「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
たまにはこんなんもエエんとちゃいます?・・・・・・新型コロナだより(2)


観光地で良く見掛ける吸盤ボール・・・・・・新型コロナウィルスの画像を見るとおらぁ必ずこれを想い出します。

 緊急事態宣言とやらに基づく外出自粛要請が始まったせいで閑古鳥が鳴いて、世間では休店どころか廃業を余儀なくされる飲食店、倒産する観光や小売関連の会社が続出してる状況である。そんな時にかように吞気なコト言うてたらシバキ倒されるかもしれないが、殺気立った状況の中でもおれ自身はわりかしノホホンと暮らせている。

 今日はそれが何でなのかについてあれこれ思い付くままに書いてみたい。

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 一つにはあまり自分の仕事で今回のコロナ騒動の煽りを喰らってない、ってのが挙げられる。売上が8割減ったとかだったらもちょっと血相変えてたかも知れないけれど、まぁ同じようにしんどい時期はこれまでもあったワケで、しばらく布団被って我慢してりゃ何とかなるだろ、っちゅうのが見えており、まぁまぁ恬淡と構えていられるのである。やはりこれがいっちゃん大きい。
 それに食えない!廃業だ!って騒いでる業界って、ホントにコロナのせいだけでここまで追い込まれてんだろうか?って疑問がズッとある。コロナは追い打ちとかトドメの一撃だったんぢゃぁないの?って気がどうしてもするのだ。

 例えば飲食業。1ヶ月やそこら休んだだけで店回す資金が底を尽くって、どれだけその日暮らしなんだよ?って思う。そんな風になったのは業界全体の薄利多売へのシフトが長年にわたって体力を蝕んできたからではないのか?本来は個人経営で小規模に細々とやるのが正しい姿なのに、あちこちの資本や「天下取ったるでぇ~!」的なアホで野心だけはある連中が安易に参入しまくって来たツケが一気に回って来ただけではないのか?とまで思ってる。
 乱暴なベンチマークだけど、おれは外食での昼ご飯の相場が業界のすべてを表してるように思ってる。おれが学生の頃・・・・・・ってもう30年以上前なんだけど、ザックリ500~600円がランチの相場だった。食後にコーヒー付けて+50~100円ってな感じかな?それが今はどうか?
 ・・・・・・なんとまぁ、大して変わってないのである。せいぜい800円前後ってトコだし、ちょっと探せばいくらでも昔と変わらぬ5~600円で昼飯は片付いてしまう。その間、それなりに所得水準なんかも上がったっちゅうのに、こんな状態ではそりゃ店やってる側は蓄えも作れんわな。

 宿泊業も、昭和40年代くらいまでの団体旅行ブームに浮かれてデカい箱を拵えたようなトコが淘汰されてるだけやんか、って思ってる。ホントはもっともっと早くに命脈が絶えてたハズが、この10年くらいの降って湧いたようなインバウンドとやらで辛くも延命できてたトコに、コロナ騒動が持ち上がっただけのコトやんか。遅かれ早かれもぉ先はなかった、って冷酷だけど揺るぎない事実を誰かちゃんと教えたらんとアカンで。百貨店なんかも一緒だな。

 どこまでの仕事がこのカテゴリーに含まれるのかはいささか謎だけど、「フリーランス」とやらにも言いたいことが一杯ある。景気の良い時はスカしたこと一杯ヌカしてたヤツ多いですやん。要は辛抱強さが足りんだけなのに、「組織の枠には収まりたくない」とかさ、「ここには創造性を刺激する自由がある」とかさ。ベタなトコでは「直で仕事取った方が儲かるし、小回りも利く」とかさ。ほいでもって何でもかんでも経費に回してロクすっぽ税金払ってなかったヤツも多いやん。
 リーマン稼業はその間、大した旨味もないのに理不尽な仕打ちや組織の矛盾に耐え、給料とは我慢料だと思って、問答無用で天引きのバカ高い税金や社会保険料をキッチリ毟り取られながら、黙々と頑張って来たんだよ。
 自由の対価は不安定なんだ。ちょっと仕事が無くなったからって泣き言並べるな。急にクレクレ厨になったフリーランスへの国からの補助に対して、もっと企業労働者は怒りの声を上げるべきではないかと言いたい。とっとと商売畳んで民間企業に就職しろ。いくらでも求人募集あるぞ。

 要するに産業間での労働力の移動がもっと早くから生じてなくちゃなんらなかったのに、それが一向に起こってなかったのが今の日本であり、そこに問題の根っ子がある。それで日本全体ではものすごくイビツな産業構造になっちゃってることに目を向けず、他力本願なインバウンドだのなんだの神風が永遠に吹き続けると勘違いして突き進んできた結果がこのザマなんだとおれは思う。
 ちなみに誤解のないように申し添えると、誰か特定の個人店主等を指して以上のコトを書いたワケではない。あくまで業界全体をマクロに捉えての感想である。

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 2つ目には「ステイ・ホーム」なんて高いトコ目線で小池のオバハンに言われなくても、おれには元々インドアな趣味や作業が腐るほどあるから、家に居てもあんまし退屈しないのである。それどころかまだまだ時間は足りない。

 まずは目下最もホットなタイコ。何せこの歳でまったくの初心者で死ぬほどヘタだから、ちょっとしたワザの習得にもエラく時間が掛かる。意地になって続けてると1時間や2時間、すぐに過ぎてしまう。もちろんギターも忘れてはないし、ベースもたまには手に取る。
 また、楽器をやるってコトは、そのメンテナンスも付きまとう。弦楽器は当然たまに弦の交換が必要だし、そうなると溜まってた埃を取ったり、手垢まみれになったボディ全体を拭いたり、可動部分に注油したり、指板だってレモンオイルで手入れしたり・・・・・・と他のあれこれが付いて来るので、何だかんだで1時間くらいはすぐに経ってしまう。
 つまり、これらだけでも真剣にやるとなると既にどれだけあっても時間が足りない状況だし、そんなんで今は中止してるけど、これらを録音してDTM等で仕上げるなんてトコまでやった日にゃぁ、ホント収取が付かなくなること請け合いなんですわ。

 ここに写真の画像整理が加わる。外出してカメラを振り回すのなんて実はいっちゃん楽勝である。そっから後のプロセスがメチャクチャめんどくさい。まずは画像にファイル名を付けて保管し、バックアップし、って作業が第一段階・・・・・・まぁこれはそれほどでもないわな。続いてはサイトの方の旅日記に起こすのが要領良くやっても5時間くらいだが、まぁこれもズーッと続けてることだしそれほど苦にはならない。ともあれこれが第二段階。
 さらにこっからが本当に大変で、勢いで始めたWorks用に選んで、現像して、トリミングや傾きの補正、リサイズ、各種ボカシ(笑)・・・・・・これらに莫大な時間を要している。そんなフォトショを駆使して、みたいな凝ったことは全然やってないにもかかわらず手間暇がやたらと掛かっており、仕掛かり中のが絶えず1000枚くらい残ってる、ってな状況に追い込まれてたのだ。
 正直、好きで始めたこととはいえかなりの苦痛にさえなっていた。だって片付けても片付けても新しいストックが増える一方なんだもん。今回の外出自粛によって最も進んだのがこの滞留の解消だ。それでもまだ選んだだけのが500枚は軽く残ってる。だから全然道半ばなんだけどね。

 もちろん相変わらずサイトの駄文書きもある。これにはケッコー波があって一概には括れないけれど、どうだろ?平均すると1つ書くのに3~4時間は要してるんぢゃなかろうか。また、旅のギャラリー以外のギャラリーもある。そうそう、何年ぶりかで楽器類のページを増やせたのは、コロナ騒ぎあったればこそだよな~。サマサマやんけ。
 料理も今回のコロナ騒ぎなんて関係なくこれまでズーッとやって来たことだ・・・・・・とは申せ万一、都市封鎖が厳格になったりして生鮮品等の流通が滞ったり、或いはそんな噂でバカみたいな取り付け騒ぎ起きたりした中に巻き込まれるのも鬱陶しい。そんなんで作り置き系のを拵えることが若干増えたかも知れない。大体土曜日の午後遅く以降はこうした各種料理作りに費やされてるのが実態だったりする。

 あぁそうだ!何よりおれたちの外出自粛状態を喜んでるのがいた。ネコだ。ネコが孤独を愛する動物だなんてのは根も葉もない嘘ではないかと思ってしまう。それくらいおれたちが家にいてくれてもぉ安心だわ嬉しいわでたまらないみたいで、足許に転がって撫でろとせがんだり、これ見よがしに走り回ってみたり、横にピッタリくっ付いて眠ってみたり、構ってほしくて仕方ないみたいである。相手してると1日なんてアッちゅう間に過ぎてしまう。

 ・・・・・・緊急事態宣言と外出自粛要請はつまり、自分にとっては溜まりに溜まりまくってる様々な事柄を幾許かでも解消できる千載一遇のチャンスだった。もっと過激に会社も1ヶ月ほど休みになってくれんかな。そしたら他にも中途半端なままで多数残ってるコトがもっと片付けられるんだけどな(笑)。

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 3つ目は、これもカド立つ言い方になっちゃうが、新型コロナウィルスに対しておれ自身はそれほど怖いとは思ってないってのがある。ぶっちゃけ実はとっくに日本はピークアウトしてると思ってるし、そもそもコロナウィルスって、たしかに従来の流行病よりも厄介な点が目立つ(潜伏期間が長くその間に他人に伝染す、重症化に気付きにくい等々)とは申せ、そこまでガタガタ騒ぐほどではないんぢゃないかって気がしてるのだ。

 感染者数について日本、っちゅうか厚生労働省が意図的に低く操作してるのは間違いない。医療崩壊を防ぐ、って一体全体オマエ等誰の方を向いて仕事しとるんぢゃい!?と言いたくなるが、とにかくそれを錦の御旗に、発症して余程悪い状況でないと検査さえしてもらえないような体制にしちゃってる。だから「市中感染者」なんて意味不明のコトバが生まれたりしてるんだけど・・・・・・それはともかく、だから全く信用できないが、死亡者数についてはまずまず正確に発表してると考えられる。

 日本はBCG打ってるからとか、あまり強いタイプのが入って来てないからだとか、キスやハグの習慣がないからとかいろんな説が唱えられながら、結果的に人口に対しての死亡者数は等差級数的な増加であり、それも声を大にして騒ぐようなレベルにない。
 そりゃぁ志村けんが亡くなったのは、日本のお笑いにとって大きな損失だよ。まだそんな歳でもない岡江久美子が亡くなったのだって、芸能界にしては珍しいおしどり夫婦と言われた大和田獏にはどれほどツラかったことだろう。
 しかし、こうした社会全体に蔓延する疫病を評価するのに、情緒的にそれら個々の事象を取り上げたって詮無いハナシである。あくまで率、パーセンテージでの推移を日々冷静に見るしかないのであって、その点で新型コロナは、例えば同じコロナでもMERSなんかよりは随分大人しいし、理由は分からんにせよ日本国内では、国民の多くに何らかの免疫力が備わってるのではないかと思われる実態がある。

 事実を眺めてりゃそぉゆう結論に至るハズなのに、そうはなってくれないのは、どれだけ教育水準や識字率が上がろうと、本質的に暗愚な人間は減らないってコトの証左なんだろうな。

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 ともあれ今の新型コロナウィルスの世界的な伝播だけでなく、それに狂奔する人々を含めての状況を、殊更高見の見物を決め込んで愉しもうなんて気はサラサラないけど、ある程度醒めた目線で客体化する必要はみなさんにもあると思う。

2020.05.09

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