「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
学校ごと無くせ(2)


ここ見ると壮絶な状況が全部載ってます。

 数年前、「東大阪生き埋め事件」っちゅうのがあった。要はオンナを取った取られたで揉めた若者同士で、最初にボコった上に、手打ちにするんなら金寄越さんかい!などとヤクザ紛いの恐喝した方が逆襲喰らってやり返され、散々の打擲を加えられた挙句、岡山の山中にユンボで生きたまま埋められたのである。殺した方がそらいかんが、殺された方もまぁ殺されるくらいの仕打ちをしたんだから、まぁどっちもどっちな事件だった・・・・・・で、内容の凄惨さもさることながら、殺したのも殺されたのも一応大学生だったってことがこの事件では衝撃的であった。

 そんな彼等の通ってた大学が「東大阪大学・こども学部」ってトコで、一躍この学校の名前は全国に轟き亘ったのである。もちろん悪い意味で、だ。通ってる学生のおつむのレベルがこどもだからこども学部なんだろう、とみんな冷笑・揶揄したもんである。事実、この大学の偏差値は実に「39」・・・・・・40にさえ届いてない。偏差値なんてあまり信用できるものでないとはいえ、それでも39はねぇだろ!?どんなけやねん!?って思う。ハッキリ言って存在してるのが不思議なくらいのまったく行く価値のない大学である。ちなみに「こども学部」と平仮名で書いたのは間違いではない。正式名称が平仮名なのだから恐れ入る。経営する側のおつむもまたこども並みってことかもしれない。
 東大阪市で二十歳過ぎまで生まれ育った同僚がいて、そいつに訊いても「そんな大学全然知らんですね〜」と言ってた。東大阪はそれほど広い市ではない。如何に泡沫の存在であるかが伺える。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今年、っちゅうか去年ちゅうか、年々早くなってて良く分からんのだけど、就職戦線は「超」氷河期なんだそうだ。大卒の就職率が70%を切ったとかでメディアは大騒ぎしている。TVの画面には窮状を訴えつつもどこか諦念に満ちた力ない眼差しの学生が映っている。不景気だからって何とか終身雇用に乗っかろうとして、選り好みしてるうちに椅子に座り損ねた若者だ。バブル崩壊から20年、いまだ低空飛行を続ける我が国の経済状況を象徴的に物語ってる・・・・・・と思ってたら、ここにはとんでもないカラクリがあるってことを知って愕然とした。

 マトモに「大学生」と呼び得る層の就職率は何ら変わってないし、むしろ全体的に見ると大卒の就職者数は増えてるっちゅうのである。

 1990年のバブル絶頂期、日本の大学数は約500校、アタマ数は在籍する学生数の計ではあるがおよそ210万人強だったとのことだ・・・・・・で、その頃の就職率はおよそ80%。組織に帰属することを厭うてフリーターになるヤツが続出してた頃で、その気になれば100%も不可能ではなかったろう。
 それで今がどうか?っちゅうと、大学数は実に約780校、同基準で大体280万人弱とエラい増えようなのである。おれはものすごく驚いた。粗製濫造とは正にこのことだ。ともあれあとは簡単だ。人数に率を掛ければ就職先が決まった数は簡単に求められる・・・・・・持って回ったイヤらしい言い方をせずとも、もうお分かりだろう。何のこっちゃない、就職人口はむしろ増えてるのである。断言して申し訳ないが、路頭に迷ってるのは大学生とも呼べないようなバカ大勢+身の程をわきまえずに高望みばっかしてる連中少々、ってトコだろう。

 不思議なことにどこの企業でも就職して最初の基本給は学歴で横並びになってる。どんなに優秀な人物であっても高卒だと大卒より安く、どんなにバカでも採用されれば大卒は高卒より高い。院卒はさらに高い。高い安いだけでなく、多くの会社が大卒はホワイトカラー、高卒以下はブルーカラーってな線引きをしており、この決められたレールを乗り換えるのはいっかな容易ではない。学生生活っちゅう最低4年間の惰眠を貪る権利まで付いてそんなんだから、猫も杓子もクズ大学だろうがなんだろうがとにかく進学しようとするのだ。

 前回、同じテーマで書いたときに最後の方で触れた「Fランク大学」ってーのが、この20年余りで増えた300近い大学の大半を占めているんだそうな。新設もあれば、短大が鞍替えして4大になったっちゅうのもある。そもそも「F」って何だろう?って調べてみたら、A〜Fでの格付けではなく、「受ければ誰でも通る」ことからフリーパスの頭のアルファベットを取って河合塾が名付けたらしい。今では偏差値40以下が一般的にFランクと言われるようだが、本来は測定不能を指してたらしい。要はバカすぎて測定不能、と(笑)。
 その層が無駄にパイを大きくして就職率を低下させてるのである。むしろそんなんが大手を振って4大卒として就職できるほうがどうかしてるってモンだ、とフツーに考えれば誰だって思う。いやもうマジで上に挙げたような簡単な計算による大小比較さえ出来ないトンデモ大卒がこの世に溢れ返ってるのである。かような輩を割高な給料で雇いたいなんて経営者がいたらお目にかかりたい。

 それなのに、あーそれなのにそれなのに、おめでたい政府は「新卒者雇用に関する緊急対策」と称してこのバカ共に補助金出す、っちゅうてるらしい。その額、あろうことか一人100万円だったかな。おれにくれよ、100万(笑)。賽銭や寄付金とかが元手ならまだ許せるが、国民の税金がそこには投入されるのである。バカに税金遣う・・・・・・こんなバカな話はない。政治家ってのは頭に虫でも湧いてるんだろうか?盗人に追い銭もいいトコだ。この愚劣極まりない企てに対し大前研一が噛み付いてる。どうにもいけ好かないタイプのおっさんではあるが、この点でまったくおれも同意見だ。

 本来ならば到底大学に進学できるような知的レベルでなかった者がさしたる努力も無いまま、大学とも呼べないような大学に入って、そして出て、それでいっちょまえに大卒として扱われたい・・・・・・なぁ〜んて、世の中を舐め切ったとしか思えん虫の良すぎる性根をこそまず正さなくちゃならんのではないのか?

 しかし、こういった意見を述べると、必ず「人間、勉強ばかりやおまへん」ってな反論をしたり顔で言う別種のバカが現れる。
 それは決して間違いではない。なるほど人間、学力が全てではない。人間性が大事だろう。それはおれも痛感している。どことは言わんが結構な国公立大学を出たにもかかわらずどぉにも使えねぇのがいて難儀してるし、おれ自身だってまぁFランクではない大学こそ出たものの、大きな人格の偏頗を抱えたままここまで辛くも生きてきてる。IQばかりでなくEQだ・・・・・・EQってイコライザーか!?(笑)。
 しかし、大事なことを忘れとりゃせんか?そもそも高校とは中学よりもより高度で専門的な勉強をする場であり、大学は高校よりもさらに高度で専門的な勉強をする場なんだ、ってことだ。そのために設けられたのだ。九九もマトモにできんバカや、得体の知れん中国人をかき集めるために出来たものではない。より高度な勉強により高度な学力が求められるのは当然であって、つまり人間云々以前に学力的にバカはやっぱ大学に行っちゃいかんのだ。大学とはあくまでそぉゆう機関なのであり、それが最大の原理原則である。人間性もクソもあるかぁ、っちゅうねん。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 こうして考えてくと今の780校・280万人ってーのも素晴らしく異常だけど、バブル絶頂期の500校・210万人でとっくに充分異常なレベルだったんだと思えて来る。だって18歳人口は当時およそ200万人であるから、大雑把に言って4人に1人くらいは大学に進んでたわけだ。実際統計を調べたところと24.6%とあったからそんなに間違ってない。言うまでもなくそんなに高確率で勉強のできるヤツはいない。ホンマにそんなアタマのええヤツばっかゴロゴロおったら日本はもっとスゴい国になってた、っちゅうねん。
 当時から失笑を禁じえないくらい学力レベルの低い大学はいくらでもあった。「入学随時」だとか「ローマ字で名前書けたら受かる」なんてまことしやかに囁かれるような大学である。具体名を挙げるのは差し控えるが、まぁ実際とんでもなかった。

 ぶっちゃけ大学の定員数なんて進学率で10%、せいぜい譲歩して15%かそこらになる程度でもぉ充分なんぢゃなかろうか。要は10人に1人乃至7人に1人くらいの間だ。院なんてもっと少なくていい。

 ああ、そぉいや大学院といえば、何年か前、東大の院出たっちゅうオネーチャンと話したことがある。東大阪大学の略ではない、東京大学だ。東大といえば文句なしに日本の最高学府だろう。しかし、話してみると随分とアタマが悪い。一般的な常識もなければ、専門的な知識にも見識にも欠けてる。キレもまったく感じられない凡庸そのもので、有り余ってるのは鼻持ちならないプライドだけ・・・・・・っちゅうまことにお話にならんバカ女だった。押し倒す気にもなれんタイプ。
 大学院、殊に理系の大学院が近年ブラック企業化してて、やることは単なる教授の研究の小間使いに過ぎず、何ら体系だった高度な学問を身に付けることが出来ない機関であることは有名だが、いくらなんでもここまでひどいのには唖然とするしかなかった。
 おれはそのことをおくびにも出さず(・・・・・・当たり前やね、笑)、いぶかしみながらその来歴をそれとなく聞いてみて納得した。要はカノジョ、Fランクではないけど、中堅以下の私大を出て東大の院に潜り込んでたのである。試験管振って、測定器見るだけの2年間ではそりゃどうにもならない。冬の測候所に籠るバイトとやることは何一つ変わらんのだから。それでも院卒の箔だけは付くのだから美味しい話ではある。これを最近では「学歴ロンダリング」と称するらしいことも後から知った。僅か半時間話しただけで剥がれるような安っぽい化けの皮を頼りに彼女は生きている。それは何だかとても不幸なことのように思えた。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 前回と結論はいっしょだ。あ〜も〜手抜きだけど、年取ると繰り言が多くなっていけねぇんだわ・・・・・・と自分のことはともかく、大学は高校以上にもっともっと減らしていい。具体的な数字で言うと定員ベースで今の1/6くらいもあれば充分だ。熾烈な受験戦争、大いに結構ではないか。若くて頭の回るうちに目の色変えてとことん知識や教養を叩き込む時間を持つことは決して無用ではない。それで鍛えられる人格や人間性だってあるのだ。
 え!?一部のエリートが国をどぉこぉって!?いいぢゃんその分、中卒だろうが高卒だろうが、能力に応じてガーッと給料上げたったり、大抜擢したり、重用したりすりゃぁエエんだよ。人を評価したり使ったりするのをそんな学歴で輪切りなんて、手抜きしちゃぁアカンわ。

 そしてクズ大学は倒産・廃業等の自然減を待つ前にとっとと強制廃校にしちゃえば良いのだ。ハンチクな高等遊民の教員なんか不要である。怪しい中国人集めて何とか成り立ってるようなトコからバッサバッサ無くすべきだし、建設に伴って要らぬ造成したんなら元の山林に復帰させて欲しいくらいである。

 さらにそういう活動こそ「人間、勉強ばっかしやおまへん」って主張する人(実はこぉゆう人に限って妙に高学歴で浮世離れしたインテリが多いのがまた腹立たしい、笑)が率先してやってくれれたら、それはそれで言行一致でとてもいいんだが・・・・・・(後略)。

2011.01.25

----Asylum in Silence----秘湯 露天 混浴から野宿 キャンプ プログレ パンク オルタナ ノイズまで
Copyright(C) REWSPROV All Rights Reserved