2020 静岡(前半) |
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夏の静かな朝。
山百合が咲いてます・・・・・・って、手前を蝶か何か横切ってますねぇ。 |
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これは何やろ?
・・・・・・いや~、花の名前にはホント、疎いんですよ。 |
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やって来たのはココ、御殿場の外れ、自衛隊駐屯地近くにある駒門風穴。 |
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要は富士の溶岩樹形の洞窟で、大体どこもそうなんですけど、古来富士信仰によって神聖視されてきました。 |
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早速入洞してみることにしよう・・・・・・ |
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・・・・・・にも、営業時間前でしたがなぁ~っ!(笑)
早目はやめの行動も考えモノな時がありますね。 |
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ちなみにこうした洞窟は他に、有名な人穴、船津胎内樹型、吉田胎内樹型(非公開)等が存在してます。
昔訪問した鳴沢氷穴や富岳風穴なんかもそう。
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朝イチでコケるとしかしやはり、ちょっとばかし凹みますな。
まぁ近いし、また今度、ってコトで・・・・・・。 |
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続いては東名・愛鷹PA近くのココ。
一応「公園」と名前は付いてますが、殆ど手入れはされてない模様。 |
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ありそうで実はあんましないこの辺では貴重な巨石・「八畳石」です。 |
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巨石としてはマイナーですが、ボルダリングのスポットとしては結構有名らしい。
それにしても夏は日が昇るのが早いなぁ~。 |
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デカッッ!
実際は8畳どころか32畳(約50㎡)くらいの広さがあってかなりデカい。
400年ほど前に大雨で近くの山から転がり落ちて来たそうです。 |
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この石の面白いところはまつわる伝説が複数あるトコ。
裏側のこの穴は、ここに巣食ってた巨大ホラ貝が調伏されて出てった跡だと言われます。 |
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上では白隠禅師が座禅組んだとも言われてます。
ホラ貝は住み着くわ、坊主は座禅組むわ・・・・・・ワケが分かりません。 |
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すぐ横には綺麗な谷川が流れていました。 |
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愛鷹山の豊富な伏流水があるおかげか、比較的町に近くても水は冷たく、清冽。
これくらい日差しが強く、明暗差が大きくなるとラティチュードの狭いMFTはしんどいっすね。 |
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子供連れで川遊びなんかも出来そうな場所です。 |
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この石のさらに面白いところは伝説に加え、見る角度によって全然違った石に見えるところ。
ゴツゴツしてるようなツルツルしてるような、ズングリしてるようなカクカクしてるような・・・・・・。 |
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そろそろ行こうかな?って思ってたら、軽トラ乗って道を上がってきたジジィがクルマ停めて、私たちのナンバーをガン見していきました。
ホント、コロナによって露呈したのは、田舎者の醜悪なまでの狭量さだなぁ~、って思いますね。 |
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続いては巨大な空漠を感じる駅に到着。
右奥に見えてるのは東海道新幹線の高架。 |
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岳南電車の終点、「岳南江尾駅」です。
ここを起点に丹念に各駅を回ります。先日駄文にも書いたんで、良ければそちらも併せて読んでみてください。 |
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元は沼津まで延伸される予定が、資金不足もあって、特に何にもないここでいきなり線路は途切れてます。 |
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それでもかつては、駅横と近くの工場の貨物の積み出しでたいへん賑わっていました。 |
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今は細々と朝夕を除くと概ね30分ヘッドで電車が走るだけとなってます。
電車賃はめちゃくちゃ高いですね。 |
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揮発の「蕟」とか危険の「險」とか、一見旧字体のようで、よく見ると単なる誤字な略字ってのがちょと楽しい。
こぉゆうのは絶対に大事にしないといけません。 |
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続いては旧街道にほど近い「神谷駅」。
まぁ何てことない1面1線の停留所みたいな駅です。 |
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この辺もさすが静岡、斜面には茶畑が広がってます。 |
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そんなんでお茶っ葉購入。
歳のせいなのか、昔より緑茶を飲むことがひじょうに増えました。 |
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愛鷹山界隈には昔からちょっと興味あったりします。
ただ、クルマでお気軽に、とは行かないんだよなぁ~・・・・・・。 |
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続いては超難読の「須津駅」。「すど」って読みます・・・・・・読めるかぁ!(笑)
箱みたいな駅舎ですね。
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駅は小さいけど対向の遊走線が長く取られてるのは、長い貨物列車のためでしょう。
左に分岐する側線跡も見えますね。 |
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岳南鉄道特有のエリンギ茸を思わせるホーム上の屋根。
対向設備のある駅はすべてこのスタイルになってます。 |
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細い鉄パイプを複雑に組み合わせた、とても優雅で繊細な骨組みになってます。
マジ、こんな華奢な構造で強度的に大丈夫なんかいな?ってくらいに細い。 |
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ホームに貼られた「ビューポイント」に立つと、先っぽだけ富士山が見えました。 |
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鉄骨と言えばラーメン構造が一般的になった現在、ここまで繊細なのは少ないんぢゃないかって気がします。 |
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続いては最大の中間駅である「岳南富士岡駅」。
車庫やら工場は全部ここに固まってあります。 |
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比較的広く作られた待合室。
朝夕のみ駅員がいるみたいです。 |
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側線には、今はもう動くことのない電気機関車群。
左のED50、右のED29、共に国産創生期の貴重なモノ・・・・・・産業遺産の指定の日を待ってるんでしょうか? |
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救援用に残した貨車や休車の電車もあります。 |
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最後まで主力機だったED40・・・・・・新しい型ほど若い番号が採番されるのは珍しい。
なんか大昔の子供用鉄道模型セットの自由形みたいな形で、比較的製造年は新しいのに古典的なデッキ付きなのは、入替作業が多かったこの路線らしい気がします。 |
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ED50のサイドビュー。
コッテリした太いフォントの形式番号は往年の南海電車みたい・・・・・・あ、名鉄は今でもそうか。 |
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反対側は車庫兼整備工場になってます。
電車は昔、井の頭線で走ってたヤツですね。 |
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そのうちチンチンと味のある音で踏切が鳴り始め、ユックリユックリ電車がやって来ました。
「電鈴式」ってホントに鐘を叩く方式で、昔の踏切はみんなこの音でしたね。 |
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「がくちゃんかぐや富士」号、ってちょっと恥ずかしい愛称付き(笑)。 |
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これは夏日の下の静まり返った空気感が撮れた気がして、自分ではとても気に入ってる一枚。 |
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続いては「比奈駅」。
駅の一部分が今は鉄道模型屋さんになってるのが特徴・・・・・・今でも営業中なんかな? |
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ゾッとするほどに今はもうただの空地と化した側線跡が広がっています。
無残な風景です。 |
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かつてはホームまで、何本もの線路を渡って行くようになってたんですね。 |
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江尾行の赤い電車がやって来ました。
編成によって色が違うみたいです。流山電鉄みたい。 |
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架線柱の幅が昔の線路の数を物語ってます。 |
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やはりここもエリンギ型のホームの屋根。
右の空地はすべてかつての側線跡。撤去されて並べられたレールが物悲しい。 |
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続いては比較的賑やかな街中の通り沿いにある「岳南原田駅」。 |
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ここは何本にも分岐した側線が今もそのまま残ってます・・・・・・ってウソ。
このすぐ後ろで埋められちゃってました。 |
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工場の中への引込線も残ってますが、門のすぐ向こうでレールは撤去されちゃってます。 |
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そんなに貨物列車が走ってたんなら踏切で渡るのは何だか危ないような気がしますが、実は貨物ってなるだけ一度に沢山運ぶので、そんなに本数自体はありません。 |
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岳南鉄道を語る上で最も有名なアングル。
線路の両側は日本製紙の工場・・・・・・工場の中を本線が横切ってるようなモンですね。 |
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駄文の方にも書いた通り、ここはかつて引込線の総延長が本線の長さよりも長かった、なんて言われてました。
・・・・・・まぁ、ネタですけど。
それでも営業キロ数9kmちょっとに対し、引込線は全部で5kmくらいあったようです。 |
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続いては本社ビルのある「本吉原駅」。
実は今は鉄道部門は分社化され「岳南電車」となっており、こちらのオフィスが鉄道のものなのかどうかは不明。。 |
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ペラペラのアーケード一枚だけの悲惨な駅入口。
駅舎も何もありません。
そもそも駅入口を示すもの物が表通りになく、「ツタヤ」と「中華バーミヤン」の駐車場にしか見えません。 |
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ホームはまぁチャンとしてますけど。
隣の大きな壁は大日製紙の工場です。 |
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沿線では唯一下町風情を感じさせる佇まいの「吉原本町駅」。
通りの裏のビルの隙間みたいなトコにあります。 |
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一面一線の小さな駅ですが、商店街の近くにあって乗降客も多いのか、駅員が配置され、それなりに活気も感じられました。 |
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さっきの赤いのが戻ってきたようです。 |
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ここは差し掛け屋根も他とは違う古風な木造になってます。 |
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製紙の街らしく、切符は硬券が今でも使われてます。 |
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「ジャトコ前駅」・・・・・・元は「日産前駅」って名前でした。
線路もかなり撤去されてるようで元の姿はハッキリ分かりません。 |
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そして終点・「吉原駅」、ここでJR線に接続してます。
JRの大きな駅の隅っこの、何となく日当たりの悪いところを間借りしたような小さな駅舎。 |
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左奥がJRからの乗り換え客の専用通路。
大半はこちらからやって来るみたいです。 |
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ここはファサード付きエリンギになってますね。 |
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何かの記念にと、入場券を買って入鋏してもらいました。
「入鋏」ってコトバもほぼ死語の世界かも・・・・・・ちなみに「にゅうきょう」って読みます。 |
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ターミナルだけあって屋根も随分大きく、長いです。 |
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かつては多数の貨物が留置されてたであろう何本もの側線。
どうやら右の方に向かってる線路が本線みたいです。 |
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古風な発車ベル。
ジリリリリンッ、って鳴るのも今では知らない人が多いでしょうね。 |
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線路の末端は何となくゴチャッとした感じ。
羽目板張りの詰所は年季が入ってて、モデラー心をくすぐられる作りです。 |
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ぶっちゃけ経営状況はひじょうに厳しいみたいですが、それでもあれこれ努力した結果、底だった時よりは年間20万人くらい増やしたようです。 |
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ここでも発見の「發」が何とも言えず味のある旧字の誤字の略字になってます。 |
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これらを書いた人はすべて同一人物と見ました。
左に見える竹筒は殆どの駅で見たもので、竹取物語に因んだ地元の子供たちの工作みたいです。 |
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すんげぇヤル気のない案内看板・・・・・・まぁ、駅前っちゅうてもクルマ1台がやっと入れる道の突き当りですから。
午後は東進して沼津、そこから伊豆半島を横切る予定です。
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