「シズカナカクレガ」ヘヤフコソ
Queen Seiko 1st Edition

駄文の方にも書いた、実家の抽斗の中からひどい状態で発見された「クィーンセイコー」をオーバーホールしました。

クィーンセイコーとはセイコーが1962年、初の本格的婦人用腕時計として発売したものです。

当時としては「キング・セイコー」の女性版だったみたいで、製品としてはそれなりに気合入ってたのではないかと。
恐らくこれはその初代ヴァージョン・・・・・・あくまで推定ですが。

23石の手巻2針で、14KG張りになっています。

ちなみに時計屋で開けて見せてもらった中の機械は、素晴らしく良い状態を保っていました。
ただ、細かく見て行くといくつか気になるポイントも・・・・・・。

まずはこのリューズ。

オリジナルはアタマにSマークの刻印が入ってたと言われますが、これには無し。風防の厚みもなんかちょっと違う気が・・・・・・。
フェイスは初代モデルの特徴のまんまです。

2代目以降では上のロゴが一般的な「SEIKO」ロゴになり、モデル名は下に移動してます。

マクロレンズで大きく撮ってますが、実物は直径19mmしかありません。
俗に「メダリオン」と呼ばれる裏蓋の様子。

別体でメダルが埋め込まれてるワケではなく、要はプレスです。オメガのスピマスなんかにもメダリオンってありますね。
ナカナカ金色ってチャンと写しにくいですよね。今度は針が黒くなってしもたがな・・・・・・。

6時位置には”Diashock 23Jewels”と小さなマーク。
ともあれ、60年近く前の時計にしてはまずまずのコンディションと言えるかも。

このメダリオンは初代と三代目初期のみに見られる外観の特徴らしいです。
ベルトは喪われてたので、時計屋で適当に見繕って決めました。
国産にはやっぱこの「バンビ」ちゃいますかねぇ?

色は所謂「バーガンディ」っちゅうのにしました・・・・・・っちゅうかこの幅で在庫が他になかった(笑)。
写真だと何だかエビ茶に見えますな。
細工とか、別に海外製に比べて遜色はないです。革ベルトなんて消耗品ですしねぇ。

ベルトの右下のは猫の毛(笑)・・・・・・いや〜、邪魔しに来たんですよ。
あくまで想像ですが、風防とリューズは後年に交換されてるのではないか?って気がしてます。

クラシカルなボンベダイヤルがシブいですね・・・・・・実際クラシックなんですが(笑)。
ちなみにこの当時の時計らしく、非防水です・・・・・・まぁ、そんなラフな使い方するモンでもないでしょうけど。

ベゼルとケース、裏ブタの三層構造が良く分かります。
風防のボテッとした感じはアクリルのように見えますが、オリジナルはもちょっとカーブが緩やかな気が・・・・・・。

ただ調べてみると、リューズにしたってこのちょっと尖ったリューズが使われた個体の画像も結構見付かるワケで。、結局のところ良く分かりません。
・・・・・・とまぁかなりの満身創痍、ヴィンテージ品としての価値はいささか?ではありますが、このオーセンティックでプレーンな雰囲気は悪くないと思います・・・・・・とにかく小さすぎて肝心の腕時計としてチョー見づらいですけど(笑)。
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