ノースフェイスみたいにファッションアイコンとして十二分に機能するだろう、って踏んだのも戦略としては100%間違ってるワケでは無かった。そこは認める。
問題はそのような路線が巨大なマーケットとなり、未来永劫拡大基調で続くと踏んだことだ。言っちゃうとミもフタもないけど、キャンプに出掛けてる連中の大半はそこまでキャンプが好きではない・・・・・・どころかアウトドアアクティビティそのものにも実はあんまし興味がないっちゅうのが実情だ。みんな競って出かけてるようで、ホンマはアウトドアなんて実はレジャーやアメニティ、レクリエーションのいち選択肢に過ぎず、パイとしては知れてる。どこまで行ってもニッチなのだ。コロナがどぉこぉとか関係ない。そぉいや昨年までおれが暮らしてたマンションは数百戸規模だったけど、キャンプブームとTVが騒いでる最中でも、休前日等にクルマに荷物を積み込んでる人はそこまで多くなかったもん。
それにそもそも高級路線とユーザー数の増大ってのは背反する問題であって、両立は極めて困難でもある。ポルシェやフェラーリが年間1千万台も売れたらアカンのですよ。
要はハナッからどっか好い所で切り上げなくちゃいけないビジネスモデルだったのだ。しかしもうその選択肢は彼等には残ってなかった、っちゅうのも事実だろう。「走り出したら止まらないぜ!」はヤンキーの戯言ばかりではない。日本の急成長型の企業の多くが悩まされる大きな課題でもある。「止まらない」ではなかったな、「止ま『れ』ない」のだ。
いずれにせよ今後、どこかでスノーピークはアイテムの大幅な整理・改廃と、事業規模の縮小を余儀なくされるだろう。会社が自分の手許を離れることは(・・・・・・前述の通り社長留任、ったって張り子のトラなんだし)、ここまで大きくした経営者としては耐えがたい話だろうが、ブランドが今一度初心に帰り、足が地に着いた製品に絞って一からやり直すには良い機会なのではないかとも思う。平たく言うと、いささかヤリ過ぎたのだ。
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今住まう家は、とにかく庭がダダッ広いし大半は下が芝生だったりする。。テントとタープ張る程度なら3~4サイトくらい確保できるだろう。オマケに住宅街なのに周囲はとても静かだ。家の中のあれこれもだいぶ落ち着いたし、季節も良くなって来たんで、誰にも煩わされることなくここでキャンプをやってこましたろかと思ってる。規制だらけで騒がしいキャンプ場よりよほどユックリ落ち着けるハズだ。
そしてその時は、スノーピークがまだ「ヤマコウ」と名乗ってた頃の明らかにモスのパチモンなウィングタープを引っ張り出してやろう。もちろんペグはソリッドステークで(笑)。 |
おれの持ってるの、コレ。TP-100ちゅうってスゴい昔のモスのパクリ。張りやすいんで気に入ってます。
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2024.03.16 |
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