「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
鉱山復活ってどうよ!?・・・・・・強制労働ノススメ


こんなん、今どき職人集めて建てようたってナンボ掛かるんや、ってね(持越鉱山選鉱場)。

 歳取るごとに何だか床屋政談っちゅうか、呑み屋でメートル上げた酔っ払いが論旨ムチャクチャな暴論だらけで天下国家を論じるようなハナシが増えとるのぉ〜、って自分でも感じてる。
 流石にちょっと自分でもウンザリするトコはあるんだけど、ここで付け焼刃で八方美人にエエカッコして取り繕ったって詮無いことで、まぁ素直に向き合ってくしかないように思う。

 ・・・・・・ってなワケで、今日は強制労働で鉱山を復活させようやないか、ってなハナシだ。

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 囚人を強制労働させることは、実は結構早い時期に日本では禁止されている。ちょっと文献が手許に見当たらないんだけど、たしか明治の中ごろくらいにある僧侶が始めた社会運で二重刑罰の禁止、みたいなことを訴えて全国的な運動になって廃止されたのではなかったかしらん?要は刑務所に放り込まれる苦労に加えてさらなる苦労を上乗せして与えるな、みたいなそんな主張だった記憶がある。

 実際それまでの北海道開拓なんてもぉ、囚人の強制労働によって色んなインフラが出来たっちゅうても過言ではない。鉄道敷くのも、道路作るのも、鉱山開発するのも、みぃ〜んな囚人をボコボコにタダ働きさせたオカゲでものすげぇ低コスト、かつおっそろしくハイペースの突貫工事で実現したのだ。
 有名な例では石北本線の常紋トンネル、これはもう囚人ではなくタコ部屋労働の時代に移ってた時期だけど、現場でくたばったのをめんどくせぇからそのままトンネルの壁に塗り込めてしまった、な〜んてまことしやかにささやかれてたのが、何年前だったか、トンネルの壁が地震で剥がれ落ちた・・・・・・そしたら出て来たんですよ!マジで白骨死体が!他にもまだまだ塗り込められてるっちゅうのが定説となってる。
 北海道時代、仕事で何度か訪れた帯広の町にしたって駅の東側を南北に貫く大通りは通称・「監獄道路」である。囚人を強制労働させて地盤の悪い泥炭地の上にガーッと拵えたのだ。当然、常紋トンネルと同じようなことはあったみたいで、いろんなコワい噂を地元の人に聞かされた。

 たしかに強制労働はムチャクチャに苛烈でありエゲツない。特に明治期、北海道で強制労働に従事させられた人には自由民権運動の政治犯が多かったとも言われる。要は口うるさくってコトあるごとに国の政策に盾突く連中を、遠く離れた北の未開の土地に連れて行って無理矢理働かせりゃ、開拓は捗るしややこしい煽動するヤツは厄介払いできるし一石二鳥ぢゃん!?ナイスなアイデアぢゃん!?オレ、アタマ良くね!?ってな、マコトに冷酷で合理的な考え方である。

 さすがのおれもそこまで是としようとは思わない・・・・・・が、だ。

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 例えば今、刑が執行されないまま拘拘置所で惰眠を貪ってる確定死刑囚って国内に何人いると思います?

 124名ですよ、124名!コイツ等は社会復帰できる見込みがないからってな珍理論で労役も免除なんですわ。見事に三食昼寝付きだ。他に未決のも加えると数はこの数倍になる。そいでもってフツーの(!?)囚人の数はたしか8万人弱だった記憶がある。少年院とか加えるともっと増える。そして恐ろしいコトに年々増え続けてる。
 そいでもってコイツ等を収監しとくのに掛かってるコストがおよそ年間2,500億円である。これには施設の維持費や職員の給料なんかも含まれてるから単純に頭割りできないとは申せ、まぁ結構なコストではある。一説には純粋に囚人一人に掛かってる食費等のコストは年間5〜60万円とも言われるが良く分からない。それでも400億だわな。

 まぁ、コストは掛かったって別に全然構わないんだ。問題は彼等が自分の食い扶持くらいは稼いでるのか?ってコトだ。
 これについては、名目上は出所後の職業訓練も兼ねてってな名目で、時給5〜40円くらいで残業も何もないヌクヌクした労働環境で中学校の技術家庭科の授業みたいなコトやって、それで出来た製品を売ったりして得られてるんだが、この売上が年間約160億円、経費引くと130億円くらいが国庫に収まるって寸法らしいが、当然ながら全体で差し引きすると2千数百億の赤字であり、財源としては全く足りてない。
 オマケに作ってるのがホンマにしょうむないんですわ。味噌とか醤油とか鎌倉彫とかさぁ、断言しても良い。こんなん絶対に出所後の職業訓練にはなりゃぁせん、って。アニメのセル描きとかの方がよほど需要あるっしょ!?
 何のこっちゃない、国民はちょっとした地方都市の人口に相当するくらいの人数のごくつぶしを税金で養ってるような状況なのである。後世に残るであろう奇書・「刑務所の中」で花輪和一は、収監されてしばらくしたら三食キッチリ提供されて運動不足なモンだから肥ったと述べてる。それが実態だ。

 PEAVEYって楽器類のメーカーがアメリカにある。おれもここのちっこいアンプを以前愛用してた。どれもその内容からすると激安で有名なんだけど、それは組み立てを刑務所でやらせてるからだ。チャリだとイタリアの名門・CINELLIの低価格帯のフレームはやはり刑務所で作られてる。そしてもちろんどちらも堂々と”Made in USA”とか”Made in Italy”を名乗れる。日本の官憲はあまりに不勉強だしアタマが固いしあきませんわ。少なくとも鎌倉彫よりは売れるって。
 スーパーのPB製品とか、メーカーはどこも生かさず殺さずの薄利に耐えながら作ってる。労働人口の不足が叫ばれる昨今、刑務所で作ればもちょっとマシになると思うのだけどねぇ・・・・・・。

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 さてそろそろ本題だ。まぁ、マトモ(?)な囚人については、そうしてもっと儲かる生産活動に励ませれば良いとして、死刑囚とか、あとは矯正不能な壊れた系の粗暴犯とかサイコパスなんをどうするか?ってことだが、おれは真面目にそいつ等を死ぬまでコキ使って鉱山を復活させりゃエエんとちゃうやろか?って思ってる。そりゃぁフクイチに送り込むのもそれはそれでアリだろうけど、どうも直截すぎて面白くない。

 だから鉱脈枯渇してたって構わないのである。それならそれでムダに掘らせれば良いだけのことだ・・・・・・否、掘っても掘っても徒労である方が余程刑罰としてはふさわしい。「何の目的も無い苦役を与えること」は刑罰としては最高のアイデアの一つだろうから。
 タコ部屋上等!労働集約・非効率最高!落盤・爆発・出水歓迎!・・・・・・執行の手間が省けますがな。もちろん、近代的な設備なんてまったく要らない。木組みの支保工、手押しのトロッコ、鏨と鑿、寄木細工のような選鉱場、迷路のように引き回されたレール等々、人海戦術で拵えさせりゃエエんだ。グズグズ言ったら地底深くの切羽に送って発破のスイッチ押せば済むことだ・・・・・・詰まんない鉱山ミュージアムより千倍リアルで楽しいアメニティになる、ってば。そう、社会的復讐ではなくアメニティとしての刑罰。

 別に鉱山に限らず、こうして喪われた産業文化の風景をコストを掛けずに各地に再現して行くのだ。言うまでもなくそのままだとめんどくさい市民運動家から国連人権なんちゃらまで、各方面よりクレーム入るだろうから、その辺はシッカリ理論武装する必要はあろうけどね。

 ・・・・・・ワハハハ、我ながらひでぇ暴論だとは思うけど、とにかく今の世の中、あまりに犯罪者に対して手厚過ぎやしませんか?ってコトだ。何の根拠もない知性主義や性善説なんてもう破綻してるって。こううでもしないと被害者や関係者の感情だって収まらんでしょ?被害者だけが一方的に理性的に我慢しなきゃならん今の状況は、どぉ考えたっておかしいぢゃんかよ。

 どぉせ未成年だからナンボ殺しても死刑なんてならへんわ!って嘯いてた市川一家4人殺人事件の関光彦ってガキは、死刑執行までに実に四半世紀を要した。執行を知って慌てた石巻3人殺傷事件の千葉祐太郎ってのは再審請求と来たもんだ。
 ちょっと鍋の雑炊のデキが良くないからって経営者呼びつけて殴り殺した濱野慶治ってヤクザからも破門されてるオヤジは、殺人の前科あるにも拘わらず、問われる罪は傷害致死だ。
 オウムの浅原彰晃を始めとする幹部連中はもう何年拘置所でウダウダしてるんだったっけ?
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 やっぱ、時代は強制労働っしょ!?ホレホレ。

2018.01.06

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