「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
消費税アップはそんなに問題か!?


国債が半分近くを占めてんだよね〜。

http://www.nta.go.jp/より

 いよいよ来月から消費税が3%上がって8%になる。それでもう耐久消費財とかが売れまくってるらしい。休日に買い物に行くと、電気屋なんてたしかにすごい人出だ。今の内に買っておかねばっちゅう消費者心理も働いて、とにかく久しぶりにモノが売れまくってるのである。いっそ、毎年1%づつとか上げて行けばもっと国内の消費は堅調になるのかも知れない(笑)。

 振り返って我が家の状況を考えてみた。ヨメが買い溜めしとかなきゃ、っちゅうんで買ったもの、あるいは3月中に買っとけと言われたもの等を列挙してみると以下の通りである。

 ●パソコン
 ●定期券
 ●スーツ
 ●トイレットペーパー
 ●猫のエサ
 ●猫の砂
 ●乾電池
 ●ワイシャツ
 ●トニック
 ●洗剤
 ●シャンプー
 ●缶ビール(・・・・・・っちゅうても第3のナントカね、笑)

 ・・・・・・ちっちゃぁ〜!!(笑)。結局、タバコのカートン買いも、冷蔵庫に洗濯機、自動車や家の買い替えもしてない。

 この中で比較的高額だったのはパソコンが10万ほど、またスーツが6万くらいしたのと、毎年この時期のこととはいえ定期券が結構するくらいのモンだ。まぁ、高かったっちゅうたかて、パソコンは子供のXPマシンの保障が止まったのに加えていよいよ動作が壊れそうになって仕方なくだったし(それも在庫の秋冬モデル!)、スーツは2着目千円とかそんなんにさらにはポイントやらダイレクトメールについてた割引券やらなんやらで値引きも付いてなんで、実質1着3万切ってたりする。
 つまり消費税が上がるからってイチから買ったものなんて殆どないのだ。家にあるのが無くなりそうなんで、それならまぁ今の内が宜しかろう、ってな調子で買っただけのことである。スーツにしたってもうずいぶん着古してヨレヨレで、おれのあまりの着る物に対する無頓着さに呆れたヨメからエエ加減そろそろ買い直せ、って命じられてたものだった。
 他のモノにしたって、元々ホームセンター等でひどく安い価格で買ってるので、ぶっちゃけ3%やそこら消費税が上がったってさほど家計への影響はない。実はどこのご家庭でも状況は似たり寄ったりではなかろうか。

 ・・・・・・なのに世の中大騒ぎだ。

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 個人的には消費税はもっと上がったって構わないと思ってる。ただしその分、社会保険料と源泉税の仕組みをもっと見直してシンプルにして、そこに組み込んでほしい。

 今の健康保険料や厚生年金保険料は、ひじょうに不気味、っちゅうか難解な計算方法でおれたちの給料から天引きされてる。春の3ヶ月間の給料の平均を取って、それが階差料金表みたいなのに当てはめられることで1年間の保険料が決まる。つまり、健康保険に関しては同じグレード、同じクオリティの医療保障を受けるのに、月々の掛け金は異なるのだ。子供の数も関係ない。
 自動車の任意保険は事故らなければどんどん保険料は安くなってくが、病院に掛からなかったからっちゅうて保険料の値引きなんてない。
 オマケにおれたちサラリーマンはどれだけローンがあろうと高額商品IYHして嵩んで家計が苦しかろうと、毎月ナサケ容赦なくお給金から差っ引かれる。実に無慈悲である。ところが国民健康保険なんて、どれだけ請求来てもシカトしてウダウダ過ごし、いざ病気なってから慌てて加入したって、特段責められることもなく医療保障は受けられるのである。散々踏み倒しても手厚い福祉は受けられるのである。実際、このカラクリを悪用してロクに保険料払わずに医者に通ってる連中は世の中にゴマンといると言われる。

 年金だってそうだ。何だかバカみたいに取られるのに受給開始年齢は引き上げられる一方である。おれが65歳になる頃にはおそらく、70歳まで引き上げられてるだろう(笑)。70歳になった頃には死ななきゃ払われなくなってるやも知れぬ。
 加えて401Kだとか自己責任だとかなんとか、利率の引き下げだとか、計算の仕組みはどんどんもらう側に厳しくなってってる。ほいでもって毎月取られてるお金はどこに消えてるかっちゅうと、既得権の上に胡坐かいて、年がら年中海外旅行だフルムーン旅行だ人生の楽園だっちゅうてる年金持ち逃げ組のジジィババァ共に投入されてるのである。自転車操業もいいトコなのだ。さらには支払われる内容がこれまた分かりにくい。第一だとか第二だとか加算だとか、嫌がらせのようにその仕組みは複雑になっている。

 オマケにはこのテの社会保障の団体には星の数ほど結構な高給取りの役員がいる。お役人の天下りもおれば、会社でいいトコ行ってめでたく定年迎えて迎え入れられる者もいる。他に外郭団体も相変わらず無数にあって、つまり理事会だなんだっちゅうては広く薄く集めたこれらのお金から掠り取って美味しい思いしてる連中が山のようにいるってこった・・・・・・ってまぁ、こぉいったお金の集まるところにこのような輩が涌くのはアブラムシみたいに生物学的な必然でもあって、あまり目クジラ立てたってしゃぁないんだろうけど、やはり面白くはない。
 源泉税だってそうだ。申し添えるならば、取り立てる仕組みより、集まった巨額の原資を遣う仕組みをもっと見直すことも同時に行ってほしいものである。

 いずれにせよ、こんなバカバカしい矛盾が罷り通ったままで国が乱れるな、人心が地に堕ちるな、っちゅう方がムリだとおれは思う。

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 繰り返す。消費税は上がっていい。その代わり、他の各種税金や社会保険と呼ばれる制度をいっぺんにもっとシンプルで公平にしたらどうだろうか?おれの言いたいのはそれだけだ。

 富める者は沢山払えっちゅうんなら、明らかに豪奢な高額商品には高い消費税率掛けたら良いではないか。所得税だって累進課税って仕組みになってるっしょ!?だからロレックスは基本税率50%、ダイヤ散りばめてあったら300%とかさ(笑)。これとあとは源泉税くらいに取り立てる金の種類は絞り込んで、もういい加減ルールから何からバラバラでデタラメな社会保険料の原資もそこにまとめ込んでしまうのである。
 絵空事ではない。現に北欧諸国はそんな方式でやってる。払った額と受益しうるサービスの不均衡が問題ならば、ちょっとヤラしいやり方だけど、いくら遣ったかに誰が遣ったか、って情報を組み合わせれば自ずと個々人の納税額も決定されるだろう。住民基本台帳だってあるんだしね。対して払ってないヤツは歯医者でも一番安い陶製の入れ歯にする、風邪引いてもフツーのクスリ、みたいにすればいいのだ。そしたらみんなもちょっと真剣に働くよ。

 「税と社会保障の一体改革」な〜んてお題目は立派なんだけど、実際何もマトモに進んではいない。どうしてなんだろう?

 ここでユダヤやロスチャイルド、あるいはフリーメーソン等々の陰謀でも持ち出したらネットに溢れ返る基地外ブログみたいになってそれはそれで面白いのだろう。けれど実際はそんな大掛かりなものでもなんでもなく、要はいろんな社会の集金システムの中で上述したような利権の甘い汁吸ってる人たちの、セコくも貧乏臭い保身の気持ちが集積されただけに過ぎない。実に面白くも可笑しくもない話だが、それが恐らくは真実だ。

 売り手良し、買い手良し、世間良し・・・・・・近江商人の教えである「三方一両得」っちゅうヤツなんだけど、これだけ複雑にいろんな事象と利権が絡まり合う中で、今風に言えばステークホルダーが沢山いる中で、最早そんな八方美人なこと並べてられない。誰かが犠牲になるのだ。そして言うまでもなくそれはいつの時代も、さほどの金も持ちえない平々凡々たる大衆って存在だ。

 ・・・・・・と、そこまで考えて、アッと思った。そう、このような感慨を抱くうちはおれもまた収奪されるべき大衆の一人なのだった(笑)。うううう、しおしおのパー・・・・・・。 

2014.03.12

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